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草花が好きな宇宙人(長文注意)

宇宙人と言うと近未来的な都市に住んでて、自然とは無縁なんじゃないかと想像しがちです。
でもそうじゃない宇宙人もいるようです。
この話、鵜呑みにしないで下さいね。証拠は何も無いですから。

旅人の守護神

ある夏の夜、自分の周りに夏らしからぬ冷気を感じました。
名前を聞いてみると“ユリシーズ”“バシレウス”と二つの名前が頭の中に浮かびました。
ユリシーズは何か聞いた事ある。でも名前が二つ?どゆ事?

二つの名前で細かく調べるとこんなwikiが。

オデュッセウス(古代ギリシャ語: δυσσεύς,Λαερτιάδης、ラテン文字転写: Odysseus)は、ギリシア神話の英雄で、イタケーの王(バシレウス)であり、ホメーロスの叙事詩『オデュッセイア』の主人公でもある。

ラテン語でUlixes(ウリクセス)あるいはUlysseus (ウリュッセウス)ともいい、これが英語のUlysses(ユリシーズ)の原型になっている。(Wikipediaより)



ああ、オデュッセウスさんでしたか!バシレウスは人名じゃなくて“王様”の敬称なんですね。
でもユリシーズと名乗ったので英語読みのそちらで呼ばせて頂きます。

ユリシーズさんはグレーの厚手の服を着た、金髪の短髪巻き毛の30〜40代位の男性です。丈夫そうな太い布を輪っか状にして左肩から袈裟がけにしてて、中には食糧が入っていました。昔のバッグなんかな。
そして右手にはオレンジを持っていました。


ユリシーズさんにお仕事を聞いてみると、バックパックを背負ったハイカー風の女性の姿と、キャリングケースを引いたスーツ姿の男性のビジョンが送られて来ました。
二人に共通するワードは…『旅』!そうか、旅をする人のサポートと守護ですね!

彼は仕事遊び関係無く、遠方に泊まりがけで出かける人間を守護しているようです。

ユリシーズの元になったオデュッセウスは確か冒険家でもありましたよね。旅人の守護神なのも頷けます。


そしてどうしてオレンジを持ってるのか尋ねると、“ビタミンC”“旅先”“疲労”と三つのワードが返って来ました。

旅先での疲労にはビタミンCがよく効くと言う事のようです。


そんなユリシーズさん、初対面では単語とビジョンしか送って来なかったので口下手な方なのかと思ってましたが…
2回目に来てくれた時はとても饒舌になっていました。

赤い星の旅人

「私は君達がアンタレスと呼ぶ星から来た。だからアンタリオンとも言われている。」

理論的で落ち着いた雰囲気の語り口です。

アンタレスは蠍座の一番大きな赤い星ですね。
アンタリオンはこれで二柱目、一番最初に来てくれたのはテティスという女神様です。

テティスさんの話はこちら


「テティスから話を聞いて来てみたんだが、前回は少し様子見だった。どうやら君は話をしても大丈夫そうだ。」


だ、大丈夫って…Σ(゚д゚;)
私、何か警戒されてたんですか?


「私は人間と対等な立場で話をしたかったんだ。」


ユリシーズさんの話によればアンタリオンは控えめな性格で、変に特別扱いされたり祭り上げられたりするのがめっっっっちゃ苦手なんだそうです。
ですから今まで地球のサポートをしても、他の星系ほど人間に積極的に関わって来なかったんだとか。別に人間が嫌いでは無いようですけど。


私は“神様”か“高次の存在”か“宇宙人”かどれで呼ぼうか毎回迷うんですが、同じ学校の仲の良いパイセンが遊びに来た感覚で喋ってます。
え、そんなんで良いって事?

ユリシーズさんはビジョンで一度だけ頷きました。

…………良いんだ、こんな軽くてw

牧歌的な宇宙人

では打ち解けた所で、何か話したい事ありますか?と、聞くと…

麦畑らしき場所で農作業をする数人の上空を、宇宙船が低空飛行で飛んで行くビジョンが送られて来ました。アンタレスの日常風景のようです。

農作業は手でやってるんですか?宇宙船作って地球に来るだけの技術があるのに?


「手でやる時もあるし機械も使うよ。ただアンタリオンは草花と触れ合うのが好きな人が多いというのを伝えたかったんだ。」


そう言えばテティスさんも地球に花を咲かせるお仕事でしたね。


「アンタリオンはのんびり屋でね。他の星系に比べると宇宙船の改良にはあまり熱心では無いんだ。その代わり植物学、農学、薬学の分野には力を入れているんだよ。」


研究者気質なんですね。地球の植物学者さんとか農家さんと話が合いそう。


「地球の植物にもアンタリオンは興味津々だから、交流したら多分盛り上がると思うよ。」


専門用語バシバシ飛び交う交流なんだろうな。でも実現したら凄く素敵ですよね。知らない星の植物の事沢山聞けるんですから。


「実は地球には、昔私達の同胞が監修したアンタレスの植物や薬の作り方について細かく記された書物が現存しているんだ。」


おおおっ!いきなり凄い情報出して来ましたね(((o(*゚▽゚*)o)))


「でもアンタレスの言葉で書かれているからまだ誰も解読出来ていないんだ。地球の言葉で読み方をレクチャーしたページがあったんだが、そこが丸ごと欠落していてね。」


エジプトのヒエログリフも確か3カ国語で書かれてたから解読出来たんですよね。流石にそれは読めませんわw


…その書物って、私も知ってたりします?


「名前は知っているんじゃないかな。」


やっぱりアレかなあ?絶対アレだと思うんだけど。でも明言は避けときます。


「内容が明かされるのは私達が日常的に地球に来られるようになった時だろう。まだ現時点では……」


言葉を濁すユリシーズさん。

そうですよね。今地球に降り立ったら、「宇宙人キター!」とか写メ撮られたりもみくちゃにされますものね。アンタリオンが一番嫌がるパターン。


「私も叙事詩の中では華々しく活躍が描かれているが、本当は違うんだよ。今日はそれも伝えたかったんだ。」


分かってますって。星系違うけどグウィネヴィアさんも似たような事言ってましたから。

グウィネヴィアさんの話はこちら。


ひょっとして“ユリシーズ”と名乗ったのも、英雄ではなく一般人として扱って欲しかったからなのかな。


ユリシーズさん、沢山お話して頂いてありがとうございました。

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