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面倒な単純作業には抜け道がある

とある案件にて、次のような100行くらいの文字列を

Black Lives Matter
OODA
マルウェア
フィッシング詐欺

「●●」とはにするタスクがありました。

「Black Lives Matter」とは
「OODA」とは
「マルウェア」とは
「フィッシング詐欺」とは

もしや……と思って担当された方に聞いたところ、がんばりました!とこと。早い方でも10分くらいかかりますし、何よりこういう手作業ってミスが生じやすいですよね…

ところがコレ、やり方を知っていれば3-15秒くらいで終わる作業です。

面倒な単純作業に愚直に取り組むのは、次の理由から「悪」と言い切れます。

⏰ 時間がかかる
🖐 手が疲れる
 🙇‍♂️ ミスしやすい

必ず抜け道があると考えて、それを探りましょう。

今回は『見出し語句(●●)を「●●」とはにする』を例に、アプローチの例を紹介します。

ExcelやGoogle スプレッドシートなら

Excel関数の基礎-02

結果を表示したいB2のセルに、次のように記述します。

="「"&A1&"」とは"

✔ 「A1」は参照するセルの番地
✔ =ではじめると計算式
✔ 文字は""で囲む
✔ 文字列の連結には(「+」でなく)「&」を使う

CONCATENATE関数をはじめ、異なるアプローチもあります。

Illustratorなら

Excel関数の基礎-03

三階ラボ謹製のスクリプト「Add Texts」を使います。文字を足す、連番を足すなど、むっちゃ万能のスクリプトです。

スクリプトを使うためには、中身を理解していたり、スクリプトを記述できる必要はありません。“ブラックボックス”としてその処理だけを任せればOK。こちらの記事をご一読ください。

テキストエディタやInDesignなら

Excel関数の基礎-04

Jedit Ω やInDesignなど、正規表現を使えるアプリケーションでは、正規表現による検索置換を行います。

検索:^(.+?)$
置換:「$1」とは

正規表現とは、ざっくりいうと検索置換のパワーアップ版(英語では「Regular Expression」)。最初はとっつきにくいですが、覚えたら人生になくてはならないものになります。

まとめ

「そのアプリケーションでできること」にこだわらず、目的の処理を行うときだけ、ほかのアプリ上で行うのもよいでしょう。

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重要なのは、面倒な単純作業は「悪」だという意識です。

「この作業、もっとラクできかな?」を視覚化ことをオススメします。

キーワード

✔ クリップボードヒストリー
✔ リネーマー
✔ Emacsキーバインド
✔ スクリプト、マクロ
✔ AppleScript、Automator.app
✔ 関数(Excel)
✔ 正規表現
✔ データベース(ソート、フィルター)
✔ 単語登録、スニペット
✔ フォルダ監視
✔ IllustratorやPhotoshopのアクション(バッチ、ドロップレット)
✔ シンボリックリンク
✔ キーのリマップ
✔ ウィンドウマネジメント

追記

いまにし / baigie inc.さんが、こんなツイートをされていました。

身近な例では、こういうの。自分だけで制作していても、ちょっとした配慮は「未来の自分」への配慮だったりする。

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さらに、このツイートの引用ツイートで「前向きな怠惰」というワードが出てきました。これだ!!



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