10年以上前からEPS形式は非推奨です!
「EPS形式はアドビから非推奨とされている」という話題になると、驚かれる方がいらっしゃるのですが、かれこれ10年以上前から非推奨です。
これは毎年アップデートされる『PDF&出力の手引き』というアドビ公式ドキュメントにも記載されています。現時点での最新版は2020年12月の「2021年版」。直接のダウンロードはこちらから。
への返答として、利用されるとよいでしょう。
その他、こちらのページには、入稿・出力まわりで参考になるドキュメントがまとまっています。
p. 10
p. 35
潮目が変わったのはいつ?
2010年には「EPSは使わないように!」がアドビからも強いメッセージとして聞くようになりました。
Mac OS 9までは同じEPSでも「クリエーター情報」というメタデータによってPhotoshop EPSとIllustrator EPSを区別できました。
2009年のMac OS X 10.6 (Snow Leopard)以降、これを区別できなくなりました。すなわち、関連付けによって、「Illustrator EPSをPhotoshopで開いてしまう」といった事故が起きやすい状況になりました。
• 2004年:Illustrator CSリリース
• 2005年:Illustrator CS2
• 2006年:APPE(Adobe PDF Print Engine)のリリース
• 2009年:Mac OS X 10.6 (Snow Leopard)リリース
また、Illustrator CS前後で、EPSのプレビュー形式(バイナリ/ASCII)によってトラブルが生じることもありました。
https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/using/importing-eps-dcs-autocad-files.html
APPE(Adobe PDF Print Engine)
アドビのサイト内に特設ページがあります。
三共グラフィック テクニカルサポートさんのこちらの記事が参考になります。
PostScirptからPDFへ
EPSは、MacやRIPが非力だったときに生まれた形式であり、何よりEPSのPSはPostScript。PostScriptの時代はとっくに終わって.ai形式も、ある意味PDFなんです。
トンボについて
やもさんがトンボについて書かれたnote記事も必読です!
アップデートを続けましょう
「配置画像はEPS、テキストはアウトライン化して、ネイティブファイルで入稿」から「配置画像は埋め込み、テキストのアウトライン情報は埋め込み、PDFを1ファイルで入稿」のように大きな世代交代が(けっこう前に)起きています。
「昨日もEPSだったから明日もEPS」でなく、アップデートを続けましょう。
追加情報
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