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初心者歓迎20記事でノウハウを学ぶ案件を避けるべきと言われる理由

クラウドワークス内で「初心者歓迎、20記事書いてライティングのノウハウが学べる」や「主婦活躍中。20記事達成すればライティングで稼げるようになる」などの案件をよく目にしますね。
WEBライティング初心者で、お金を稼ぎながら学びたいと思っている人には魅力的なキーワードでしょう。私もとても魅力的だと思いました。WEBライティングのスクールに申し込んだとしたら10万円から40万円は覚悟が必要だとリサーチした後だったので余計です。
しかしこのノウハウが学べる20記事達成案件を受注しない方がいいとアドバイスしているライターが大勢います。それはなぜでしょうか?
実際に20記事を完走した私が体験したことをまとめました。すでに20記事案件を頑張っておられる方、不安に思っている方の参考になれば幸いです。


20記事を書いてノウハウを学べる案件を徹底解説

お金をもらいながら学べるというのはとても魅力的です。しかし「本当にお金を稼ぎたいのであればこの案件に応募してはいけない」という人もいます。
それはどうしてなのかを20記事案件の内容を紹介しながら、理由を解説します。


20記事はどう進めていくのか内容や仕事量を知りたい

私がWEBライターを始めるにあたって、最初に登録したのはクラウドワークスでした。「初心者歓迎」「未経験者OK」の案件を積極的に探し、応募した中のひとつがこの初心者歓迎の20記事案件です。受注から1記事目完了までの流れを紹介します。

  1. 応募

  2. テストライティング

  3. 合否の連絡

  4. 合格後、クラウドワークス外の連絡手段へ移行

  5. 必要なサービスへの登録

  6. テストライティングの記事をCMSに入稿する

  7. チームの添削担当者が添削してくれる

※CMSとは記事を公開するページとして整えるソフトウェアの総称でWordPress(ワードプレス)を始め、様々なものがあります。

テストライティングではクライアントから指定のキーワードについて3,000文字程度の記事を書きます。その際にはテストライティング用のマニュアルもをもらいますので、それに従って作業を進めていきます。
当時は全くの初心者でしたので、マニュアルの量に驚きました。本採用になるとマニュアルはさらに増えます。(クラウドワークス内の案件ではこの量でも普通だと後から知りました。)
合格の場合は、クラウドワークス外部の連絡手段でのやり取りが始まります。20記事が完了するまでの主な連絡手段となります。
ライティングで使う無料ツールの会員登録などを経て、新たなマニュアルを見ながらCMSへの入稿作業をします。
最後はできあがった入稿記事を専任の担当者が添削、修正をして、ブログの1ページとして仕上げてくれました。普段の調べものでお世話になっているようなWEB記事として仕上がった自分の記事を見たときは添削者の巧みさに感心しきりです。こんな記事が書けるようになるのかと思うとやる気も沸いてきます。
モチベーションも上がり、ノウハウも学べそうですよね。なぜこの案件は避けるべきなのか、次項で解説していきます。


20記事の案件は避けるべきといわれる主な理由3つ

お金を稼ぎながら学べるというのはとてもお得に感じます。しかし「避けるべきだ」とアドバイスをしている人々がいるのも事実です。それはどうしてなのか、主な理由を3つ紹介します。

  • 達成までに時間がかかりすぎる

  • 文字単価が安すぎる

  • 他の案件から遠ざかってしまう

お金や時間はあなたにとってとても大切なものです。家事育児や本業の間でねん出する貴重な時間ですから、尚更ですよね。

<達成までに時間がかかりすぎる>
本採用になると1週間で1本というペースで記事作成を進めていきます。単純に計算すると20記事を達成するまでに4か月から5か月程度かかりますよね。
もちろん早く仕上げればこの期間を短くすることもできます。実際に3日で1本仕上げて2か月もかけずに達成した人もいるようです。
しかし初心者でそこまでスムーズに進められる人は少ないでしょう。私もじっくり4か月かかってしまいました。

<文字単価が安すぎる>
案件募集のページをみると、文字単価は1円未満であることがほとんどです。ノウハウが学べるのでそれも仕方がないと思うかもしれませんが、仕事量に対してあまりにも安すぎませんか?
記事を書くためにはキーワードの下調べから始まり、CMSまで入稿するとなると何日も必要です。本業や家事育児の合間を縫って頑張っても報酬がスズメの涙ではモチベーションを保つのは難しいでしょう。

<他の案件から遠ざかってしまう>
20記事案件にかかりきりになってしまい、他の案件への応募を控えてしまう場合があります。とりあえず目の前に打ち込めるものがあると、人は安心して他のことに目を向けなくなってしまいがちです。
実は20記事案件より稼げる仕事があったとしても、探して応募しなければ獲得することはできませんよね。

理由が分かっても、初心者の間は「新しい案件に申し込んでもうまくいくか分からない」「勉強して自信を付けてからがんばろう」と思う人も多いでしょう。しかし20記事を達成してもこれらの心配から解放されることはありません。ライティングは日々勉強が大切だからです。
次項ではこの20記事案件の向き不向きについて考えてみましょう。


全ての人が避けるべき?向いている人と向いていない人

個人的な意見ですが、仲間づくりをしながら励まし合ってコツコツ取り組みたい人にはおすすめの環境です。日々のことを話したり、ライティングの勉強におすすめの本を紹介し合ったり、夕飯の献立なんかも話題に出ます。
育休中で話し相手がいない人や自分の仕事とは別の分野の人と話をしたい人には楽しい場所になるでしょう。
逆に向いていない人は、一刻も早くライティングでお金を稼ぎたい人ではないかと思います。同じ4か月なら、別のアプローチを取ればもっと稼げる方法があるからです。
自分がライティングでどうなりたいか、ゴールを定めておくとこの案件に向いているかいないかを知ることができますよ。



20記事案件も取り組み方しだい!上手に活用する方法

既に20記事案件に取り組んでいて「遠回りだったのか」「今からでも避けた方がいいの?」と不安になったあなた。それは取り組み方しだいです!
私がいたチームでは記事の書き方やキーワードの使い方、Googleのしくみなど、ノウハウを惜しみなく教えてくれました。質問をすればすぐに返事をしてくれます。勉強するにはいい環境ですよね。そこで私が感じたメリットとデメリットについて紹介します。


スキルは身に付く!メリットとデメリットを紹介

ここまでの記事を読んで心配になっているのは「スキルが身に付くかどうか」ではないでしょうか。取り組み方しだいなので「必ず身に付きます!」と断言はできませんが、用意されたマニュアルを覚えて記事を書けば、上位表示されるページにすることは可能です。
20記事案件に取り組んだメリットとデメリットを紹介します。


メリット

  • SEOを意識した記事作成ができるようになる

  • CMSの使い方を覚えられる

  • 添削を受けられるので、自分の改善点がよく分かる

  • ライティングの補助ツールを知れる

  • 文字だけでのコミュニケーションスキルが向上する

じっくりと時間をかけて取り組む分、勉強目的でのメリットは多いでしょう。

<SEOを意識した記事作成ができるようになる>
クライアントも自分のサイトのアクセス数を上げることが目的ですので、SEOを意識したライティングのノウハウはしっかりと教えてくれます。
実際に私が書いた20記事のうち半分以上がGoogle検索の上位20記事に表示されています。検索して上位に自分が書いた記事を見つけられるとかなり嬉しいです。
余裕がある人は20記事案件をこなしながら、クラウドソーシングの他の案件にも応募してみてください。この案件で学んだことがどれくらい外で役に立つかを試してみるのです。うまくいけば自信や報酬につながりますよ。
指定のキーワードをこなしながら基本的な書き方を学んでいるうちに1万文字以上の執筆もできるようになります。必要な情報を盛り込んだ上で、たくさんの文字数を書くことができる人材は重宝されるようですので、あなたの強みがひとつ増えることになりますね。

<CMSの使い方を覚えられる>
CMS入稿までが仕事内容なので、CMSソフトウェアの使い方を覚えることができます。クラウドワークスの他の案件でもCMS入稿までを指定しているクライアントは多いので、慣れておいて損はありません。
またブログアイキャッチ画像や挿入用の画像を探したり加工したりする工程も学べましたので、他のことにも応用できるスキルを身に付けることができました。

<添削を受けられるので、自分の改善点がよく分かる>
添削者がいるので、自分が書いた記事のよかった点や改善点を教えてもらうことができます。もちろん修正依頼を受けますが、自分で考えて修正することでより理解が深まります。
添削してもらうことでキーワードの盛り込み方やよりSEO対策ができた記事に仕上がっていきます。

<ライティングの補助ツールを知れる>
ライティング初心者だと知らないようなツールを紹介してもらえます。ライティングを始める準備を整えるには申し分ないでしょう。
また記事作成中期間にチームのメンバーとやり取りをしていると、実際にメンバーが使ってよかったツールを紹介してくれることもあります。情報交換をしながらスキルを高められるのはありがたいですね。

<文字だけでのコミュニケーションスキルの向上>
基本的に文字だけでやり取りをします。レスポンスが早いことの大切さや、相手にうまく説明する文章の書き方を実践的に学ぶことができます。20記事達成後の新しいクライアントとのやり取りにも役立ちます。


デメリット

  • 達成までに期間がかかる

  • 報酬と仕事量が合わない

避けるべきだといわれる理由に挙げたことと同じです。
ひとつの記事を仕上げるまでにそれなりに時間がかかるのに、達成するまで報酬は支払われませんし、達成しても大した収入にはなりません。正直、報酬のために記事を書いていると20記事作成を完走するまでのやる気を保つのは難しいでしょう。
デメリットを受け入れるのが難しい場合は辞退して他のアプローチからWEBライターを目指すほうがいいかもしれません。


私はこう考えていた!20記事を完走する気持ち作り

勉強のため!と考えていても、先ほど挙げたデメリットが理由でライティングを楽しいと感じなくなった日々もありました。
稼ぐためにライティングを始めたのに、全くお金にならない数か月を過ごすのは苦しいですよね。クライアントがどんなに明るく前向きな言葉をかけてくれたとしても、悲観的になってしまいます。
私が完走を目指すに当たって、報酬は知識と経験だと考えることを徹底しました。
募集の内容に報酬が低いことは書いてありますが、駆け出しライターではそれが低いか高いかはよく分からないものです。この案件を始めてから低いと気付いた人も多いのではないでしょうか。そこで私は得られる知識や経験を報酬の代わりと思うようにしていました。
報酬が高いことに越したことはありませんが、それには目をつむって別の目標を立てます。
私は20記事の間「納期を一度も落とさない」と目標を立てました。そうすることでスケジュール管理への関心が高くなり、試行錯誤を始めます。そのおかげですき間時間の活用が上手になったり、出先でも仕事を進められる工夫もどんどん生まれたりしました。考えて試す癖がつくので私生活でも役に立ちそうです。
目標通り、一度も納期を落とさずに納品できました。達成できたことで今後の自信につながっています。



受注したけど辞退してもいい?決断のポイントと伝え方

20記事案件が自分には不向きかもしれないと思った人もいるのではないでしょうか。しかし契約の際に「必ず20記事書きます!」と宣言してしまっていたら、辞退を申し込んでもいいか迷いますよね。
そこで辞退を決断するポイントと伝え方を紹介します。


辞退するかを決めるのはあなた次第!4つのポイント

「契約違反でペナルティがあるのでは」「クラウドソーシングの実績に傷がつくのは嫌だ」案件の辞退を申し出ようと考えると、このようなことが浮かんできませんか?
契約違反のペナルティはありませんし、あるとしてもクライアントから評価を低く付けられることくらいです。クラウドソーシングの実績は未達成案件として計上されますが、これから受注する案件をこなしていくことで挽回することは十分に可能です。
辞退するかどうか迷っているとき、どんなポイントに着目して判断をすればいいのでしょうか?

  • チームの空気が合わない

  • デメリットが許容できない

  • やむを得ない事情ができた

  • スクールなど、学びにお金をかけられる

4つのポイントを挙げてみました。ひとつずつ見ていきましょう。

<チームの空気が合わない>
記事の作成以外にもチーム内でコミュニケーションを取らなければいけない場面はたくさんあります。クライアントは案件辞退を避けるためにチーム内に色々な工夫をしています。それを息苦しいと感じる部分もあるでしょう。
単純に自分とは合わないと感じることもあります。長期戦ですので、我慢して楽しくない作業に取り組むよりは、ライティングの上達に向けて別の道を選ぶのもいいでしょう。

<デメリットが許容できない>
費用対効果が悪いと感じる場合は、無理をして続けるより辞退することを検討したほうがいいかもしれません。

<やむを得ない事情ができる>
続けようと思っていても、うまく時間が取れなくなる事情ができることもあります。例えば、自身や身内の体調不良であったり、本業が忙しくなったりなど様々です。悔しいですが、ライティングの勉強を一旦中断するのも必要な選択肢でしょう。

<スクールなど、学びにお金をかけられる>
学びに投資できる環境が整ったなど、後発的に環境が変わった場合は無理に続ける必要はないかもしれません。もちろん別の学びの場やライティング案件と並行して取り組むことは問題ありませんので、そのときの余力を考えて決めるといいでしょう。

4か月という期間は短いように感じるかもしれませんが、色々なことが起こるものです。気持ちや環境の変化で継続が難しくなった場合は、言い出しにくいかもしれませんが早めにクライアントに相談するようにしましょう。


辞退はどう伝えたらいい?誠実に円満に解決しよう

クライアントは自身が稼ぐことが目的ではありますが、あなたのライティングへのチャレンジを応援したい気持ちも持っていると思います。辞退する方へ心が決まったら、まずは個別にその旨を伝えましょう。
話し合いで円満に解決できれば、その経験は別の仕事を受注したときに必ず役に立ちます。逆に急に音信不通になるようなことは絶対にしてはいけません。文字だけの付き合いですから、誠実さは最も大切なものです。
続けようと思っていてもやむを得ない事情ができることもあります。クライアントに相談し、お互いが納得できる形で辞退しましょう。
きちんと伝えているのにしつこく文句を言ったり、脅しまがいの言葉をかけてくるクライアントだった場合は、その言葉を真に受けず、淡々と辞退の旨を伝えれば問題ありません。クラウドソーシングの運営会社に相談するという手もありますので、怖がらなくても大丈夫ですよ。

まとめ

  • 20記事案件は「避けるべきだ」といわれる理由は、期間が長い割に報酬が極端に低いことが挙げられる

  • 仲間と楽しくライティングを学びたい人は挑戦しても損はない

  • SEOを意識したライティングの基礎が身に付き、書いた記事も上位表示される

  • やる気を保つ方法には「報酬は知識や経験」という考え方を徹底するやり方がある

  • 辞退すると決めたら、きちんとクライアントに申し出て円満に解決しよう

なぜ「避けるべき」と言われているか理由を知り、今後どうするか考えても遅くはありません。「20記事案件はヤバい」と言われて不安に思ったかもしれませんが、何事もあなたの取り組み方次第でプラスに変えることができます。これからも楽しく学びましょう。


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