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ドリアンのシンガク・ノート(キリスト教神学)

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聖書や教会に関するちょっとリクツっぽい話。見えない神がここで見えるはずなのに、違って見えているかも、というところが気がかり。
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2020年6月の記事一覧

II. 使徒パウロが伝えたキリストの福音 ガラテヤ1:6-2:21 (1)違った福音にたやすく落ちている教会 1:6-10

A.教会の変心(1:6)6 あなたがたがこんなにも早く、あなたがたをキリストの恵みの内へお招きになったかたから離れて、違った福音に落ちていくことが、わたしには不思議でならない。 パウロの手紙の中では非常に珍しく、感情の吐露が先立っているような書き出しです。イエス・キリストがラザロの死を悲しんでいる人々の中で「霊に憤り」(ヨハネ11:33、新改訳2017)を感じた場面を思い起こします。でも、激情にかられて厳しい言葉をつい書いてしまった、というのではありません。福音の核心、福音

II. 使徒パウロが伝えたキリストの福音 ガラテヤ1:6-2:21

「自由をねらってキリストの福音の恵みから離れさせる違った福音を語る者はのろわれるべき者だ。もともと迫害者だったパウロがイエス・キリストの啓示によって福音を知ったことは確実で、キリストが信仰者のうちに生きておられることの明確な証しであり、ユダヤの諸教会、おもだった者たちも認めるところだ。個人的なイエス・キリスト告白に至らせる真の福音のために、使徒たちが立てられた。」 「自由をねらう偽兄弟が忍び込んでいた」(2:4) (1) 違った福音にたやすく落ちている教会 1:6-10