ヒトが渡り続けている綱渡り

あんたはこれから先、俺たちが戦争に巻き込まれる世界観を想像したことがあるかい?

このグローバル化が染み渡っている世界観で戦争なんて出来っこないって俺たちはどっかで思っていると思うんだ。

でも現実にはアゼルバイジャン、イスラエルなど戦争は起き続けている。

単純に俺たちがモニタの向こうに戦争という現実を追いやっているだけに過ぎない。

それでも大規模な戦争、特に核戦争なんて起きるわけ無いじゃんか。
そうあんたは言うかもしれない。

今回は、今の世界がいかに薄氷の上にいるのかってことを考えてみる回だ。

いや、メチャクチャおっかねー話だよ。
でも、あんたは付き合ってくれるだろ?

今の世界がいかに綱渡りなのかを知らせる小説

今回、このnoteを書くきっかけをくれた動画がある。

天下のテレビ東京が送り出す動画だね。

テレビ東京はワリカシYou Tube動画に力を入れているっぽくって、結構な熱量で報道行為をしてくれている。
こう言うテレビ東京の唯我独尊路線、嫌いじゃない。ってか好きだ。

今回のこの動画では、まだ日本語訳されていないながらも、アメリカで非常に話題になっている2034という小説について紹介してくれている。

結構長い動画なんだけれど、結局食い入る様に最後まで見たんだよね。

紹介されている2034という小説は近未来に起きる米中戦争について描かれている。

電子戦が前提となっている現状でシステムのセキュリティを破るってことは戦闘の勝敗に直結するという大前提を思い知らしてくれる。

ハッキング能力が実際の戦闘での勝敗を決める。
いわゆるゲームチェンジが起きているって言うわけだ。

このゲームチェンジの結果、アメリカは中国に多数の戦闘艦艇を沈められ、通常戦闘では立ち行かない状況に追い詰められていく。

追い詰められたアメリカは核攻撃に踏み切ることとなり、その報復として中国も核を打ち返すという地獄絵図へと発展していく。

結果として両国は疲弊して、インドがその両国を電子戦で無力化することで戦争が収まる。

戦争後の世界ではアメリカも中国も国内で日常品を手に入れることも困難な状況が発生し、戦争当事者の国に住まうヒトは誰も幸せになれない状況に追い込まれていく。

そんな小説だ。

システムエラーによる核戦争

テレビ東京の動画を見て、一番印象に残ったのが「システムエラーによる核戦争」というフレーズだった。

現実に、今までもシステムエラーで敵国が核攻撃をしてきたというアラートが上げられて、それをヒトが再確認することで核戦争を免れたってケースは普通にあるらしい。

これってさ、まだヒトが垣根になれた状況があったから良かったけれど、AIがすべての判断をしていくって言う今の世界観では抑えられない気がしないか?

システムがより複雑化している今という時代では、そもそもシステムを疑うにしてもその誤報の可能性がどこで発生しうるのかってことすら、俺たちには判断出来ない。

俺たちは核攻撃っていう究極の行動判断をブラックボックスにゆだねているってわけだ。

おっかなくねーか?

当然、軍事機密になるだろうから、相手が核攻撃をしたって判断がどの様に行われているかってことを公開するわけには行かないってのはわかる。

でも、そのロジックが複雑すぎて運用しているヒトですらその全貌を把握出来ない状況になっていくのは怖いけれど、必然だ。

その必然のために、俺たちは憎しみという感情すら経由せずにお互いを滅ぼす。そんな可能性の上で今という世界を生きている。

なに?じゃあどうすればいいんだって?
困ったことに解決方法が思いつかない。

システムを捨てるって選択を俺たちは出来ないほどに世界を複雑化させてしまっている。
しかもそのシステムを使っていることすら俺たちは意識せずに生活を送っている。
あんたのブラウザに表示されている広告だってシステムがあんた向けに表示しているものだし、テレビに流れている各種報道ですらAIの力を活用して構成されている。
システムの利用を選択が出来ない以上、俺たちは俺たちの命綱をシステムに握られるってのは必然だもんな。

なあ、あんたはどう思う?

俺たちはこの薄氷を踏み続ける世界観でどう生きていけば良いんだろうか?

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