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えんとつ町のプペルは勝てるか

えんとつ町のプペルが公開された最初の土日の映画興行収入ランキングのニュースをあんたも見たかい?

1位は不動の鬼滅の刃。57万6000人動員。
2位はポケモン。23万4000人動員。
3位は新解釈三国志。18万5000人動員。
そして、4位がえんとつ町のプペル。14万4000人動員って結果だ。

この結果を見て、あんたは何を感じる?
えんとつ町のプペルは動員数だけみれば、鬼滅の刃にトリプルスコアをつけられてしまった格好だ。

しかも公開初週の結果としてなので、後は勝負するとしても長期戦での興行収入を目指していくって方向性になるんだろうか?

今回は鬼滅の刃やポケモンにえんとつ町のプペルが動員数でこれほどの差をつけられてしまった理由について考えてみる回だ。

若干自虐的な感じになってしまうかもしれないけれども、付き合ってくれよな。

えんとつ町のプペルの興行収入を客観視する

まず、改めてえんとつ町のプペルって作品を因数分解していく必要があるよな。

えんとつ町のプペルって映画は、絵本を原作とした「夢と家族」の物語だと思う。
その意味では鬼滅の刃といみじくも同じテーマを扱っているってことだよな。

なのになんでこんなに動員数に差がでるんだろう?

まずは原作媒体の強さってのがあるよな。
鬼滅の刃はジャンプで連載をしていた。
出版不況が嘆かれ続けて数十年が断つけれども、日本一の漫画雑誌での連載だ。
そこの影響力ってのは未だ健在ってことなんだろうな。

コミックの累計発行部数も1億2000万部に達するってニュースも流れている。

対して、えんとつ町のプペルの累計発行部数は55万部だ。

絵本とコミックを単純に比較できないってのはあるとしても、桁が3桁違う。
圧倒的にベースとなるファンの数が違うってわけだ。

更に言うなら、テレビアニメの力ってのもえげつない影響力を持っていると思う。
テレビアニメの視聴者数は3515万人にも及ぶそうだ。

圧倒的なファンを携えて鬼滅の刃って映画は成立しているわけだ。

でも世界はでっかい。
鬼滅の刃ですら桁が足りないってアニメ映画がある。

アナと雪の女王はどうやら12億8000万ドル。2ですら10億ドルを突破しているって話だ。
1325億円の興行収入ってわけだ。
比喩じゃなくて鬼滅の刃の興行収入と桁が違う。

えんとつ町のプペルはこのディズニーに勝つ必要があったわけだけれども、今の段階では映画単体ではどうしたって届かないってのが現実として見えてくるわけだ。

えんとつ町のプペルの生き残り戦略

映画単体で「ディズニーに勝つ」ってことが出来ないとしたら、どういう戦略があり得るんだろう?

ベースとなるファンの数がえげつないくらいに違うわけだから、初速で勝負にならないことはこの映画を作る段階でわかっていた話だと思う。

でも、西野亮廣さんの言葉によれば最終的にはディズニーに勝つ必要があるわけだから、おそらくえんとつ町のプペル単体での勝利を目指していないってこともあるんだろう。

続編が作られるって噂もあることながら、えんとつ町のプペルの映画は結果だけ見ると大ヒットってわけには行かなかったってのが現実だよな。
西野亮廣さんが普段から言い続けている予算がつくコンテンツになれるのかってのは正直微妙ってことなんだろう。

じゃあ、えんとつ町のプペル美術館との関係でロングテールを狙っていけるのだろうか?

2018年の情報だけれども、まだヒトを入れてお金が回るって状況までには至っていないってことらしい。
途中経過を楽しんでもらうって方法も考えられているとは思うんだけれども、それもディズニーに勝つって目標への途上にあるとは思えないんだよな。規模的に。

となってくると、えんとつ町のプペルというコンテンツでディズニーに勝つって道筋が想像しにくい状況になってくる。

これは困る。
なんつっても、西野亮廣さんは俺たちにとって夢そのものなんだから。

それとも、俺たちは西野亮廣さんという象徴に夢を押し付けているだけなのか?

なあ、あんたはどう思う?

俺たちは、西野亮廣さんに夢という名の期待を押し付けているんだろうか?

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