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ダビデの星よ永遠なれ(再建国75周年)

5月14日は建国記念日だ。その日に先立ち、お祝いの式典があった。自分は普通のおじさんだけど、なぜかその場に居合わせて、目の前で歴史的な写真をパチリとしてしまった。誰が誰かは解説しないけど、三人ともアブラハムの民族で、知る人ぞ知る人たちだ。
仕事の話しはここまで。

会場には日本人半分、外国人半分でごった返した会場で、イスラエル人やらアイルランド人やらフランス人やらトルコ人やらUAE人やら、湿った手で握手をしてきて、案外気持ちわる〜いと思うので、こういう仕事には性格的に向いていない。中東にいた時から、男同士のほおずりだけはごめんだった。それで気持ち悪さを緩和するために、男は髭を生やしているのだろうと思う。
それに、ええ加減な訛った英語で、機関銃のようにいろんな人が話しかけて来るので、聞き取りにくいので大半は流すが、それでも脳みそがオーバーヒート気味だった。忙しくて気を使いすぎて、せっかくの外国飯を食い損ねた〜。まぁ、料理を見るとだいたい小麦混入製品だったので惜しくは無いが。。。だいたい、式典ではいつものパターンだからしょうがないけど、飯食うので“タ〜イム!“(ヘブライ語ね)なんて気の利いたアナウンスが無いのが残念だ。

音楽は素晴らしかった。この国の人はみな歌い出した。

式典の途中途中で伝統音楽が生演奏で流れると、祖国を愛する人が皆歌い出したことには感動した。国が小さいが故に、皆仲間同士であり、まとまっているのだなと、日本と比べて羨ましい限りだ。
日本人も海外に出ると少しはまとまっている様に見えるが、絆が強いとまでは言えないだろう。それは、ビジネスでは敵同士というのもあるし、そもそも戦後は宗教心が皆無であり、人間性の底の部分で繋がるところが無い、いわゆる根無草状態と言えるのかも知れない。漂流日本人では誠に残念だ。

Wailing Wall

ドバイにいる後輩女史が、騒動が大きくなる前に歴史的な遺産を訪ねたと言って写真を送ってくれた。アブラハム・アコード締結以前は、仕事柄、この国には行けなかったところが、劇的な変化を遂げて自由に行き来ができるようになった。
が、しかし、冒頭の写真には、あと1カ国足りない。そう、自分の心の故郷の人だ!
混迷の世界の中で、中東マップがシャッフルして和平が達成できるよう、普通のおじさんは、もうちょっとこの世界で“嘆き“ながらガンバル!しか無い。

迫り来る運命は誰にも分からない。オジサンにも先は見えないが、その兆しは感じる。もしかすると、アッラーからグイグイと背中を押されるようにして中東に帰るようになるかも知れないが、この流れに逆らうような事はしないつもりだ。もし逆らうと、何回も何回も同じパターンが迫ってくるのは過去に経験済みだから。はっきりと前世からの運命=宿命が自覚できるまで、歳を取っても繰り返し同じような経験をすることになる。この世は卒業するまでは、案外面倒なところなのだ。(了)

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