2拠点生活のススメ|第2回|都道府県魅力度ランキング46位の徳島県を選んだ理由

まず「これなら実現できる」という条件を書き出してみた

第一条件は何といっても、1年を通してサーフィンが楽しめる海があること。そして、入退院を繰り返していた母の介護や仕事の緊急対応を考え、車での移動時間ができるだけ短くて済むこと。免許を持っていない妻が一人でもカンタンに通える公共交通機関があること。近くに銭湯やスーパー、コインランドリー、そして気軽に通える美味しい飲食店があること。できれば窓からは海や自然を感じる風景を眺めて暮らしたいが、できるだけ費用は抑えたい。こうして並べるとそんな場所あるの?・・・という感じだが、そのすべてを満たしてくれたのが、徳島県の県庁所在地・徳島市。それは自宅から車で約1時間半、海まで車で10分、雄大な吉野川を望む2面バルコニーと駐車場を備えた家賃4万円の1LDK物件でした。

ランキングでは測れない、自分だけの価値

後になって知ったのですが、徳島県は都道府県魅力度ランキングでなんとほぼ最下位の46位。確かに徳島の人に会って話をすると「徳島って何も無いでしょ」とか「阿波おどりしかないから」といった自虐的な言葉を良く聞く。ランキング上位を見ると北海道や京都、沖縄など、旅行先としては確かに人気のエリアかもしれないが、暮らすということを考えたとき、人気の観光地やスポットである必要性がどこまであるのだろうか。暮らしの中に求める場所の価値は一人一人違うはず。心癒やされる自然や新鮮な水・食べ物、穏やかで飾らない人たち、そこにはランキングでは測れない価値がたくさんある。私の場合、朝起きて海へ出かけ、波待ちしながら顔見知りの人たちと挨拶を交わす。一日が海から始まるせいか、動くこと、出かけることに抵抗がなくなり、好奇心が高まり、前向きなキモチになる。これこそが望んでいたもので、そのために徳島という場所が最適だったということ。逆に、これ以上に何が必要だというのだろうか。

2拠点生活は、思い描く移住のための助走

本当は宮崎や高知、はたまたハワイやバリ島など、もっと波があって大自然に囲まれたところに住んでみたい。一軒家を自分好みにDIYしながら、毎日海を眺めて暮らしてみたい、そんな夢も見ないわけでは無い。でも今は現実と照らし合わせながら、何とかできそうなことを実際の行動に移せていることを誇らしく思っている。サーフィンのための体力や筋力が戻ってきた。ほうれん草のおひたしを作れるようになった。物件を見るのが楽しくて妄想が止まらない。波のない日に流木を拾ってアート作品を作るようになった。テレビをあまり見なくなり、たくさん本を読むようになった。タバコは未だ止められないけど、暴飲暴食はしなくなり10キロ痩せた。学校で勉強するような学びでは無く、赤ちゃんが日々いろんなモノに触れて学ぶように、日々の暮らしの細部にいろんな発見があり、学びがある。これってよく考えれば知らないうちに、思い描く移住のための準備が着々と進んでいるということなんですよね。

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