「本社が地方にあって事業所・支店は都会にある会社」は長期出張を覚悟したほうがいいです
本社が地方にあるけど、事業所が東京にあるからそこで働きたい
リモートワークの時代だし、本社に行く回数は少ないと思っている
都会にいながらでも働けると聞いたけど本当?
近年はテレワークが盛んになり、場所を選ばずに働くことができるようになりました。
そのため、本社が地方でも支店や事業所が都会にあれば引っ越しをせずに慣れ親しんだ土地で働こうと考えている方も多いのではないでしょうか。
私も一時期そうした条件で社内SEとして勤めていたころがありました。
結論から申し上げますと地方への長期出張を命じられることが頻繁にありましたし、危うく転勤させられそうになりましたので、その体験談について紹介していきます。
★本社が地方にあり、都会に事業所がある会社は・・・
WEB会議システムが確立していても出張を命じられる
作業内容によっては1ヶ月以上の長期出張も覚悟が必要
採用時点で都会でずっと働きたいを意思表示していても出張は免れない
場合によっては頻繁に長期出張になるので転勤の可能性も捨てきれない
本社が地方にある会社では長期出張の可能性がある理由
WEB会議システムを確立させても出張は免れない
週1の会議やちょっとした打ち合わせ程度であれば事業所でも十分対応可能です。
メールや電話をはじめとして、近年はチャットツールなど遠隔地で情報をやり取りする手段が劇的に増えておりますので、基本的には事業所にいながら本社の仕事を進めることが可能です。
また、社内SEでしたのでパソコンの設定などわからない部分でもTeamViewerなどの遠隔操作ツールでやり方を教えたり、実際に遠隔で操作して設定を代行することもできておりました。
ですが、以下のような作業を本社での実施となる場合は出張が不可欠になります。
社内ネットワークの更改
ルーターの増設や拠点間通信の確立
ハードウェア関連(新規導入、故障対応など)
もちろん、本社にも社内SEはいらっしゃいますし簡単な作業であればお願いできるのですが、その方々の業務が逼迫していて対応が難しい時には急遽出張を依頼されることがありました。
こうしたちょっとした作業であっても出張依頼があるわけですが、1作業のためだけに出張させるのは経費がもったいないという理由で、そのまま1週間程度滞在させられる場合がほとんどでした。
作業内容によっては1ヶ月を超える長期出張も
1週間程度であれば許容できる範囲ではありますが、管理システムの導入における要件定義の打ち合わせなどの長期にわたる業務においては1ヶ月を超える長期出張もあり得ます。
「要件定義の打ち合わせ」であればWEB会議でも可能なはずですが、
実際の業務内容を見てほしい
ベンダーのWEB会議システムが整っていないので現地で打ち合わせしてほしい
ついでにいくつか確認してほしい不具合がある
といった具合で結局本社に出張する羽目になるということが頻発します。
また、こうした出張は厳密な期限を決められないことが多く、例えば出張が決定した時点では1ヶ月となっていたはずが、『あと1週間お願い!』というのを繰り返されて結局2ヶ月出張していた・・ということもありました。
1ヶ月家を空ける計画で準備したにもかかわらずさらに1ヶ月延びると、残してきた家のことが心配になってきます。
いったん帰らせてほしいと懇願しても、「どうせすぐに戻ってくるんだからこのままいてほしい」と結局帰らせてもらえません。
こうなると「いつ帰れるのか」と不安になり、仕事も手につきませんでした。
採用時点では都会で働くことを条件としていたが・・・
この会社に入社する時点の契約書類には「基本的には都会の事業所で働くこととする」という旨の記述がありましたが、この『基本的には』がくせ者だったようです。
確かに入社してしばらくはWEB会議中心で仕事が回っておりましたし、あながち間違ってはいなかったわけですが、しばらくして会社の方針が変わったのか頻繁に長期出張を命じられるようになりました。
出張し始めはホテル暮らしでしたが、社宅の利用を命じられるようになってからはますます出張の頻度が増えていきました。
長期出張が増えてくると転勤の可能性も捨てきれなくなる
ここまで長期出張が重なってくると、「転勤」の可能性も捨てきれなくなってきました。
契約条件には「転勤なし」とはっきりと記載されておりましたのであり得ないと考えておりましたが、ある日から都会の事業所が畳まれるという噂が出始めてきました。
都会の事業所は一つしかなく、もし噂が真実ならいよいよ転勤を覚悟せざるを得なくなります。
これくらいの時期から、頻発する長期出張に嫌気がさして、仕事に対してのやりがいも失いつつありました。
「都会に住んだまま働けると思っていたのに・・・」
ちょうどこれくらいの時期に前職の上司から連絡が来て、結果的に出戻り転職することと相成りました。
「転勤なし」と記載されていても、会社の方針でそれは簡単に覆ってしまうものだと学ぶこととなりました。
まとめ
★都会にいながら本社が地方にある会社に勤め続けられるか
「転勤なし」と明確に書かれていても会社の方針で変わる可能性がある
テレワークが普及していても本社で仕事しなければいけない場合もある
都会で働き続けたいなら、本社が都会にある会社にするのが無難
今回の記事の内容はあくまでも私の体験談ですので、必ずしもすべての会社が当てはまるわけではありません。
ですが、経営の主体が本社にある以上、都会の事業所でずっと働けるという保証はありません。
地方で働きたいのであれば最初から本社への配属を希望すればいいわけですが、頑として都会で働きたいのであれば本社の所在地についてはしっかりとチェックしておきましょう。
以上です。