推進力と吸引力(徳島宿プロジェクト)
今回の徳島滞在の目的は、補助金採択を受け、設計士と倉庫改装の打ち合わせをすること、また宿の許可関係で消防署や保健所を訪ねて、必要な条件の聞き取りや申請に必要な書類をもらうことだった。各所を回って、打ち合わせを重ねることで、いよいよ本格的にエンジンがかかり、推進力を身につけたという感じです。
鳴門の消防本部はモダンな建物で、シースルーエレベーターに乗って執務室へ。
会議テーブルを挟んで、とても丁寧に優しくお話を聞かせてもらった。
保健所の方はというと、見た目はモダンそうに見えるが結構古い建物。正面玄関と大きな紙に印刷された入口を入ると、急場ごしらえの総合受付があり、コロナ対策なのかあらゆるところにビニールが張り巡らされており、なんだか居心地悪い。
まあ、保健所からコロナを出すわけにはいかないんだろうけど、居心地とか見た目とかを気にする人はいないのかな?
ビニール越しに許可申請に関する打ち合わせを行うのだが、随所に建築などに関することは、こちらではわからないので個別に相談が必要だとかといったエクスキューズが入る。もらった書類の中に各部連絡先一覧というものがあり、やはり行政がいかに縦割りな所かが透けて見えた。
さらに建物改装の際には、水質汚染に関する届出が必要とのこと、同じ建物内にその部署があるらしいのだが、担当は別。すぐに連絡したが、担当者が不在ということで、その場にいるのに結局会えなかった。担当って一人しかいないのかな・・・その部署には他にも人がいるはずだけどな、なんかモヤモヤ・・・。
その後、再び設計士の元を訪ね、消防と保健所で仕入れた改装に関する条件を伝えることに。設計アシスタントの女性とたわいもない世間話をしているとモヤモヤとした気持ちもスッキリと晴れた。やっぱりここに来ると気持ちがワクワクするな。
昨日は、朝起きてとりあえず海を見ながら一服していると。見覚えのあるような車が近づいてきて、車内から笑顔で手を振っている人の姿が見えた。???????寝起きすぎて頭が働かなかったけれど降りてきたのは、大学時代のサーフィン仲間だった。「今日は波あるでー、いこかー」とのお誘い。大阪から徳島市内の小松海岸へ行く途中に鳴門を覗いてくれた様子。すぐに準備して一緒に海へと出かけた。
鳴門で倉庫暮らしを始めてから、SNSなどでその様子を見た知人たちが、なにかと気にしてくれ、訪ねてきてくれる機会が増えてきた。どんな場所か見てみたい、いつも美味そうなもの食べてるな〜とか、なんか面白そうと興味を持ってくれているようで、この場所の力もあるのか、思いがけない吸引力を発揮しているようだ。
訪問者という意味でいうと、毎日近所の野良猫どもが様子を見にくるようになった。季節柄、子猫も生まれているようで、認識できただけでも近所に7~8匹はいるようだ。なかなかのツンデレぶりで、シャーと威嚇したり、足元にスリンとしてきたり、どないやねんと思いつつも、少しづつ交流を深めているといった感じ。
他にも、しょっちゅう釣りにやってくる若者に「今日はどうやった?」とか声をかけているうちに、世間話をするようになったり、近所に住むワカメ漁師のおじいちゃんが世間話をしにきてくれるようになったりと、倉庫に一人暮らしていても寂しさを感じることも無くなってきた。
さすがに暑くなってきて、エアコンもなく一日中全ての窓を開け放しているので、いろんな虫たちがやってくるようになってきた。これは嬉しくない吸引力。
防波堤で毎夕立ち飲みしていると、蚊ではなく、よく分からない虫に刺されることもあり、いつまでも痒みが取れないので少々閉口気味。虫除けスプレーでも塗ればいいのだろうけど、カラダにそうしたものを塗るのは抵抗があって、ついつい無防備でやられてしまう。まあこれも吸引力と諦めるしかないかな(笑)
・・・とはいえ、冷房も網戸もない倉庫暮らしは、そろそろ暑さ的にも、湿気的にも限界。改装着手にはまだ少し時間がかかるし、どうしたものかと思案中。けれど結局なんだかんだ言って、汗をダラダラ流しながらも倉庫暮らしを続けるんだろうな。やっぱりここは本当に魅力的。一番吸い寄せられているのは、私自身ということなのかも知れないな(笑)
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