デイナイトケアに関わる精神科看護師の業務

精神科の医療機関では、デイナイトケアを実施している所がある。デイナイトケアとは、朝から夕刻まで10時間くらいの長時間にわたり、医療施設で精神科の患者をケアすることだ。精神科の患者は、自宅や病室で孤独になる時間が長いと、ネガティブな思考に陥りやすく、うつ状態に移行しやすいと言える。生活も乱れやすく、起床就寝が不規則になって昼夜逆転してしまうことも珍しくない。こうした事態を予防または改善するため、精神科ではデイナイトケアを施している。

デイナイトケアでは、規則正しい生活を心がけ、メリハリのある活動ができるようプログラムを組んでいる。定時に食事を取り、スタッフとコミュニケーションを図ったり、適度の運動をしたりする時間も確保される。軽度の患者はデイケアだけ受けて、残りの時間は自宅で過ごせるが、まだ自立度が低い患者は、デイナイトケアで長時間医師や看護師から指導を受ける必要があるのだ。看護師は、患者に最も近い存在として、患者に最適なアクティビティやエクササイズを考案し、作業療法士などの他業種スタッフと連携しながら、回復を目指さなければならない。

看護師は、患者とコミュニケーションを図りながら、生活のリズムを取り戻せるよう試行錯誤することが大切だ。患者の不安を解消し、リラックスさせることも重要だが、あくまでも最終目的は統合失調症などの疾病の治癒と社会復帰である。身につけた医療スキルを生かしつつ、患者が一番納得できるメソッドを模索しなければならない。なお、デイナイトケアの1日の流れについてはこちらから⇒http://daynightcare.net