進撃の巨人に隠されたヒトの意志
あんたも進撃の巨人を楽しんでたかい?
実に緻密な物語構成に目が行って、その伏線回収の見事さってのに感動を覚えたヒトは多いと思うんだよな。
特に第一話で張られている伏線が徐々に回収されていくのは鳥肌ものだったよな。
その上で、あえて残されているんだろうなって言う謎もいっぱいあるじゃん。
今回はそんな謎について振り返ってみる回だ。
まあ、答えなんて永遠に出ない話だけれどさ。
考えるの楽しいじゃんか。
ユミルの血族
まず思うのはさ。
ユミルの民ってのがどうやって受け継がれていったのかってことだ。
だってそうだろう?
始祖ユミルの亡骸を直接食べた三姉妹であるシーナ、ローゼ、マリアは明らかに捕食によって巨人の力を受け継いでいるわけだから、9つの巨人の力を受け継いでいるわけじゃんか。
で、おそらくは捕食によって巨人化を「自分の意志で」行える能力ってのが受け継ぐことが出来るってのが三姉妹についてはわかったんだろう。
この辺はだいぶ憶測が混ざるけれど、長女のマリアが12歳だとして、全部年子だとしてもローゼは11歳、シーナは10歳ってなる。
そっからユミルの呪いがあるから、マリアでも25歳で命を落とすことになる。
時代背景もあるけれど、残せる子どもは2人が良いところだよな。
で、その次の世代だ。
おそらく母親がユミルの呪いで命を落とす頃って彼女の子どもは3歳くらいじゃん。
彼女を物理的に食えないじゃん。
そうなると、巨人の能力ってのは継承者が死ぬとランダムで「ユミルの民」に引き継がれるってルールで、母親が死んだ時点で「次に生まれてくる子」に引き継がれるんだけれど、たぶんその空白期間なんて想像も出来てないだろうから……。
え?これもしかしてめっちゃ怖い結論にならんか?
だって、そしたら何とかして巨人化能力を継がせようとするじゃん。
つまりローゼ、マリア、シーナの亡骸をだよ。
食わせたってことだろ。誰かに。
で、その食ったヒトはだ。
始祖ユミルの血族じゃないんだろ。
ならさ。
巨人の脊髄液さえ摂取すればすべての人類は巨人になっちまうってことか?
巨人の力が継承されるという知識
いや、たとえそれが真実だとしてもだよ。
そのことを理解していない状態のローゼ、マリア、シーナの子どもたちの世代でだ。
その時点でユミルの血脈は完全に途絶えているわけじゃん。
つまり、「その辺にいる誰か」にローゼ、マリア、シーナの子どもたちを食わせるんだろ?
そして、その食ったヒトは「ユミルの民」になるんだろ?
想像していくとさ。
多分、何世代かにわたって「食う」って行為が繰り返されてきたと思うんだよ。
で、そのうち「意志のままに」巨人になれるヒトってのが「どうやら9つまでしか引き継がれないらしい」ってわかるんだよな。
あれ?でもそうするとだよ。
9つの巨人を引き継げなかったヒトってどうなったんだ?
食ったその場で無垢の巨人になったのか?
多分なってない。
なってたとしたら、「無垢の巨人」が生まれる理屈が分かんなくなっちまう。
だって「無垢の巨人」になっていない状態のヒトがいるってことは、脊髄液を摂取してもヒトのままでいられたヒトがいたって意味だろ?
巨人を継承できないと言う状況
誰かを「食べる」ことで巨人が継承されると信じて、巨人に慣れなかったヒトが出てきたとき。
どんなことが起きるんだろう?
多分だけれど、「ヒトを食べる」なんて言う究極の方法を選択させるわけだからさ。
巨人の継承者って奴隷がなってたような気がするんだよな。
そのヒトが「巨人になれない」って思うわけじゃんか。
そのヒトってどうなるんだろうな?
なんつーかさ。
迫害されるじゃん。きっと。
「なにおめー貴重な資源を無駄にしてくれてるんだよ」的な。
無垢の巨人が生まれた瞬間
おそらくだよ。
巨人になれる要素を持っているヒトの脊髄液を誰かに注射すればすぐさま無垢の巨人になるなんてのは相当年月を経てからじゃないとわかりっこないと思うんだよな。
そこまでの知識を得るためにはめちゃくちゃ人体実験が繰り返されてきたんだと思うんだ。
なにしろユミルの血脈である必要はなくて、必要なのは巨人の脊髄液だけなんだもんよ。
非人道的って言葉しか思いつかないようなことが繰り返されてきたはずだ。
その結果としてだ。
無垢の巨人が初めて現れたとき。
それをヒトはどうしてしまうんだろうな。
なあ、あんたはどう思う?
ヒトは目的のためにどこまで残酷になれるんだろうな?
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