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#31 今の時代にまだタテ社会って

■自分らの部署だけ上司不在

会社の地区ごとのオンライン会議があって、
他の地区にはマネージャー(以下MG)がいるのに、我々の地区にMGがいないことが議題になっていた。
この会社ではMGとは技術者の取りまとめ役で、自分も技術者としての仕事をしながら地区の管理もする役職で、地区の技術者の中から選出されていた。
以前はこの地区にもMGはいたが退職し、その後誰もなろうとしなかったので空席のまま。
ただしその状態でも地区メンバーの業務は問題なく継続できていた。


■そもそも上司って必要?

なので当然浮上してくるのは「MGって必要?」「MGの業務って何?」といったそもそも論。
MGの役職業務は大きく2つ、事務的なことと技術的なことだが、

  • 【事務】社員の事務処理はグループウェアでオンライン化されており定型的な処理は各人がやるためMGは不要で、あるのはイレギュラーな事例やトラブルへの対応だけ。

  • 【技術】新人教育や技術的指導、作業マニュアル作成などで、メンバーが仕事に慣れてマニュアルも不要になり、トラブルもなければMGは必要ない。

つまりどちらも、平常運転の時はMGの必要性はない。
実際、我が地区では1年以上MG不在でも問題なく業務遂行できていた。


■タテ組織に逆戻り?

しかし今日の地区会議ではあらためてMGの必要性が議論され、メンバーから「やはりMGは必要」という意見が多く上がった。
その理由として「技術的な問題を問合せしたい、指導してもらいたい」というのが多かった。
みなある程度仕事にも慣れて一人で業務遂行できるレベルにあるが、やはり現場では実務上の課題に直面することは多々ある。
そこでどうするかだが、現状はMGが不在なので「メンバー同士の情報交換」で何とかしのいでいるが、もっとスキルのある経験豊富な知恵袋的存在のMGがいて「その人に聞けばすぐ解決できる」ような状況を望んでいるようだった。
(その気持ちはわかりますが)


■自分の意見

これに違和感を覚えたのでこう言いました。

  • 課題の解決策を上司やリーダーだけに求めるのは古いタテ社会のやり方

  • 今はメンバー間のコミュニケーションで多角的に解決するのがあるべき姿

  • 上司だけに求めるのはそもそも個人の能力上無理があるうえ多角的な見解は得られない

  • 課題をヨコ方向に水平展開することで初めて各人が課題や知見を共有できる

  • 多様なリソースを内在しているメンバーに投げることで、各人のポテンシャルを引き出すことにつながるので組織がアップデートできる

つまり今やっている「メンバー同士の情報交換」でいいということ。
それをデジタルツールなど使ってもっと効率的にやればいいと。
旧態依然とした過去のタテ組織に戻ってはダメ。


■ということで

昔ながらのタテ社会にどっぷり浸かったままの考え方だと、今後は絶対うまくいかないでしょう。
もうそんな時代じゃないですよね。
トップダウンやタテ組織を否定する気は毛頭ないですが、
日頃、コミュニティだのDAOだのの話ばっかり聞いている自分には、今日の会議の話は過去の遺物でしかなく一体いつの時代? と思いました。