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不織布マスクの作り方 試作品(※注意有)

【2020.4.13 最終形としてあらためて作り方を解説しています

この記事は古いものです。上のリンクから最新版をご覧ください。


なかなかマスクが手に入らないので、難儀しています。

洗って再利用可能な布マスクも、洗うのになかなか手がかかります。


使い捨てできる不織布マスクを手作りする方法を紹介します。

なお、この方法は試作段階のため使用時に注意が必要です。最後まで熟読の上、注意点をご理解ください。試される際、事故やトラブル等が発生した場合、当方は責任を負いかねます。

ある程度の工作、DIY、材質の特性等に知識がある人向けに執筆しています。事故防止のためにも、下記の作り方を読んでわからない場合は試さないでください。

最後に本記事を執筆した意図についても少し触れていますので、ご一読いただけると幸いです。


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耳掛けのゴムをクリップ式にしてマスク部分だけを使い捨てします。


材料と道具

・ソフトタイベック

・マスク用ゴム

・フィッシュクリップ



・ペン

・型紙用のコピー用紙

・はさみ

・クリップ

・シーラー

・カッター

・定規

・カッティングマット


タイベックとは、デュポン社が開発した建設現場などで壁材として使われる透湿防水シート。防護服の材質としても利用されている。化学繊維を熱と圧力でかためた不織布。ハードタイベックとソフトタイベックがありますが今回はソフトタイベックを使用しています。

シーラーは、開封したお菓子の袋の口を再度封じるときなどに使われる器具のこと。


作り方

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市販の使い捨てマスクから型をとってコピー用紙で型紙をつくります


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二枚重ねにしたタイベックに型紙をあわせて線を引き、型をうつします


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ずれないようにクリップでとめながら引いた線に沿って切り取ります


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シーラーで溶着します


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フィッシュクリップをとめるスリットをカッターで切って開けます


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フィッシュクリップにマスク用ゴムを結んで完成


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装着例(一日着けた後のためくたびれている)


注意事項

今回使用している不織布タイベックは、市販の不織布マスクに比べると通気性がありません。

口周りが密閉されて呼吸が苦しくなる可能性があります。

口周りの空気の循環が滞るため酸素が薄くなったり、口の周りに張り付いて呼吸ができなくなり、最悪呼吸困難や窒息などの事故が起こる可能性があります。

充分に注意していください。


使用感と雑記

タープに使用していたタイベックの残りの材料が手元にあったため、マスクにできないかと思い試してみました。

1枚あたりの制作コストが安いので、洗い替えするよりも量産して使い捨てる方が向いていると思います。

慣れれば1枚3分くらいで作れます。

保身と念押しのために断っておきますが、今回使用した不織布タイベックはマスク用に作られている不織布ではありません。建設現場をはじめとした多用途で使われている不織布素材で、一般に流通しているものを使っています。個人でマスクの原材料の買い占めをしたわけではありません。誤解なきよう。

就寝中含め丸一日装着して過ごしてテストした感想としては、市販の使い捨て不織布マスクに比べると圧倒的に通気性が悪いです。

デスクワークレベルなら問題なく呼吸できる印象ですが、鼻をすするとマスク内の空気がなくなって張り付いてくるのですすれません。

自転車に乗って10km程度走ってみましたが、呼吸が上がる運動には圧倒的に向きません。正直危ないのでやめたほうがいいです。

もう少し通気性のある材料で作った方がいいと思いますが、手元にソフトタイベックしかなかったので今回はこれで。

繰り返しますが、わざわざ材料や道具を取り寄せてまで作るような質のものではないので、ここから発展させられる方にバトンを渡します。

ちなみに僕はしばらく使い続けるつもりです。(製作者の意地)


最後に、今回この記事を執筆した本当の目的について少しお話します。

ガーゼやバンダナはもちろん、農業用の不織布シートや料理用のシートなど、調べれば自作マスクに様々な素材が使われていて、皆さん工夫をして作られています。

今回こうして記事にしたのは、開店前からドラッグストアに列をつくって数少ない品を奪い合うことよりも、頭を使って「こうしたらマスクになるんじゃないか」と考えて実行に移す方が幾分生産性がある行為ではないかということを発信したかったためです。

決して、これが答えでもなければひとにお勧めできるものでもないので、真似は勧めませんが、身の回りにあるものを使って代用品を作る、身を守る術はないかと考えることは、今回のコロナウイルスに限らず、生きていくうえでとても大切な能力だと思います。

世の中が前向きに未来のある方へ、進んでいけばいいなと思っています。

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