Airbnb co-founder Brian氏のメッセージを翻訳記事を書いておく

コロナ禍の影響で Airbnb はCo-founder である Brian 氏が社員の25%を解雇したというニュースを報じました。

その決断に至る経緯、そして何をサポートしていくのか？などが書かれてあり、規模は違えど同じ経営者として胸を打たれる部分もあります。

自分があとで読み返す用に翻訳記事を載せておきます。

元記事

A Message from Co-Founder and CEO Brian Chesky

以下翻訳

本日未明、Airbnbの共同創業者でCEOのブライアン・チェスキー氏は、Airbnbの従業員に以下のようなメモを送りました。

私の家から皆さんと話すのはこれで7回目になります。話をするたびに、良いニュースと悪いニュースを共有してきましたが、今日はとても悲しいニュースを共有しなければなりません。

解雇の有無について聞かれた時、私は何もないと答えてきました。しかし、今日、私はAirbnbの従業員の規模を縮小することを伝えなければなりません。私たちのように「帰属すること」をミッションにしている会社にとって、この通達は困難なことであり、Airbnbを去らなければならない人たちにとっては、さらに困難なことでしょう。私がどのようにしてこの決断に至ったのか、離職者のために何をしているのか、そして次に何が起こるのかについて、できるだけ多くのことを共有したいと思います。

まず、私たちがこの決断に至った経緯から話します。私たちは今、生涯で最も悲惨な危機に直面しています。Airbnbのビジネスは大打撃を受け、今年の収益は2019年の収益の半分以下になると予測しています。これを受けて、20億ドルの資金調達を行い、考えられる上でできる劇的なコスト削減を行いました。

これらのアクションは必要なものでしたが、2つの厳しい現実に直面したとき、さらに先に進まなければならないことが明らかになりました。

人々が旅行をいつ復活するかは正確にはわかりません。
"旅行"が戻ってきたとしても、それはまた違ったものになるでしょう。

Airbnbのビジネスが完全に回復することはわかっていても、その変化は一時的なものでも短命なものでもありません。そのため、より焦点を絞ったビジネス戦略のもと人員を削減することで、Airbnbを根本的に変えていく必要があります。

7,500人のAirbnb社員のうち、約1,900人の仲間がAirbnbを辞めなければならず、会社の約25％を占めています。コロナ以前のように網羅的にビジネスを行う余裕はないため、この削減により分野を集中する必要がありました。

ビジネスの焦点を絞る

コロナ後の世界での旅行はまた違ったものになるでしょうから、それに応じてAirbnbを進化させる必要があります。人々は、より家に近く、より安全で、より手頃な価格のオプションを求めるようになるでしょう。
しかし、人々はそれが奪われたように感じるもの、つまり人と人とのつながりに憧れるようになるでしょう。私たちがAirbnbを始めたとき、帰属とつながりが重要でした。今回の危機は、私たちの原点に立ち返らせ、基本に立ち返り、Airbnbの本当に価値があるもの、つまり自宅をホストし、体験を提供する人々に焦点をおきます。

このことは、ホストコミュニティを直接サポートしない活動への投資を減らす必要があることを意味しています。交通機関とAirbnbスタジオへの取り組みを一時停止し、ホテルへの投資を縮小しなければなりません。

この決定は、担当チームの仕事ぶりを反映したものではありませんし、チームに所属する全員がAirbnbを離れるということでもありません。さらに、Airbnb全体のチームにも影響があります。多くのチームは、Airbnbが目指す方向性にどれだけうまく対応しているかに基づいて規模を縮小することになります。

削減案にどう至ったか

人員削減にどのように取り組むか、自分たちの中心にある価値観を反映した明確な原則を持つことが重要でした。これらが私たちの指針となる原則でした。

すべての削減を将来の事業戦略とそれに必要とされる能力にマッピングします。

影響を受ける人々のためにできる限りのことをする。
多様性へのコミットメントを揺るぎないものにする。
影響を受ける人々のために1:1のコミュニケーションを最適化する。

すべての詳細が明らかになるまで、決定事項は伝えないようにします。
部分的な情報だけを伝え、そこに対して透明性であっても問題を悪化させる可能性があります。
私はこれらの原則に忠実であり続けるために最善を尽くしてきました。

削減を行うためのプロセス

私たちのプロセスは、持続可能なコストモデルに基づいて、より焦点を絞ったビジネス戦略を作成することから始めました。各チームが新しい戦略にどのように対応しているかを評価し、今後の各チームの規模と体制を決定しました。次に、すべてのチームメンバーを包括的に見直し、重要なスキルと、それらのスキルが将来のビジネスニーズにどの程度マッチしているかに基づいて意思決定を行いました。

その結果、私たちが愛し、大切にしているチームメイトとの別れを余儀なくされることになりました。Airbnbには素晴らしい人材がいますし、他の会社にも幸運な人材がいるでしょう。

そのような人たちをケアするために、私たちは退職金、株式、ヘルスケア、ジョブサポートに目を向け、思いやりのある方法ですべての人に接するために最善を尽くしてきました。

退職金

米国内の従業員は14週間の基本給に加えて、Airbnbでの1年ごとに1週間の追加給料が支給されます。勤続年数は1年ごとに四捨五入されます。例えば、Airbnbに3年7ヶ月在籍していた場合、4週間分の給料が追加され、合計18週間分の給料が支給されます。米国以外の国では、全従業員は少なくとも14週間の給与に加えて、その国特有の慣行に沿った在職期間の延長が支給されます。

公平性

私たちは、過去1年間に雇用した全員の株式の1年間のクリフを下げているので、ここにどれくらいの期間いるかに関わらず、退社する人は全員シャープになります。

ヘルスケア

期間不明の世界的な健康危機の中で、医療費の負担を制限したい。米国では、COBRAを通じて12ヶ月間の健康保険をカバーします。それ以外の国では、2020年末までの健康保険費用をカバーします。これは、法的に保険を継続することができないか、現在のプランでは延長が認められないためです。また、KonTerra？を通じて4ヶ月間のメンタルヘルスサポートを提供します。

仕事のサポート

私たちの目標は、Airbnbを離れたチームメイトを新しい仕事の機会につなげることです。私たちがお手伝いできる5つの方法をご紹介します。

1. Alumni Talent Directory - 離職するチームメイトが新しい仕事を見つけるのを支援するために、一般向けのウェブサイトを立ち上げる予定です。退社する従業員は、プロフィール、履歴書、仕事のサンプルを潜在的な雇用主がアクセスできるようにオプトインすることができます。

2. 同窓生紹介チーム - 2020年の残りの期間、Airbnb採用の大部分が同窓生紹介チームになります。Airbnbに残るリクルーターは、離職した従業員が次の仕事を見つけるためのサポートを提供します。

3. RiseSmart - キャリアトランジションや職業紹介に特化した会社である
RiseSmartを通じて、4ヶ月間のキャリアサービスを提供します。

4. 社員が提供する同窓生サポート - 残された社員全員に、離職したチームメイトが次の仕事を見つけるのを支援するためのプログラムへの参加を奨励しています。

5. ラップトップ - コンピュータは新しい仕事を見つけるための重要なツールです。

今後の予定は以下の通りです。

一刻も早く皆さんに明確な情報を提供したいと思います。当社は24カ国に従業員を抱えており、明確にするための時間は、現地の法律や慣行に基づいて異なります。国によっては、雇用に関する通知を非常に具体的な方法で受け取る必要があります。国によってプロセスは異なるかもしれませんが、私たちはすべての従業員のために考え抜かれた計画を立てようとしてきました。

米国とカナダでは、すぐに明確にすることができます。数時間以内にAirbnbを退社する人には、部署の上級リーダーとの退社会議への招待状がカレンダーで送られてきます。私たちにとって重要だったのは、法的に可能な限り、個人的な、1:1の会話で人々に知らされることでした。米国とカナダに拠点を置く離職者の最終勤務日は5月11日（月）となります。月曜日には、次のステップに進むための時間を確保し、別れを告げる時間を確保したいと考えています。

残っている社員の中には新しい役割を担う人もいますので、「新しい役割」と題したミーティングの招待状を受け取り、それについて詳しく知ることができます。Airbnbチームに滞在しているアメリカとカナダの方には、カレンダーの招待状は届きません。

太平洋時間の午後6時に、私はアジア太平洋地域のチームのためのworld@ミーティングを開催します。太平洋時間の午前12時には、ヨーロッパと中東チームのワールドミーティングを開催します。これらのミーティングの後、各国では現地の慣習に基づいて次のステップに進むことになります。

影響を受けているチームメイトに敬意を表して、Airbnbのリーダーの皆さんには、今週末までチームが集まるのを待つようにお願いしました。そして今週木曜日の午後4時（太平洋時間）に再びCEOとのQ&Aを開催します。

最後に一言

この8週間で学んだことですが、危機は何が本当に大切なのかを明確にしてくれます。旋風を巻き起こしてきましたが、いくつかのことが以前よりもはっきりしてきました。

まず、Airbnbの皆さんに感謝しています。この悲惨な経験を通して、私は皆さんに刺激を受けてきました。最悪の状況でも、私たちの中の最高の人たちを見てきました。世界は今、これまで以上に人と人とのつながりを必要としています。私がこれを信じているのは、あなたを信じているからです。

第二に、私は皆さんへの深い愛情を感じています。私たちの使命は、単に旅をすることだけではありません。Airbnbを始めた当初のキャッチフレーズは "Travel like a human "でした。旅の部分よりも人間の部分の方が常に重要だった。私たちの目的は「帰属」であり、その中心にあるのは「愛」なのです。

ご滞在中の皆様へ。

去っていく人たちを称える最も重要な方法の一つは、彼らの貢献が重要であり、彼らは常にAirbnbのストーリーの一部であることを知ってもらうことです。このミッションが生き続けるように、彼らの仕事も生き続けると確信しています。

Airbnbを去る人たちへ。

本当に申し訳ありませんでした。これはあなたのせいではないことを知っておいてください。世界はあなたがAirbnbにもたらした資質と才能を求めて止まないでしょう...それがAirbnbを作るのに役立ったのです。私たちと共有してくれたあなたに、心の底から感謝します。

ブライアン