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記事一覧

お前に私は救えない

君は本当は傷ついてるんだね、寂しがり屋なんだね、という男の人たちに幾度となく遭遇してきた。君のことを癒やしてあげたい、君の力になりたい。何を言ってるんだ?お前に私は救えない。

もちろん彼らは本気でそう思っている訳じゃないだろう。性交までスムーズに持ち込むためのありふれた口上でしかないということは私も気づいてる。そんなことを言うくらいなら、私は前戯に時間をかけるしあなたのことを丁寧に扱うのでセック

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今まで生きてきて傷ついたこと①

Twitterで原田時枝さんからお題をいただいたので(ありがとございます!)書いてみようと思います。私は割と被害妄想が強いところがあるので(悪癖だという自覚はあるので意識して抑えています)傷ついたことはたくさんありますが、その中でも未だによく思い出すものをいくつか選びました。長くなりそうなので今日は一つめについて書きます。

今まで生きてきて傷ついたこと① -男に勝ちたい
学生の頃に一時期、諸々の

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私は君の未来だ

私は君の未来だ

私には自信がある。
いつの日か、かならず私に棲みつく狂気が内側から身体を食い破ってその姿を白日の下に晒すだろうという自信である。こういった考えは"厨二病"的だろうか。多くの人が思春期に持っていた幼く歪な感情の一部を、大袈裟に誇張して抱え込んで無意味に怯えているだけなのかもしれない。

長い間、幻聴に悩まされている。私が過去に男性から受けた暴力を発端としているが、今となってはその出自はどうでもいい。

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学校辞めたら学校サボれないよ

仕事辞めたい!

今の業務内容自体は割と好きで勉強も楽しいのだが、はっきり言って私は本当に働くのに向いていない。仕事に必要な根回しとかも苦手だし(そもそもコミュニケーション能力に問題がある)、面倒な仕事も断れなくていっぱいいっぱいになってしまうし、後輩の女性が偉いおじさんに厳しいこととかを言われた時のフォローにも気を遣うし、要領よく出来なくて落ち込むし、それに何より、決められた時間に決められた事を

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せいしゅんの思い出

せいしゅんの思い出

あの頃の私たちにとって、セックスというものは一大事件だった。

あの頃というのは、まだ制服を着て学年別に色が分かれた校内シューズを履き、苦しくもがき続けていた、しかし今振り返ると牧歌的にも思える学生時代のことだ。

こういうのは地域や環境によるのだろうが、当時私の通っていた学校には所謂"優等生"ばかりが集っており、性については世間の同年代よりものんびりしている子が多かったように思う。私と友人はその

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アジカンおじさん

最近放送されていたアニメの影響なのか、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの名を目にする機会がまた増えてきたように思う(もちろん今までもよく聞いていたが)。

ところで皆さんの学生時代に、よく年上のおじさんとつるんでる女の子っていませんでしたか?あれは、私です。

ネット上では「同年代の男にモテずに若さだけでおじさんにチヤホヤされてる芋女だろ」「性格に難がある」「家庭環境が悪かったんじ

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今まで生きてきて傷ついたこと②③

今まで生きてきて傷ついたこと①が長くなってしまったので、②と③はなるべく短く書こうと思います。

今まで生きてきて傷ついたこと② -優しさの思い上がり
子どもにありがちなのかもしれないが、私は幼少期の頃、神なのか内なる世間の目なのかは分からないが何者かが私の思考や言動を四六時中監視していて、悪いことをするといつか必ず罰せられると信じており、「人に優しくする」というのを行動原理としていた。

私が通

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波打ち際を歩く

私は女性として生まれて現在20代だが、これまでの人生で、自分から男性に対して恋愛感情を抱いた経験がない。

というかそもそも恋愛感情というものがよく分からない。女性に対して、可愛い、ずっと一緒にいたい、私の横で笑っていて欲しいと思うことはあったが、それが恋なのかどうかは未だに確信が持てない。友人に対して思うこともあったし、単なる幼稚な独占欲だったような気もする。そして、基本的に男性を避けて生きてき

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母親について

今思い出すと本当に恥ずかしいのだが、幼少期の私は、母親に人格なんてないと思っていた。

私の母親はいつも家事をしていて、基本的に穏やかに笑っていて、兄や父親のことを心配していた。この人にとっての生き甲斐は家族を支えることでしかなくて、思想なんてないのだろうなと感じていた。
私は斜に構えていて傲慢で嫌な子どもだったので、私の抱える高尚な悩み(もちろん実際は些細なものだ)を母親が理解できることはないだ

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