二人目問題

 こんにちは。草壁です。

 晩婚化が進み、初産の年齢も高年齢化しているにつれ、出産可能年齢というものが現実的な壁になっているように思います。
 そりゃまあ十代後半で初産と、三十過ぎての初産では条件も何もかも違いますし、経済事情から何から色んな背景もありますので、そこの是非はこの際論じません。

 重要なのは、我が家の二人目をどうするか、というところです。

 もともと我が家の一人目は数年不妊治療をした結果、幸運にも授かっています。これはもう奇跡というか何というか、とにかくありがたいことで、もうそれだけで十分に幸せを感じています。仮に最悪子どもを授かれなかったとしても、妻と二人で人生を歩むことに何の不満もなかったでしょう。お互いたくさん泣くことにはなったでしょうが、それもきっと時間が解決してくれたと思います。

 とはいえ、今となっては娘のいない生活なんて考えられないんですけどね。
 そして、贅沢を覚えた人間は思うのです。弟妹がいたら、いいのになと。

 私は二人兄弟の次男坊で、兄とは良好な関係を築いていると思っています。お互い家庭を持っていて距離も離れたところに住んでいるため、そうそう会う機会はありませんが、盆暮れ正月などは実家で顔を合わせれば二人連れだって出かけたりもします。うちの妻にも兄の妻にも男兄弟って普通こんな仲良いものなの? と言われたものです。

 それゆえ、自分的には「きょうだい」というものはとても大きな存在だと思っています。もちろん喧嘩もしますし、こんにゃろと思ったことも何度もありましたが、やはり得難い存在であり、尊敬もしております。向こうもきっと、小生意気な弟を可愛がってくれているのでしょう。たぶん。
 そういう血を分けた存在が、娘にもいたらいいのにな、と。

 あらゆる面で、簡単な話ではありません。

 そもそもその気になったところで次が授かれる保証はありませんし、子ども一人を育てつつ共働きで不妊治療はおそらくできないでしょう。いつかのように、毎日のように通院して、という負担に妻が耐えられるとは思えません。となれば自然妊娠を期待して……ということになりますが、確率は低いでしょうし、年齢も三十代半ばに差し掛かろうというタイミングでは、いざ妊娠しても流産などのリスクは高まっています。経済的な負担も無視はできません。

 単純に、一人娘ですら手を焼くこの状況に、プラス1って……という恐れもあります。本当に、世の中のおとうさんおかあさんはすごいなと思います。うちの父は仕事柄割と家にいないタイプでしたが、母は専業とはいえ兄弟二人同時に一人で面倒見てたとか、いやもうゴッドハンドですよ。
 
 我ながら毎度贅沢な悩みだと思います。第一子の妊娠さえ必死になっていたかつての我々が聞いたら、何を勝手な、と恨みがましい目で見られたことでしょう。一人授かれた幸せを噛み締めろと。まさしくそれはそのとおり。

 でも、徹底的な避妊をするのも、気持ち的にはざわつくものがあります。
 神様のいうとおり、ではないですが、できたらできた、できないならできない、という流れに任せるのも一つの選択かもしれません。ただ、タイムリミットは設けないといけないなと。

 このご時世ですし、結構こういう悩みを抱えてる夫婦は多いんじゃないかなあ。

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