松緒一颯

松緒一颯(まつお いぶき) 風の詩人 詩と掌編小説と自然写真 休日料理人、和洋中…

松緒一颯

松緒一颯(まつお いぶき) 風の詩人 詩と掌編小説と自然写真 休日料理人、和洋中、創作料理。 メダカ、金魚、錦織、熱帯魚の飼育。 ハーブ、家庭菜園、花、観葉植物、エアプランツ。 休日には、自然散策をしながら、史跡巡りをしながら、写真を撮りながら歩きます。

マガジン

  • GARDEN and AQUA and PLANTS

    趣味の料理に使えるものを庭で育てようと、 数種類のハーブから始めたガーデニング。 果樹、家庭菜園、花にまで広がり、 メダカと金魚、錦鯉のビオトープを設置。 観賞魚と園芸にハマり、ついに室内へ。 水槽に熱帯魚と金魚。 観葉植物にエアプランツ。 さぁ、次は何をしようかなぁ。

  • To shoot them well

    雑記とphotography

  • てのひらサイズの物語

    リアルの中に一瞬のファンタジー 短編ならぬ掌編小説と詩集

  • 火ノ丸 記紀奇譚

    記紀神話を題材にした架空の物語です。

  • 夢のあしあと 風のあしおと

    歴史の話

最近の記事

山ときどき風 #7

来た道を少しもどって、分岐点を右へ。 50mくらい進むと脇道があったので、右側の高台へ。 樹々を抜けると本郭の看板がありました。 AM11:56 小倉城跡 本郭到着。 戦国時代の後半になって、平地の城に堀(水堀)、石垣、天守閣が当たり前になる前の山城では、山の地形を使った空堀や樹々を利用した虎口、城自体は平家が一般的で本郭とは、本丸のこと。 と、考えるとわかりやすいです。 この小倉城は、江戸時代の『新編武蔵風土記稿』では、戦国時代の関東に覇を唱えた小田原北条氏の重臣遠山

    • 【詩】猫

      君が僕の膝の上で うたた寝をしてる その美しい横顔を見ながら 僕は髪を撫でる 一日の始まりのキスは 君があの日 ねだったから 僕の日課になったんだ そんな何気ない時間が たまらなく愛しくて 僕は今でも ここにいる ある日 君が背中を見せて 戻ってこなかった夜 僕は独りの部屋で ニャアと鳴いてみた

      • 【火ノ丸 記紀奇譚】第02話 黄泉国

         数日後、カグツチは目を覚ました。 「ん?何処だ、ここは?」 辺りを見渡すと知らない世界。 暗い森の中、白と蒼の境目のない色味の霧に包まれていた。 遠くに灯りは見えるが、太陽の光は射していなかった。 グゥと腹が鳴った。 「腹減ったなぁ」 自分が生きている事に、疑問も持たずに立ち上がると、そのまま歩き出した。 一里ほど歩いたところで、またグゥと腹が鳴った。 ふと立ち止まり見上げると、小高い丘の上に暖色の灯りが見えた。 登ってみると、その先に黒い鳥居が見える。 鬱蒼と茂っ

        • 山ときどき風 #6

          物見山を出発して、小倉城跡を目指していると、開けた場所に出た。 仙元大日神と書かれた石碑があり、仙元山と大日山の付近なので山神として祀っているのでしょうか? 庚申塔もあるので、地域の庚申信仰の場だったのかもしれません。 なかなかの広さがあり、休憩用のベンチもあったので、水分補給をして、ひと休み。 この先、急坂と書いてありましたが、そこで老夫婦とすれ違います。 ご主人はヒィヒィハァハァ言いながら、ストックを突いて、大汗をダラダラ流しながら登ってきます。 少し後ろには、奥

        山ときどき風 #7

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        • 風の五線譜☆光の音符♪
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        記事

          【歌詞】週末

          君の事 考える 週末の昼下がり 潮風に染まる部屋 海辺を見てる 君の瞳は 今 誰のもの? まったく わからない あゝ 過ぎ去る刻を 夕陽 眺めて 会いたい 君の心は 今 誰の元? さっぱり 気づかない あゝ 全て 掻き消してくように ギター 鳴らす あゝ 退屈しのぎ 波を数えてる 夕陽 眺めながら *過去にミューシャン志望の友人の曲に書いた歌詞。 音源はもうない。 僕の記憶の中だけに流れているメロディ

          【歌詞】週末

          【火ノ丸 記紀奇譚】第01話 火之迦具土神

           数多の神々を産み続けるイザナキとイザナミにとって、重大な事件が発生する。 新たな神が、赤子が産まれ出る。 その神は全身に炎を纏い、業火の如く燃え出た。 火の神、火之迦具土神である。  その炎は母であるイザナミの陰部を焼き、やがて事切れてしまったのだ。 愛する妻を失ったイザナキは天と地とも境なく、豪雨の如く涙を流し、その手に握った十拳剣「天之尾羽張」を狂ったように振り回し叫んだ。 「この親不孝ものが!その首、我が手で切り落としてやる」  一方でカグツチは、わけもわからずに、た

          【火ノ丸 記紀奇譚】第01話 火之迦具土神

          【火ノ丸 記紀奇譚】序章-神代の始まり

          【天地のはじまり】 天地のはじまりの時、高天原という場所に、神々が出現した。はじめに出現したのは天之御中主の神、次に高御産巣日神、その次に神産巣日神だった。 その後、地上世界がまだ未成熟で、水面に浮いた脂と同じく、クラゲのように漂う状態であった時に、葦の若芽のように萌えあがるものによって出現した神は、宇摩志阿斯訶備比古、遅神ついで天之常立の神であった。 ここまでの五柱の神は、「他と区別された、特別な天神」である。 次に国之常立の神かみと豊雲野神が出現した。 ここまでに出現した

          【火ノ丸 記紀奇譚】序章-神代の始まり

          【詩】雨に烟る

          降る雨が激しく叩く 心が音を立てて揺れる 胸の中に水烟り 深く霞んで君が見えない 跨げないほどの水溜りが 今の二人の距離

          【詩】雨に烟る

          【詩】伴いてとうとうと充つ

          熱い吐息が首筋をくすぐる 這う指が身体中を熱くする 夜毎 詣でし麗しの刻に 甘い声さえも溢れ出す 寳の池に月 伴いてとうとうと充つ

          【詩】伴いてとうとうと充つ

          【詩】晴れているのに白い空

          あなたに聞きたい事がある その想いが溢れ落ちる 何度も 何度も 言葉にしようとして胸が詰まる あなたとずっと一緒にいたい だからこそ聞けないこと あなたのいない世界が想像できない まだ受け入れられないでいる 何度も 何度も 言葉にしようとして涙が溢れる サヨナラを覚悟しないと あなたと一緒にいられないから

          【詩】晴れているのに白い空

          山ときどき風 #5

          この青山城跡までは、以前にも来たことがある。 仙元山には何度も来てるけど。 会社の同僚と三人で歩いてきた。 興味ないだろうなぁ。と、半分冗談のつもりで誘ったところ。 「いいね。行く行く」と乗り気になってくれて、日曜日に集まって登った。 その時には初心者一人と素人二名。 仙元山山頂を過ぎて、青山城跡で引き返す事にした。 坂を下り歩いていると、また登りになったところで、大日山に向かっている事に気づいてUターン(笑) 今回は一人なので、その先を目指すのが、目的だった。 山道を歩い

          山ときどき風 #5

          【詩】透明感

          細く白い指先が しなやかに辷る素肌に 天色の瞳 海を渡る渡り鳥の羽音の様な声と エメラルド色の葉を揺らした 風のような笑聲 そこから溢れ落ちた木洩れ日の様な笑顔 何も要らない 変わる必要など どこにも無い そのままの君でいて

          【詩】透明感

          【詩】開け放て

          残念だった今日に悔いを残しても 明日の扉は開かないから 鍵が見つからないなら 壊してしまえばいいさ 扉なんて無くなってしまえば また戻ってくる事も 容易いはずさ 今日と言う日が閉まる前に 明日の扉を開け放て その先に待ってる自分に 笑われないように

          【詩】開け放て

          【詩】空の向こう側で

          公園のブランコに 今も揺れてる 青臭い頃の想い 近所にいて 同じクラスで それでも顔がわかるくらいで なんであの夜 ふたりで話したんだっけ 曇り空に問いかけてる 輝いていた夢の欠片と 想う女の子の話 お前はあの時 笑ったんだっけ それとも泣いていたっけ 馬鹿な話で朝まで笑って 馬鹿だなぁ ガキだったなぁ あれから あの娘 母親になったらしいよ 俺も親父になったよ 今 どうしてる 空の向こう側で あの頃のままのお前は

          【詩】空の向こう側で

          【詩】love letter

          言葉を紡いでゆく 手紙を編むように ひとつ ひとつ針に想いを込めて ゆっくりと移り変わってゆく 余計な装飾を纏った たわいもない恋心の羅列に とっくに うんざりしながら ため息をつく

          【詩】love letter

          山ときどき風 #4

          標高298.9m 「はぁ?山じゃねーし!」と思った方もいるだろう。 登山てなんだろう? 素人の僕からしたら、山を登る事。 それ以上でも以下でもない。 とは言っても、1,000m級、2,000m級の山に登る凄い人たちがいる。 登山家。 登山とトレッキングの違いは? 素人からすると、登山は山頂を目指して山を登るイメージ。 トレッキングは山歩きを楽しむイメージ。 ハイキングは、そもそも山のイメージはない。 平地や、せいぜい丘程度を歩くイメージ。 歩く事にも、いろいろな名前がある

          山ときどき風 #4