算用数字と漢数字の使い分け
ついつい算用数字(アラビア数字)を使ってしまいがちですが、「ここは漢数字」の使い分けポイントと例を挙げてみます。
漢数字を使う場合
数量や順序
1つ目
ほかの数に置き換えられない
一軒家
二日酔い
三日坊主
慣用句
春一番
第三者
一から十まで
二つに一つ
二人三脚
七福神
嘘八百
一人二役
第二の人生
一日船長
ことわざ
二度あることは三度ある
石の上にも三年
三度目の正直
熟語
一家団欒
一喜一憂
二人三脚
七難八苦
唯一無二
七転八起
一期一会
一言一句
固有名詞
麻布十番
八戸
六本木
私立第一高等学校
迷うケース
1人前
「お寿司を1人前頼む」はカウントできるので算用数字で「1人前」ですが、「仕事で一人前になる」は漢数字ですね。
いっぱい
たくさんを表す「いっぱい」は漢字にすると「一杯」ですが、次のようなケースなどではひらがなで表記します。
精いっぱい
時間いっぱい
場内いっぱい
「1杯のコーヒー」など、カウントできる場合には算用数字を用います。
一から十まで
「一から十まで」で慣用句なのですが、 「0から1、一から十まで」と並べると不自然。 一方、「0から1」は「ゼロからイチへ」と表記することも。
0はO(オー)や○(丸)にも見える
「レイ」(零)ではなく、ゼロと読ませたい
2022年としては「0 → 1」「1 → 10」「0 → 100」がよいかも。「 → 」
の前後にはスペースwを入れる方が読みやすいです。
多角形
「三角形」「八角形」はよいとして「13角形」は数字でしょうか?…
日常で出てくることは少ないですが。
一つひとつ、一人ひとり
「ひとつひとつ」は「一つひとつ」、「ひとりひとり」は「一人ひとり」のように表記するのが一般的です。
概数
「2人か3人」を表す「にさんにん」は、どちらもアリでしょう
「2、3人」
「二、三人」
しかし、「200人から300人程度」(にさんびゃくにん)の場合には「2,300人」のように見えてしまうのは避けたいので圧倒的に後者です。
「2、300人」
「二、三百人」
でも、どっちも紛らわしい。
いずれも“口語”ととらえ、別の表現が好ましいように考えます。
改めて考えると、個人としては「2-3人」「200-300人」のようにダッシュ(ダーシ)で書いています。
アサイチ
「そういえば“朝一番”に由来するよね…」を忘れてしまうほどに定着し、口に馴染んでいるアサイチ。
朝一
朝イチ
前者では「あさあ」と伸ばしているようにも見えますし、後者はポップすぎます。書きコトバでは「朝一番」がよさそうです。
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