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NOMAyado column

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兵庫県と徳島県、4年間の2拠点生活を経て、2022年1月から始まった宿プロジェクト。思いをカタチにしていく中で、何を考え、心がどう反応したのか、ありのままの記録と、宿をやっていく… もっと読む
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2023年10月の記事一覧

「泊まる」ではなく、「暮らす」場所

NOMAyadoは「泊まる」というより、たとえ短い時間だとしても、お客様にとっての「暮らす場所」でありたいと思っている。 ここにある海はリゾートというよりは、住民を運ぶ渡船があり、わかめの荷上げ場があり、造船所があり、といった暮らしの中にある海。この辺りの漁師や老人は、知らない人にでも気さくに話しかけてくれるし、街から来た皆さんとは少し違う暮らしかもしれないけれど、ローカルな暮らしを身近に感じることができる場所。そうした違いを肌で感じることで、当たり前だと思っている自分の暮

「暮らし」が仕事、仕事が「暮らし」

兵庫・徳島の2拠点生活を始めて、まる6年になる。 当初徳島は、親の介護や仕事のストレスから逃れるシェルターとして、月に数日、美味しいものを食べたり、サーフィンをしたり、言わば心の洗濯をするための場所だった。だからというわけではないが、急ぎの仕事を持ち込んでもさっぱり進まなかったし、心が浮かれているせいか、ゆっくり本を読むなんて事もできなかった。 月日は流れ、いつの間にかその立ち位置は逆転。 兵庫は月に数日、映像仕事などの用事を済ませるために向かう場所になっていた。 ・・

続・「言葉」が導くもの

先日このnoteで名言集めいた記事を掲げたのだが、その後もお客さまと話していて心を動かされる言葉をたくさんちょうだいし、「続・言葉が導くもの」を書くことにしました。今回は、漢字の意味するところ、なかなか深いです。 「糸へんに売ると書いて続く」 これは奈良でSaredoという糸ブランドを展開されているお客さまから聞いた言葉。お客さまは、奈良の地場産業である靴下用の糸を製造されている工場の跡取り。近年靴下の生産が中国などへと移り、出荷量が減少。そんな逆風の中でも、楽しみながら、

泊まるだけじゃない NOMAyadoへ

知識も経験も足りないままに始めた宿。 自己満足的に自分が価値だと思っていることを楽しんでいただけるのも嬉しいけれど、逆にお客様から教えられて気づく価値もある。 先日、大型バイクに乗って来られたお客様とお話しをしていて、宿選びはいい駐車場を確保できるかが大きなポイントになることを知った。ようは街中のビジネスホテルのような場所だとバイク用の駐車場というのが少なく、変なところに停めておくと悪戯されたり、場合によってはバイクごと盗難に遭う心配が付き纏うという。 その点、NOMA

才能とは、自然とできる行動のこと

元来、あまり自己肯定感が高い方ではない。 できることより、すぐにできないことを数えるし、たまに俺って天才と思うことがあっても、その考えはあっという間にスルスルと萎んでしまう。 先日、「自己理解」のコーチングというお仕事をされているお客様が来られた。 「自己理解コーチ」とは、やりたいことが見つからない、どう生きていけばいいのか分からない、そんな迷える若者に自分とは何者で、何が得意で、何が好きか、対話の中から、その人ならでの才能や価値観、個性に気づかせてあげるお手伝いをすると