見出し画像

サクソバンク証券の証拠金使用率について

みなさん、こんにちは。いつも、こちらのnoteをご覧いただき誠にありがとうございます。

今回は、サクソバンク証券の証拠金使用率について、注意しておいた方がよいことがわかりましたので記事にさせていただきました。

米国株オプション取引は、証拠金取引であるので、OPの売りを行う場合は、一定のルールに従った証拠金が必要となります。ただ、日経225OP取引のような差金決済とは異なるため、ITMになる可能性が高まると証拠金が増加することがありますので注意が必要です。

サクソバンク証券の証拠金について

サクソバンク証券は、米国株オプション取引に関する証拠金の考え方について「外国株式オプション取引ガイド」内に記載しております。※「外国株式オプション取引ガイド」はSaxoTraderGoのヘルプより検索可能です。

米国株オプション取引については、現物決済となりますので、ITMになりOP売りが権利行使をされる場合は、現物株もしくは現金が必要となります。

現在、私が実施しているクレジット・スプレッドの場合、「外国株式オプション取引ガイド」には証拠金について下記のような記載があります。

◆プットスプレッド(同一株式のプットの買建てと売建て)
以下のいずれか大きい金額「売建プットの権利行使価格-買建プットの権利行使価格」あるいは「0」

【出典】外国株式オプション取引ガイド

プット・スプレッドはベアプット・スプレッド(デビット)、ブルプット・スプレッド(クレジット)の2種類がありますので、要するに、デビットの場合はプレミアムが支払いになりますので、証拠金は「0円」、クレジットの場合は、権利行使価格のスプレッドを証拠金として確保しますと書かれております。

日経225OPの場合は、差金決済であるので、クレジット・スプレッドで最大損失を固定すれば、証拠金は最大損失に固定されるのが一般的です。当然、米国株オプション取引においても、クレジット・スプレッドを組めば、最大損失を固定することができるので、最大損失を証拠金にしているわけです。(ただし、本来は受取プレミアム分、証拠金は軽減されるべきですが、サクソバンク証券の場合は、これを考慮せず、スプレッド間を最大損失と計算しているようです。)

証拠金使用率が急上昇!?

SaxoTraderGoでは、証拠金使用率を画面上に表示しておくことが可能であるので、私は日々こちらを確認して、証拠金使用率が大きくならないように管理しております。なぜなら、サクソバンク証券の場合、証拠金維持率が100%の到達した瞬間に、建玉を強制決済されるからです。(※一度経験済み)

日経225OPでも追証という制度がありますが、追証が発生しても翌日のある時間までに必要な額を入金すればよいというルールが一般的ですが、サクソバンク証券の場合は、即刻、反対売買して現金化させますので、LEAPS等の比較的板に薄い場合などは、成行で決済して大きく損失を出す可能性があります。

私は証拠金使用率をだいたい30%くらいに保つように意識しておりました。ある日の朝起きてメールを確認すると、サクソバンク証券から「証拠金使用率に関するお知らせ」というメールが到着しておりました。このメールは証拠金使用率が75%を超えると注意喚起のために送付されるメールになります。

「あれ?なんで証拠金使用率が増えているのだろう?」と思い、早速、PCに向かってSaxoTraderGoの画面を確認しますが、表示されている証拠金使用率はいつもどおり、20%代で変わりありません。その日は「なんかの間違いだろう」と思い気にせずにおりました。

ある日、組んでいたコールのクレジットスプレッドの売りが、ATMに近い状態であったのため、引け間際(AM4:50)におきて株価を確認しておりました。万が一、ITMになっていたら満期前に反対売買でクローズしないと、現物決済するための資金が必要となるからです。銘柄がSPYであり、値がさ株であったことも要因の一つです。

SaxoTraderGoの画面を確認すると、証拠金使用率が80%を超えてました。「あれ?なんで??」と寝ぼけながら画面を確認しておりました。SPYの株価は上昇しておりましたが、クレジット・スプレッドのコール売りはOTMのままであり、数分後には権利消滅するはずです。「なぜ?証拠金使用率が上昇しているのだろう?」と色々と調べていると、次確認した時には、証拠金使用率が20%に戻っていたのです…

その後、2度寝したのですが、次に起きた時は、あれば夢であったのではないか?と思ってしまうほどでした。ただ、メールBOXを確認すると、「証拠金使用率に関するお知らせ」が到着していたのです。夢ではないようだ。

満期日にITMの可能性が高まると証拠金が一時的に増加

その後、サクソバンク証券のカスタマーサポート(CS)経由で、この事象について確認をしました。

まあ、外資系企業のCSですので、一度で完璧な回答があると思ってはいけません!w 私も外資系企業にいた経験があるので気持ちはわかる!軽く1週間くらい放置された後、「現在、担当部門に確認してます」というメッセージが到着しますw(想定内)

その後もやり取りをして、明確な回答が得られないのですが、少しづつ分かったことがありますので纏めます。(ちなみに、ほぼ、自力で解決してます。サクソバンク証券からのCSからの回答では、ほぼ解決してませんことを報告しておきますw)

証拠金満額が使用率に反映されていない

先ほど、クレジット・スプレッドの証拠金は、スプレッドの間隔が証拠金として使用されると説明しました。例えば、410C/415Cとスプレッドが5ドルのクレジット・スプレッドの場合、証拠金は5ドル×100倍で500ドル必要になります。

現在、私は5ドル間隔のクレジット・スプレッドを6枚、10ドル間隔のクレジット・スレッドを2枚組んでます。よって、証拠金は、3,000ドル(5ドル×6枚×100倍)と2,000ドル(10ドル×2枚×100倍)を足して、5,000ドル(約65万円)の証拠金が必要となります。

SaxoTraderGoで現在の証拠金を確認することができるのですが、それを確認すると下記画面のとおりとなります。

現在、PFE(ファイザー)のCSPも実施しておりますので、そちらの証拠金が7万円ほどありますが、SPYの現在の必要証拠金は367,853円となっております。これは先ほどの計算した必要な証拠金の約半分くらいになります。

これから予想できることは、クレジット・スプレッドの証拠金は、株価の変動により増減するということです。株価がOTM方向に動けば減額され、ATMに近づくと増える傾向があるようです。

ITMの可能性が高まると一時的に証拠金が必要

上記から、私は株価の変動により、クレジット・スプレッドの証拠金が満額必要なケースが発生して、証拠金使用率が増加したのだと思いました。

ただ、証拠金使用率が75%を超えた日の建玉を確認して、最大の証拠金額を計算しても75%を超えることはありませんでした。「なぜだろう?」

この件に関して、サクソバンク証券からの回答は下記のとおりでした。

証拠金使用率が30%から75%に上がったのはSPYのオプションが満期になったため、1.184.892円の証拠金を一時的に確保させて頂いていたためと なります。

まず、個人的に「,」を「.」で表記する事にイラっとすることは置いておいて、要するに満期日にITMの可能性が高まるとクレジット・スプレッド証拠金以上の証拠金が必要になるとの回答です。

なるほど、確かに証拠金維持率が上昇した日はATMに近い満期日であった。また、2回目の時はクレジット・スプレッドのコール売りが確かにITMに近かった(411Cを売っていたが、株価は409ドルでした)。

これは現物決済ならでは注意事項になるのですが、差金決済は株価の差額で決済されるので証拠金はあくまでも損失最大額で問題ないのですが、現物決済で片方だけITMの可能性が高まる場合(今回の場合は411CのITMの可能性が高まる場合)、SPYの現物株を100株持っていない場合は、市場からSPYを100株買って売り渡す可能性が高まるので、その費用として、1,184,892円を証拠金として確保されたということらしい。

ちなみに、1,184,892円の計算根拠をサクソバンク証券のCSに確認したところ、下記のような回答でした。

証拠金使用率が30%から75%になるまでの1,184,892円の内訳の計算は非常に煩雑なものとなりまして大変申し訳ないのですが、これ以上の詳細はご案内致しかねます。説明不足なご案内となりご不便をお掛けして申し訳ございませんが、ご理解を賜れますと大変幸いでございます。
証拠金使用率が 100%になりますと同口座の建玉が強制決済されますため十分な資金をご準備頂けますようお願い申し上げます。

要約しますと「証拠金が上がる根拠は複雑で説明できないけど、証拠金使用率100%超えらたら、直ちに強制決済するので、そこんとこ宜しく!」とのことです。

まとめ

今回は、クレジット・スプレッドのような損失限定ポジションであっても株価の変動(ITMの可能性が高まると)さらに証拠金が必要になるので注意が必要であること説明しました。

まあ、少ない資金でレバレッジをかけてSPYなんかをトレードしていると、ある日突然、証拠金が必要になることがあるということですね。

この対策としては、満期日でATMに株価がある場合は、もう、満期前に反対売買してしまうことで対応可能かと思います。

ちなみに、先週金曜日のプット側のクレジット(20ドルスプレッドを2枚)権利放棄となりましたが、FOTMであったので証拠金の変動はありませんでした。

本日も最後まで御覧いただきましてありがとうございました。次回の記事も御覧いただければ幸いでございます!

【免責事項】
※内容の正確性については万全を期しておりますが、私の個人的な視点、理解を示したものであり、完全性、正確性、適用性、有用性等いかなる保証も行っておりません。
※内容に基づく判断については、利用者の責任のもとに行うこととし、一切の責任を負いません。
※内容に関しては、将来、予告なしに変更する場合がございます。

ありがとうございました!