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なぜ無痛MRI乳がん検診は、乳房サイズが小さい女性や、「男性乳がん」も撮影できるのか?

無痛MRI乳がん検診は、胸が平らな「男性乳がん」も撮影できる

無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)では、男性乳がん疑いの方も受け容れていて、いつでも診断できます。

どんなに乳房サイズが小さくでも、撮影ができるのです。

その理由について書きます。


なぜ乳房サイズが小さい「男性乳がん」も撮影できるのか?

無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)は、MRIの検査台の上に、うつ伏せに寝ます。この説明図は以下のようです。

乳房サイズが小さい女性でも撮影できる (だから男性乳がんも撮影できる)

無痛MRI乳がん検診は、うつ伏せで撮影するので、重力で胸が下垂します。だから男性のように胸が平らでも全く問題なく映るのです。胸のサイズが小さい女性でも、全く問題なく撮影できるのも、同じ理由です。

通常のマンモグラフィは、乳房を引っ張って伸ばし、これをはさみます。ですから、あまり引っ張り出しができない、胸のサイズが小さい場合は死角が多くなります。

胸のサイズが小さい場合は、平らに伸ばすのは難しいです。

無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)では、どんなに胸が平らな方でも写すことができます。理由は、下の図のように感度が360度どの方向にもあり、死角がないからです。

マンモPETやリングエコーと異なり、死角が全くありません。どんなに胸が小さくてもOKです。

胸のサイズと全く関係なく撮影できるのが、無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)の良いところですね。

男性乳がんとはなにか

国立がん研究センター(希少がんセンター)の記述

・乳がんは一般的に女性に多い疾患ですが、男性の乳房に発生すること(男性乳がん)もあり、乳がん全体の約1%を占めるといわれています。

・米国のデータでは、女性が生涯を通じて、8人に1人乳がんに罹患するのに対して、男性では生涯を通じて1000人に1人が乳がんに罹患するとされています。

・あらゆる年齢の男性に発生しますが、発症者が多いのは60~70代の年代です。

・自覚症状としては、乳輪の後部にしこり(腫瘤)(痛みを伴わないことが多い)の出現、乳頭からの出血、皮膚潰瘍、触知可能な腋のしこり(腋窩リンパ節腫脹)などがあります。

・女性の乳がん(女性乳がん)と比べ、診断された時点で既に進行している場合が多いのですが、同じ進行度であれば、女性と男性で治療成績に大きな違いはありません。

https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/division/rcc/about/Male_breast_cancer/index.html

無痛MRI乳がん検診で、女性化乳房や男性乳がん疑いの人は調べられるのか。

無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)では、女性化乳房や、男性乳がん疑いの人は調べられます。

最近では、前立腺がんの方もいらっしゃいます。前立腺がんでは「ホルモン療法」を行うことがあります。

男性ホルモンの働きをブロックするのです。そうすると女性ホルモン優位となって、中には女性化乳房になる方がいらっしゃいます。

女性化乳房は、男性でも乳腺が大きくなって膨らんでくることです。両方大きくなる場合は「胸が膨らんできたな(太ったかな?)」という感じで(あまり心配なく)受け止められることが多いですが、片方の場合は、「男性乳がんなのではないだろうか」と心配になりますね。

このため、「男性乳がん疑い」となって、色々調べられた結果、無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)に来られるわけです。

そのほか、例えば若者でも、◯国製の変なプロテインを飲んだりして、そのなかに女性ホルモン類似物質が混入していたりすると、胸が大きくなって(女性化乳房となり)心配で来られる方もいます。

無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)はそのような方でもOKです。
全国58病院で受けることができます(2023年8月時点)。

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(注)MRIの場合は「撮像」、X線の場合は「撮影」ということがより適切ですが、一般的には撮影という言葉のほうが広く使われるので、あえて一般向けにそのように記述しています。