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雨あめ、しとしと。

満月の日は、あめだった
みあげたら頬に流れて、
涙みたいだった

もし星を掴めたら、
きみへの贈り物にしよう
名前のない星をふたりの約束にして、
いくつも星座を結ぼう

ひときわ明るい星をみて、
伸ばした右手が愛おしかった
澄んだひとみに夜空が映って、
きみは僕の宇宙だった

あめを待って、数を数えた
あめはくしゃみと一緒に
きみをつれてきて、
髪のさきからゆっくりと滴を落とした

白い紫陽花を集めて、
ドレスにしたらどうだろう
水たまりのうえで手をとって、
踊るなんてどうだろう

雨のひ、
きみの傘になれたらなら
晴れのひ、
きみのハンカチになれたなら

夜空は、いつもロマンチックね
枯れない花が、たくさん咲くもの

雨がおちる音が、
そっとまぶたを撫でる
今夜もきっと、
きみのゆめをみさせて


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