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無痛MRI乳がん検診の開発史

ここでは、ドゥイブス・サーチ(無痛MRI乳がん検診)が始まる直前に投稿した記事から、いわば思考の課程が辿れるまとめを作成しました。

2016年


独クール教授が発表した、マンモや乳腺エコー(超音波)の限界、また造影剤を用いた検診を考察しています。

2017年

日本乳癌画像研究会で新しいコンセプトを発表しました。

そして実際に独クール教授のところへ行って議論し、ドイツでも理論通りにスキャンできることを実証しました。

2018年

いよいよ日本で、無痛MRI乳がん検診をオフィシャルに始めました。この際、おさか脳神経外科の本城尚美先生には本当にお世話になりました。

急速に広がりを見せ、全国で7病院に。

同じ頃、光免疫療法の小林久隆先生にお目にかかり、光免疫療法の詳細を解説しました。楽天の三木谷浩史会長のお父様が膵がんに罹患された際に、治療法を求めて最終的に出会ったのが小林先生(リンク)ですが、渡米前にDWIBS法での評価も実施していたので、DWIBSで見つけて、光免疫で治療というスキームを模索していました。

公立病院で採用していただき、またふるさと納税の対象にもなっていきます。

ガイドラインでの「役立たず」記載が消滅

このころ、「拡散MRIは将来に渡って乳がん検診に役立たない」と書いてあった、乳癌診療ガイドライン(2015年版)は、2018年の改定時に、静かに消滅しました。

努力が報われ、学会が変わり始める瞬間だったと感じます。

そして2018年の終わりには、noteブログを始め、コンセプトを紹介しました。

2019年

ドイツのレントゲン博士がX線を発見して100周年を記念する、「第100回 ドイツ・レントゲン学会」にお招きをいただき、無痛MRI乳がん検診について講演をさせていただきました。座長はあのクール教授でした。

徳洲会の鈴木理事に直接お招きをいただき講演をした後、徳洲会グループ総本山ともいえる湘南鎌倉総合病院でも、無痛MRI乳がん検診を採用していただきました。

高濃度乳房(デンスブレスト)については、ますます、従来検診での困難さが明らかになっていますが、このときに考察を行いました。

2020年

この年は、2月からコロナ旋風が吹き荒れて、大変な社会情勢となりました。そんな中で、2020年10月に書いたこの「線虫検査」に関する記事が、非常に大きな反響を呼び、私の個人noteブログのなかでは最も読まれることとなりました。

検診の受診者数は一時は落ち込んだものの、その後、緊急事態宣言にもかかわらず、右肩上がりに増えていきます。

高原の誕生日には、全身DWIBSと合わせた現況を報告しています。


2021年

2022年

とうとう、受診者が1万人に達しました。診断成績が、従来のマンモなどと比べて、考えられないぐらい高い成績であることが明らかになってきました。

受診者数は、2023年7月現在、2万5000人と、さらに急増しています。