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2拠点生活のススメ|第1回|シェルターを作る。50代にして、2拠点を始めた本当の理由

いつかは海のそばで暮らしたい 〜20代

これはサーフィンに目覚めた二十歳の頃からの夢でした。バックパッカーとしてインドやネパールを放浪したり、北海道で酪農したり、海から離れる時期もありましたが、生きていく上での「ものさし」のようなものが20代に芽生え、その夢は人生の中でとても大切なモノとして、改めて位置づけられました。 

30代〜40代  

映像業界で働き始め、フリーランスとして独立してからは、暮らしの中心が仕事になり、海へ行くのも年に数回。それでもサーフィンはココロの垢を落とせる貴重な機会となっていましたが「海のそばで暮らす」という夢の実現には、ほど遠いライフスタイル。あの「ものさし」もこの時期には余り役に立たなかった気がします。

そして50代

仕事の先行きも見えて、忙しさも落ち着いてくると、日々の暮らしの中に今まで見えなかった(見ようとしていなかった)こびり付いた垢のような存在が気になって再び「海のある暮らし」の夢が膨らみ始めます。しかし、気づけば同居の母は80才で病院に通う日々。私も妻も大阪を離れて仕事を続けられる目処は立たないし、今の事務所をどうするか、そこで展開するギャラリーとしての活動もどうするのかなど、課題は山積みでした。

しかし一方で、仕事と介護の両立によるストレスで、タバコや酒の量もどんどん増え、さらに補給が目的のファストな食事や睡眠不良、運動不足などの不健康ループから抜け出せず気分転換に好きな映画やライブに行っても、気持ちが上がってこない、感動ができない。こんな自分たちを立て直すためには、今の環境から離れ、無理矢理にでも「海のある暮らし」を実現させなければ・・・、そう考えるようになりました。再び、あの若き日の「ものさし」が動き始めたのです。

「いつか」ではなく「今」できること。それが2拠点生活という選択。    

もちろん経済的な負担も増えるし、面倒なこともいっぱい・・・それでも、決めたのは、この機会を利用して、仕事や家族・社会への向き合い方を見直し、ちゃんと愛せる自分に変わりたいという強い思いでした。       

海のある暮らしやサーフィンというと、別荘やリゾートを想像される方も多いかも知れませんが、私たちにとって「海のある暮らし」はシェルターであり、ココロとカラダを立て直す、新しい暮らしの場として、どうしても必要だったのです。  

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「希望とは、自分が変わること」
いきなり自分を変えるのは難しいけど
徳島に物件を借り、2拠点の暮らしを始めることで
とりあえず徳島にいるときは、好きな自分、イケてる自分になる。       そうしたちいさな変化が、やがて大きな変化を生み
希望に繋がって行くと、今は信じたいと思います。

これは、新しい拠点で初めて書いたブログから引用した言葉です。変わりたいと いう思いが、切実に伝わってきて、今読んでも少し泣きそうになります。


もし、この記事を読んでいるあなたが、私と同じような思いを持っているとしたらその気持ちは「いつか」ではなく「今」の気持ちとして、ぜひ大切にして欲しい。仕事を退職したらとか、子どもの手が離れたらとか、諦めるための理由を並べて納得しがちだけど、理想を追うのでは無く、あくまで現実的に何ならばできるかを見つめることが第一歩。

2拠点生活を始める最大のメリットは、手垢のついたこれまでの暮らしをリセットし新しい自分に生まれ変わるチャンスを得ることです。

みなさんが、人生を変える豊かな暮らしと出会えますように。

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