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DV-2021 (2) 抽選結果の確認

前回の記事ではDVの応募について概要をまとめました。
今回は結果の確認方法やその後の流れについて、また今年(DV2021)の結果全体の統計についても簡単に触れたいと思います。

抽選結果の発表

DVのエントリーは、毎年秋頃(10月から11月にかけて)募集がかかります。
で当落の結果はいつ分かるのかというと、応募締め切りから半年程度経った翌年5月ごろです。
当選者には華々しいGIFのついたメールで「おめでとう!!!!自由の国アメリカでお待ちしております!」と通知が来ます。
というのはもちろん冗談です。そんなわけはありません。何も通知なんてきません。 Electronic Diversity Visa Program ページにアクセスし、エントリー時に発行されたConfirmation Numberやら苗字やらを入力して、自分で結果を確認するのです。
応募者の中にはおそらく自分がDVプログラムにエントリーしたことさえすっかり忘れ、当落結果を見ないままに永住権申請を放棄している人もいるんじゃないかと思います。何しろ応募してから半年経っている上に、向こうからはなんの連絡もありませんからね…。

当選結果の画面

EDV Programページで必要事項を入力し、結果照会をします。
当選の場合、以下のような地味な画面で当選の旨が記載されています。

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とても当選したとは思えない素っ気なさですね…。
ここに書かれている通り、当選したからといって自動的または確実に永住ビザが取得できるわけではありません。あくまでも申請する権利を得られた、というに過ぎないのです。
なお、この通知は First Notification Letter、略して1NLと呼ばれています。FirstがあるならSecondもあるのか?と思いますよね。はい、あります。2NLは大使館面接への招待状のことを指します。

DV-2021の当選者数、倍率

2021年度のDVプログラムにはどれくらいの人が応募して、何人が当選したのでしょうか?
各国からの応募数はDVプログラム統計ページ、当選者数は2020年9月のVisa Bulletin(下の方にスクロースして下さい)に発表されています。
日本の数だけを見ると、今年の応募総数(応募者本人と付帯家族の合計)が30,565人、当選者数が532人ですので、倍率は1.74%ということになります。
DVプログラムの統計ページPDFをご覧になって勘のいい方は気づかれるかもしれませんが、2019年、2020年に比べて2021年はどの地域でも応募者数が激減しているのが分かると思います。これは2021年度から採用された応募時のパスポート要件が大きく影響していると言われています。
日本人であればパスポートを持っているなんて普通ですが、世の中にはパスポート取得のためのお金がない、何らかの事情によってパスポートの取得が困難、という人たちがいるのです。
日本人であっても、応募時にたまたま有効なパスポートを持っていないという人はいるでしょう。応募期間の終了3日前になって要件を改めて確認し、その時点で「あ、パスポート切れてた」となると応募ができません。DVの応募要項が開示されたらできるだけ早めに応募準備をしておいたほうがよい、というのはこういう事態を鑑みてのことです。
現状のDVプログラムでは、1会計年度で発行するDVビザの数は55,000です(まだ可決はされていませんが、バイデン政権は、これを80,000に増やす法案を議会に提出しています)。
が、当選者の中には何らかの事情で申請せず辞退する人、要件を満たしておらず却下される人が毎年少なからず出てきますので、それを見越して55,000をはるかに上回る人数が当選します。どの程度上回るのかはその年によってさじ加減が変わるのですが、DV2021に関してはかなり多く、全世界でおよそ132,000人が当選しました。
応募人数が激減したにもかかわらず当選者数は例年に比べて多かったので、DV2021はこれまでに例を見ないほどの低倍率(高当選確率)となりました。おかげで我々夫婦も当たりくじにあやかれたわけですね。
パスポート要件はDV2022でも採用されていますし、恐らく今後も続くものと思われます。これによって応募者の総数が減り、結果的に当選確率が高くなることが期待できます。上述の移民法の改正案が可決されて発給数が80,000に増えれば、さらに有利になるのは言わずもがなです。アメリカへの移住を真剣に検討されている方は「どうせ当たらないだろう」と諦めずにぜひ挑戦してみてほしいです。

なんといっても応募はタダです。

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