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政治家がお金を使う意味

あんたも文通費がどうのこうのってニュースを眺めているかい?

俺の勉強不足もあって、どうにもこの文通費の何が問題なのかってのがわかんなかったんだよ。

なんか知らんけれど、文通費ってのは国会議員がもらっているお金で領収書なしで使える費用らしい。
そいつが毎月100万ってことらしいが、領収書なしで使えるから国会議員がもらっている歳費(給料)とは別に給料もらっているようなもんじゃないかって批判があるらしい。

そして、noteでも活動なさっている維新の会の議員さんの小野たいすけさんがこんな記事を上げている。

これによると、衆議院選挙が2021年10月31日に投開票されたので、当選なさった議員は10月度としては10月31日の1日だけ活動したことになるんだそうだ。

で、この文通費は1ヶ月ごとの支給だから活動期間が1日でも満額の1ヶ月分が支給されるってのはおかしいだろって話らしい。

今回は国会議員の活動費ってものについて考えてみる回だ。

文通費は歳費なのか?

まず整理しなければならないのが、この文通費ってのが歳費、つまり国会議員に対する給料なんですか?って話だ。

国会法第38条
議員は、公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため、別に定めるところにより手当を受ける。
国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律
第9条第1項
各議院の議長、副議長及び議員は、公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため、文書通信交通滞在費として、月額百万円を受ける。
第9条第2項
前項の文書通信交通滞在費については、その支給を受ける金額を標準として、租税その他の公課を課することができない。
この文書通信交通滞在費は、使途報告をすることは義務付けられていない。

一見すると給料ってよりは経費なんだけれども、使徒報告を義務付けられないってなっているから、経費ってよりは助成金ってやつになるのかな。

うん?助成金ならこれから活動する中でしっかり使っていけばいい話で、それを1日しか活動してないのに満額だすのはケシカランってのは、ちっと違う気がしないか?

実際に掛かるお金を計算してみる

法律の文面を読むと、例えば地方で辻説法するために東京から大阪に言ったとするよな。

実際に、大阪に宿泊するとして、めちゃくちゃ安い宿に止まるとして1人あたり5千円。交通費が片道1万5千円。機材の運び代金が単身引っ越しパックで3万4千円。

おそらく公設秘書+2人くらいのスタッフが必要になるからこのくらいの必要がなんにも考えないでもかかる。

(5,000円+15,000円×2)×5+34,000円×2=243,000円

……1回の辻説法を地方でやるだけでこんだけかかるんだ。

交通費と極安の宿泊代、運搬費だけでだ。

当然国会議員としての活動はこれだけじゃない。

例えば北海道12区って選挙区がある。

なんつーかベラボーに広い選挙区なので、国会議員さんが抱えなければならない事務所の数もエグいことになる。

現在北海道12区選出の議員さんは東京に1箇所、地元に4箇所の事務所を抱えていることになる。

月1回地元の事務所を巡って打ち合わせをするだけで、交通費で一人10万くらい飛んじまう計算だ。
公設秘書だけ帯同させるにしても、それだけで40万だな。

交通費だけで、辻説法1回、事務所巡り1回するだけで60万吹っ飛ぶ計算だ。

もちろん議員パスって仕組みがあるから、国会議員一人分はなんとか抑えられる部分もあるだろうけれども、これじゃ、100万ポッチじゃまともな政治活動として議員立法を作ろうってなったら全然足りないのは明々白々なわけだ。

国会議員に渡されるお金の意味

ということで、これから議員活動をなさる議員さんに対して、最初の1ヶ月の文通費が満額出るのはケシカランってのは、まず議員活動ってどんな事やっているのかってのを具体的に想像することをしていないんじゃないかって思うわけよ。

むしろ、まともに政治をするためのお金をきっちりどういうことに使って、それが効果的なのかどうかってやつについて、政治家に意見をしやすくするほうが建設的だ。

むしろ、使途が明確にして、金額は100万じゃ全然足りないってことを俺たち国民が理解できる状況を作り上げることが大切に思えるんだよね。

なあ、あんたはどう思う?

政治家に対して「カネを払うのはケシカラン」って風潮を俺たちはやめていかなきゃならないと思わないかい?

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