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ドリアンのマタイ・ワールド

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マタイ福音書ノートの目次
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#福音

山上の説教-至福の教え

幸せを実感できる、って、どういう時なのか。どういう人なのか。それを端的な言葉で語っているのが、キリストの八至福の教え。 聖書の言葉の中で、たぶんもっとも有名なのが山上の説教。その中でも特に、この説教の冒頭の八つの「幸福」は有名です。 1.心の貧しい人~天国は彼らのもの2.悲しんでいる人~慰められる3.柔和な人~地を受け継ぐ4.義に飢え渇いている人~義に飽き足りる5.あわれみ深い人~あわれみを受ける6.心の清い人~神を見る7.平和を作り出す人~神の子と呼ばれる8.義のために

ピースメーカー~世界が神の子を認める~

マタイ5:9 太平洋。名前の意味を考えたことはなかったけれど、「平和な海」。世界一周航海したマゼランが、大西洋からマゼラン海峡を通って抜け出たところが、暴風のない穏やかな海だったから、名づけられたそうです。 天下太平。世の中に暴風がない、争いごとがない。戦国時代の後の江戸時代は、鎖国が保たれた島国で戦争のない国を長期間実現した、世界でも珍しい時代なのでしょう。太平洋に面した戦争のなかった国。 それが輸出され、世界規模で実現するように働きかけることは、できるのでしょうか

天国のやさしさ

マタイ5:5 ~やさしさが世界を包むときが来る~  世界の富裕層トップ何人かの資産が貧困層何十億人の資産と同じ、というような報道があります。土地の所有はどうなのでしょう? そして最後に地を所有することになるのは、だれなのでしょうか。 柔和な人たちは、 さいわいである、彼らは 地を受けつぐであろう。 それは柔和な人たちだ、とイエス・キリストは言いましたが、裕福さが人をやさしくするということ、なのでしょうか。。。 地を受け継ぐさいわいは、この山上の説教を聞いている人に向け

自分の居場所が天国になる

マタイ5:4 ~自分の居場所を喜ぶ~  自分の居場所がなくて放浪しなければならない、って、、、 「ヨソモノ」がその地に溶け込むまで10年はかかるかもしれません。もしかしたら、いつまでたってもそうならないかも、と考えたら、どうやって生きていけるのでしょうか。 海外で暮らしていると、けっこう身につまされる状況です。 悲しんでいる人たちは、 さいわいである、彼らは 慰められるであろう。  他民族に支配されている者への約束の言葉今から二千年前、イエス・キリストが山上の説教を

毎日が天国

マタイ5:3 ~今、永遠の命を生きる~ 日本では、聖書の中で一番有名な箇所かもしれません。山上の説教と呼ばれる個所の冒頭の言葉です。 こころの貧しい人たちは、 さいわいである、 天国は彼らのものである。 天国は近づいた、天国は彼らのものイエス・キリストは、すぐ前の章で「悔い改めよ、天国は近づいた。」とのメッセージを伝えています。五章のここでは、近づいただけでなく、すでにその人の手中にある、と宣言しているわけです。その人こそが本当に幸せなんだ、と。 好きではない言葉の

極刑と恩赦

マタイ27:11-31 罪に対する刑罰は当然。その最も重いのが「極刑」と言われる死刑。論争はあるけれど、被害者の家族の心情からしたら、それを求めるのも無理はないなぁ、と思えるのも確か。 命には命、目には目、歯には歯、、、償わせなければならないと定められているのが旧約の律法です。 でも、イエス・キリストの命を強硬に求めた宗教家たちは、自分たちが何か被害を受けたからと極刑を要求したのではありませんでした。 神の真理にではなく宗教の伝統に根ざしてしまっていたための、キリスト

深い後悔、絶望に終わらぬために

マタイ27:1-10 事故物件の取り扱いはいろいろと限られてくるものです。2000年前に起きた一つの自殺もそうでした。 イスカリオテのユダが自殺して、ユダから投げ返されたお金をどうするかが問題となります。神殿で使うわけにはいかない。 それで、ユダヤ人にとっては、おそらく当時、すでに多く存在していた「外国人巡礼者」で巡礼のさなかで死亡した人の墓地をどうするか、という問題があったのでしょう。 神殿も、ユダヤ人男性が入ってよい区域、ユダヤ人女性が入ってよい区域、その外側にあ

裏切り者ユダのためにも

マタイ26:14-25 イスカリオテのユダの名前は、近年とてもポピュラーになった映画「ダ・ヴィンチコード」で有名になりました。ユダといえば裏切り者、というレッテルがついて回ります。そうじゃないかも、というところから出来上がった小説がその原作です。 ユダは本当はどんな運命の下に生まれていたのか。とっても気になるところです。 ユダの裏切り(マタイ26章14-16節); 過越しの食事の席で(26章17-25節);   A.過越の食事の場所(17-19)   B.弟子の裏切りの