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財前ぜんざい@オリジナル小説
2015年12月30日 23:14
空は夕焼けに染まっていた。雲の広がり方も、吹き渡る風の冷たさも、あの日によく似ていた。雲間から漏れた夕日の光が、頬を照らす。冷たい風が首元を通り抜けていく。 私はひどく昂っていた。何もかも壊したい衝動が身体の中を駆け巡り、理性を捨てた私は笑っていた。 悲しい。虚しい。寂しい。そんな感情を、私は今まで必死に溜め込んでいた。あぁ、なんて滑稽だったのだろう。どうにもならない感情を抱いていた自分