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アバター資産論について

アバターは資産という考え方がある。

ある日、フレンドからこんな話を聞いた。
「アバターはいくら購入しても良い。なぜなら、それは資産になるからだ」と。
現金は減るが購入すればするほど資産は増えるので自身の価値が高まるという論法だ。
当時は何を馬鹿な。
アバター買いすぎ、ガチャを天井まで回し、お金ない私は世界で一番不幸だと当時のTwitterでお気持ちを表明してたじゃあないかと思っていた。
先見の明があるのか、購入するにあたってのお題目だったのかは今となってはわからないが、追い切れないほどアバターが販売されている昨今の状況を鑑みて見直すことにした。

アセットという言葉自体が資産・財産という意味合いがあるし、アバターを所持すること自体が価値を持つ行為だと言えるのではないかと思う様になってきている。

そこで、思考案としてアバターが資産であるならば活用すべきだと愚考する。

そのための方法をいくつか書き出すことで思考案としてまとめるために、一度書き出して見たい所存である。

アバターを使用する。

アバターの一番多い活用方法として挙げられるのがそのままアバターとして”使用”することである。

アバターは概ねオリジナルデータを購入を行い、Unityを通してプラットフォーム(VRChatなど)にアップロードを行い、プラットフォーム内のアバターとして利用することができる。
購入したからといって全ての権利を得るわけでは無いので、どちらかというと使用権の意味合いが強い。
3Dデータなのである程度自由に改変はできるが、多くのアバターが規約で守られており、制作者が貸与しているイメージである。
辞書に書かれているような自由ではないので、製作者へのリスペクトを忘れずに利用したいところである。

使用方法としては、自身で選んだ姿で、VRChat内でアバターを使って他のプレイヤーと交流したり、イベントに参加したりすることが可能になるので気持ちがアガる。
自分の顔であり、うちの子であり、お気に入りのおもちゃであり、服であり、作業データだ。
同族”を見つけた際には持っていることによって会話が盛り上がったりする。

アバターの改変とカスタマイズ

アバターを所持しているとデータ内の3Dモデルが規約に則った上で利用ができる。

購入したアバターに対して色を変更したり、衣装を着せ替えたり、アクセサリ追加するなどで自身の好みに変更する改変が可能である

他にも購入したアバターのパーツを他のアバターに付ける着せ替え改変も可能である。
キャラクターとして確立しているアバターなどは着せ替えやなりきりがわかりやすい。

衣装やアバターをたくさん持っていれば選択肢が多く、やりたい改変を思いついた時にやりやすいと思う。現状ではアバターが資産という考え方はこちらの活用方法が一番近いか?

もちろん、Unityやblenderとの和解が必要だが。

アバターを3Dモデルとしての活用

当たり前のようだが、アバターは3Dモデルだ。
アバターは基本的にFBXを主体とした3Dモデルであり、そのデータはUnityを始めとする様々な開発環境に持ち込むことが可能である。
これにより、アバターはゲームのキャラクターモデルとして利用されたり、VRだけでなくARなどの技術との統合が行われることもある。
例を挙げるとすれば、VRMを読み込めるゲームやアプリであれば自キャラとして使用することも可能だったりする。

アバターを自身の顔としての活用

VRChatの人は写真を撮るのが好きな人が多いように感じている。
特に自撮りが大好きでSNSに投稿している。
オフ会で集まった際にスマホの画面にVRChat内での”自身の写真”を投影して写真を撮るのはお約束になっている。
Skebというプラットフォームでクリエイター様に依頼することで自身アバターのイラストを書描いてもらったり、中には”自身の姿”をグッズ化してたりもする。

終わりに

以上のことから、
アバターというよりも3Dモデルという性質上、アバターがアバターとしてだけの活用以外を求められる様になってきているように感じられるが幅はそんなに多くはない。

さらに、新しいアバターの発表から制作、販売に至るまでのプロセスも複雑化している。
衣装対応の募集や、素体配布、クリエイターとの調整など、アバター販売における手間は確かに増加している。
アバターの3Dモデルとしてのクオリティだけではなく、素体の着せ替え用ブレンドシェイプだけではなく数百にも及ぶ表情・改変用ブレンドシェイプ、VRChat向けの独特な調整、”VRChatのアバター”としてユーザー様が利用しやすい様にするためにクリエイター様達は日夜情熱を燃やしている。

これらを踏まえて当方の活動としては実験的に当方のアバターの衣装を使用数が多いように見受けられるアバターたちに衣装対応という形で着せ替えできるようにしてみている。
工数はかかるが、やってみたらどうなるかが気になってるのでやっている。
利用者の方々からは評判がいいが、今後ユーザー様から受け入れられるかがわかるのはまだまだ時間がかかりそうである。

総じて、アバターが資産たり得るかという問いに対して、私は「資産であってほしい」と思う。
アバターを使用できる時間や機会は限られているが、大切なお小遣いで購入し、クリエイターさんが丹精込めて製作した3Dモデルを"所有"することで、ユーザー様がポジティブな感情を得られ幸せになってることを望む。

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