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何故判断が遅くなってしまうのか?組織における意思決定について考える
ようやく入国制限緩和の報道
他国からも「鎖国状態」と非難されている状況ですがようやく良いニュースです。
政府は新型コロナウイルス対策で2月末まで原則停止した外国人の新規入国について、段階的に緩和する。まずビジネス目的と留学生の入国を2月中に先行して認める。1日1000人以上から順次拡大する。国内外で緩和論があるため方針を変更する。
2021年11月末に導入した新規入国の原則停止はいったん延長し、22年1月に「2月末まで」と定めた。今回は延長せず3月1日で解除する方向だ。
(日本経済新聞電子版2022年2月12日)
判断が遅れる理由と影響について
制限が出された昨年11月はオミクロン株の特性が解明されていない状況且つ、日本と海外の感染状況に差があったため政府の判断は良かったと受け止めています。
状況は変化しているのに対応が遅れている
しかし1月に入り日本国内での感染が増えていることで、ワクチン接種、隔離、PCR検査などの水際対策が可能にもかかわらず外国人の入国を止めていることに対して効果と損失が全くあっていない状況です。
オミクロン株のリスクも知られているように爆発的に感染させる一方、デルタ株に比べて重症化、死亡率は低いとデータは出ています。
何故判断が遅れているのか?
岸田総理は「人の話を聞きすぎている」のだと感じています。
過去に蔓延防止や入国制限では支持率が上がったので7月の参議院選挙を見据える現在、入国緩和=支持率低下となり選挙に影響を与えたくない思惑が見え隠れしています。
入国制限における影響
その結果、大学や日本語学校の経営は非常に厳しくなっています。入国制限が何度も起こったため日本を諦め他国に留学した学生もかなりの人数がいると考えられ(現状不明だが先日日本語学校関係者と話した際4割くらいキャンセルになる可能性があるとの話が出ました)
優秀な人材が日本に来て働く、将来日本の文化や製品を世界に発信する、家族や友人を日本に招待するなど経済効果は大変多いのでこれまで、インバウンドに官民あげて取組んできたことが無駄になりそうで残念です。
意思決定の遅れや判断ミスの理由について考える
判断が遅れる理由
・リーダーが責任を取れない(取りたくない)
・情報収集が遅い、不正確
・意思決定プロセスが決まってない
・意思決定プロセスに関わる階層(人)が多い
・etc
判断ミスの理由
・Factではなく情緒的に判断
・間違った情報から判断
・目的ではなく手段に執着
・マスコミ、世論や声の大きい人(組織)の影響
・リーダーの判断能力不足
・etc
意思決定に必要なプロセス
目的の明確化 何の問題について判断するかを定める。ゴールを間違うことは最も避けたい
情報収集 正確なデータの収集を(ソースも複数から)行う。これを怠ると当然間違った選択をすることになる
選択肢 情報をもとに解決策の案を複数出す。
判断 エビデンスからリスクや対応コストなどからベストな選択肢を選ぶ
実行 担当、予算、期日を決めて実行する
検証 一定の期間を経た後、ベストな選択だったか否か評価した上で、判断する上で足りてなかった情報や知見は何だったかなど検証する。意思決定の精度を上げるトレーニングになります。
まとめ
100%良い判断ができる組織はないでしょう。
また組織の判断を総理大臣や社長一人で行うことは不可能です。
権限委譲して影響の小さいものからどんどん判断してもらい、多くの経験から判断するスピードも確度も上がって勝率の高い判断ができるようになります。
一方、国(会社)での失敗やミスに対する寛容さが重要だと思います。
日本のマスコミの報道は成果ではなく、失敗にフォーカスしているため政治家が失敗しないように時間をかけすぎていることも判断の遅れの原因になっていると思います。
判断も責任も取らない人は、リーダーの行動にもっと寛容になり後押しするようにしたいですね。
間違えよりチャレンジしないのが問題とされる国(会社)にしていきたいです。
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