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言語聴覚士「失格」を告げられたあの日

言語聴覚士「失格」を告げられたあの日の話をしよう。
あれは、私が言語聴覚士7年目の頃。

ある大学病院に勤めており、転勤した直後に起こった話だ。
転勤した病院は、3ヶ月間非常勤として、週3回訪れていた。
そして、4月から正式に転勤が決まったのだ。

そんな中、学会発表が話題となる。
「ヒルムーくん、学会発表興味ある?」
とリハ課長に聞かれた。

私は、学会発表や研究をやりたくてうずうずしていた時期であったため、
「やりたいです」
と即答した。

そして、実際にやることが決定した。
症例は、3ヶ月間非常勤として、働いていた期間に担当した患者様。
発表時期は、6月であったが、4月後半には部内で予演会をしないといけなかった。

4月から正式に転勤になった私であるが、まだルールがうまく掴めていな中、部内で予演会が始まる。

リハビリテーション部のほとんどが参加し、+リハDrも参加した。
そして、始まった。

スライド2枚目に入って話をしていた途中、質問が入ったのだ。
「それはどういう意味?」
「これは、○○という意味です」
「なるほど。それは、〜じゃない!?」
と指摘を受けた。

そう。この症例報告会は途中で質疑応答があるスタイルであったのだ。

さらに進めると、また指摘が入る。
「それ、日本語おかしくないよ。」
「・・・」
「これは、こういった表現の方がいい。STの勉強ほんとうにしてきた!?日本語ができていない。ST失格だ
と、「ST失格」宣言を受けた。

その後、なんとか症例報告は終えたが、「ST失格」宣言を受けたのはつらかった。幸い、私は寝れば忘れるタイプであったため、落ち込んだのはその日だけだった気がするが、転勤して間近であったため、「やばい病院に来てしまった」と思った。

それから、私は研究や学会発表を積極的に行い、部内で数十回、予演会を行ったがその時以上の指摘はみられなかった。

そして、「ST失格」宣言を告げたリハDrには今は信頼していただいていると思う。

言語聴覚士11年目になるが、まだまだ未熟者だ。
「ST失格」宣言は、悔しさもあったが、それをバネに仕事をしてきたのは事実だ。

「怒られるうちが華」と言われるが、経験年数を重ねるうちに怒られる回数もだんだん減少してきている。怒られて成長することもあるし、「ST失格」宣言を受けて大きく成長できたと思っている。

怒るのは、今の時代に相応しくない指導法かもしれないが、私の場合はあの時厳しく指導してもらって良かったと思っている。

理不尽なこともある社会ですが、物は考えようです。人生楽しく過ごしていきましょう。本日は以上です。さようなら〜!!

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