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クリエイティブの今後とAdobe Express → #朝までAdobe Express でキャッチアップ

普段、IllustratorやPhotoshopを使って仕事をしている人には信じがたいと思いますが、ビジネスユーザーへのCanvaの浸透率がえげつないんです。 「身近な人が使っていて、無料(または安価)で使いやすいもの」が求められるのは当然です。

これを「対岸の火事」と見るか、自分ごととして考えるか、デザイナー(またはデザインにかかわる人)のキャリアを考える上で分かれ道にさしかかっていると私(鷹野)は考えています。


単なる対抗馬というわけではないAdobe Express

いわゆるプロのクリエーターにとってAdobe Expressは「自分たちのツールじゃない」という存在です。
いくら良質なテンプレートが豊富に用意されていても、心は躍らないどころか、「白紙から作るのが楽しいのに…」と思われるでしょう(私もです)。

Adobe Spark Post/Adobe Spark Page/Adobe Spark VideoがAdobe Expressとしてリブランドしたのが2021年。しかし、Adobe Expressの最近のアップデートを見ると、実は「単なるCanvaつぶし」ではなく、Creative Cloudのハブ的存在となるべく進化しつつあります。

  • IllustratorやPhotoshop、InDesignのドキュメントを読み込む

  • Lightroomから画像を読み込む

  • CCライブラリを介して、素材をやりとりする

加えて、Adobe Expressにしかできないことも増えています。

ビジネスの現場でのクリエイティブ

ビジネスの現場でのクリエイティブの主戦場はSNSとプレゼンです(異論はあると思います)。いずれも求められるのがスピードです。

手の早いデザイナーと協業したとしても、SNSやプレゼンに必要なクリエイティブを、ビジネスの現場で求められるスピードで提供するのは容易ではないですし、そもそも論として費用感がマッチしません。

その一方、SNS界隈では『映え疲れ』よろしく、「プロがきっちり作り込んだもの」は敬遠されがちな傾向にあります。

CanvaやAdobe Expressのように、デザイナーの力を借りずに自分で作れることがビジネスの現場では求められ、また、インプレッションをもたらす投稿を試行錯誤しながら作っていくことをコントロールしたいのは当然の流れです。

生成AIとクリエイティブのスキル

Adobe MAXでは開発中の技術をお披露目する「Sneaks」がハイライトですが、2024年10月の開催時に話題になったのがIllustrator向けの新機能「Project Remix A Lot」です。

  • 完成データを元に、異なるサイズ(比率)のアートワークを作成

  • 配置したビットマップデータから、フォント、カラー、テイストを瞬時に参照してアートワークを作成

Photoshopでの生成AIも同様ですが、今後、クリエイティブの制作スキルがどんどん陳腐化していくことは否めません。

“クリエイティブの伴走者”という立ち位置

「デザイナーに頼まなくても自分で作れるじゃん!!」が加速している流れの中、デザイナーの存在価値はどうなっていくのでしょうか?

生き残り戦略のひとつの解が“クリエイティブの伴走者”という立ち位置。Adobe Expressの「ブランド」機能でロゴやフォント、カラリング、あしらいなどの素材を整備したり、成果物を最終チェックするなどのアドバイザー的な役割です。

「Adobe Expressでなんでもできる」といっても「InDesignを使ったマニュアル制作」「Premiere Proを使った動画制作」など、専用アプリを使ってがっつり作り込んでいく案件は片手間にはできません。

その一方、日々制作されるSNSのクリエイティブと世界観がかけ離れてしまっては本末転倒ですので、総合的に監督していく人が必要です。

あくまでひとつの解ですが、デザインを作ること自体が陳腐化していくなか、どこに付加価値を持たすのか、考えていく必要があります。

Adobe Expressの今を知るイベントを企画しました

「Canvaで納品して欲しい」「Adobe Expressで納品して欲しい」というリクエストが今後増えることは必至です。そんなとき、「そんな仕事はやらない」とつっぱねるのか、二つ返事で快く受けるのか、どちらが正しいわけでもありませんが、「知らないから受けない」よりは「知っているいれど受けない」方がよさそうです。

どんな立ち位置であれ、「プロだからこそ、いま、Adobe Expressをおさえておいた方がよいのではないか」という観点から、Adobe Expressをまるっと把握できるイベントを企画しました。

バリバリ使っている方11名がリレー形式で、それぞれ10分で話してくださいます。

「#朝まで」シリーズでは、事前リハを行っているのですが、よい感じに仕上がっています。

また、出演者の多くがIllustratorやPhotoshopをメインに仕事をされている方ですので、同じ目線での話が聞けます。

  • Adobe ExpressとAdobe Illustratorで作るショートアニメーション/北沢 直樹

  • 投稿予約で自作コンテンツを楽々アピール!/あさひな。

  • 外出先でもクオリティーの高いストーリーズが作れちゃうAdobe Expressのデザイン機能/ゆかまるデザイン

  • Adobe Expressのクイックアクションで作業効率アップ/パパ

  • 新機能で時短&コラボ強化!デザイナーのためのAdobe Express活用術/有川 慧(アドビ)

  • Adobe Expressでバナーデザインにアニメーションを付けよう!/カトウヒカル

  • ノンデザイナーとデザイナーのクリエイティブな共創を、Adobe Expressで実現しよう!/ebichileco

  • Canva使いが本音で語る Adobe Expressの3つの魅力/ベーコン

  • デザイナーがおさえておきたいAdobe Expressブランド機能活用ガイド/増田 幹男

  • Adobe Expressで簡単にSNSショート動画を作るコツ/Natsuka

  • Adobe Expressと生成AIで作るバナーデザイン/黒葛原 道(Purr)

注目ポイント

Adobe Expressならではの次の機能に注目しています。

  • 翻訳機能(DeepLやGoogle 翻訳と行き来せず、Adobe Express内で完結)

  • 書き換え(文章の要約などのリライト)

  • ビットマップ画像の再配色(指定したブランドカラーで着色)

また、IllustratorやPhotoshop、InDesignにある「変数/データ結合」はAdobe Expressでは「一括作成」として実装されていますが、むちゃくちゃお手軽に作業できます。

アーカイブ?

イベント名に「#朝まで」がついていますが、ハーフポーションで25時までの開催です。ぜひ、ご参加ください!

  • その日は参加できない

  • 時間帯的にムリ

  • 深夜は厳しい

という方も、申し込みいただければ、後日アーカイブを提供できそうです。ぜひ、ご参加ください!


Adobe Expressについて

最後に、Adobe Expressの全体像について少し解説します。

クリエイティブ(デザイン成果物)を全方位にカバーしつつあるAdobe Expressですが、大きく分けると次のように大別できます。

  • SNSで利用するグラフィック、動画

  • グラフィックデザイン(端物/ページもの)

  • スライド

  • ビデオ

  • ウェブページ

ワークフロー(start)

  • 白紙から

  • テンプレートから

  • 他のアプリから読み込み

ワークフロー(output)

  • PNG画像、JPEG画像

  • PDF(ドキュメント)

  • PDF(印刷:塗り足し、トンボ付き)

  • 動画、オーディオ

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