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長所を見つけることの重要性

いつも大変お世話になっております。

ダンベル深谷でございます。


今回は就労支援において長所を見つけることの重要性について考えていきます。

長所がない?…噓はあかんよ!

就労支援をしていて思うのは、利用者さんに「あなたの長所はなんですか?」と尋ねたときに、答えられない方が多いということです。そもそも普通に生活を送っていて、自分の長所について考える機会があまりないということはあります。しかし、ご自身の自己肯定感が低いということが大きく関係していると考えます。

その原因ですが、今までの日常生活や仕事において失敗経験を重ねてしまった人が多いからではないかと私は考えます。例えば、人間関係がうまく築けないでいる、仕事を休みがちで会社に居づらい、仕事でミスを繰り返してしまい叱責を受けるなどです。

このような状態で相談に来られる方が多いので、自ずと自己肯定感は低くなってしまっています。これはとてももったいない状態なので、通所の比較的初期に一緒に長所を探していきたいです。

長所を見つけ出す3ステップ

自分に長所はないとおっしゃる方もいますが、人には必ず長所があります。長所を一緒に見つけ出す作業を通じて、自分の武器を知り、その方の強みにしていきます。長所を挙げるステップは私の中では次のとおりです。

①リフレーミング

リフレーミングとは物事を捉える枠組み=視点を変えることです。例えば、コップに水が半分入っている状態に対して、「半分も入っている」と捉えることも「半分しか入っていない」と捉えることもできるということです。このリフレーミングを使って自分のマイナスな面や弱点を長所にしてしまいます。

長所が出ないという利用者さんも、自分のマイナスな点は挙げられるという方も多いです。それを逆手にとって、視点を変えると○○のような長所にもなるけど、どうですか?と長所を探すうえでのヒントを提示します。

②具体的なエピソードを探す

リフレーミングでは「粘り強さ」「相手の視点で考える」のように単語やワンフレーズでの長所を探すことができます。しかし、自分自身に納得感を与えることができず、まだ利用者さんも自分の長所に半信半疑な状態です。ここで、具体的なエピソードを添えて、納得感のある状態にしていきます。単語やフレーズによるヒントから、利用者さんがエピソード探しを自走できればよいですが、出ない場合もあります。そのエピソードを探すうえでのポイントは「過去にどんなことで褒められたか」です。

褒められたということは他者の評価なので、思い出して整理するなかで納得感がでてきます。些細なことからでもいいので、褒められたことから、その方の長所を一緒に探していきます。

③過去に頑張ったことから長所を見つける

褒められたことから以外のアプローチで「頑張ったこと」から長所を見つけ出す方法もあります。頑張ったエピソードには必ず本人のよさが出ています。頑張った結果に対して深掘りをしてもいいですが、なぜ頑張ろうと思ったのかという背景や、そのときの気持ちについて振り返っていくと、その人の価値観を交えた長所が見つかります。

長所が見つかる楽しさに夢中になる!

これらのアプローチからその方の持つ長所を共有し、今後の作業や訓練、仕事をしていくうえでの軸としていきます。正直最初は無理やりでもいいと思います。訓練や作業を進めていくなかで、徐々に自分の長所が本当であることがわかってくるはずです。また、訓練や作業を進めていった結果、違う長所も見つかってくるはずです。

そして、訓練の中で自分のできることや強みが見つかってくれば、それを発見する楽しさにいつのまにか夢中になれます。


今回もお読みいただきありがとうございました。

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