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【宇都宮ブレックス】新加入選手3人の特徴と簡単な考察

こんにちは、hiroです。

新シーズン最初のnoteです!今回はブレックスに加入した新外国籍選手のフィーラーとフォトゥ、アジア枠のジャワトについての特徴などをまとめて、今シーズンのブレックスはどうなるのかを妄想しました。

最初に言っておきますが量多いです。1万文字越えてた。(元々はフィーラとフォトゥだけの構成だったので…)

ブレックスのインサイドを支えてきたライアン・ロシターとジェフ・ギブスが移籍し、外国籍選手に対する期待や役割は例年以上に大きくなると思っています。また、コーチと日本人選手の入れ替わりが無く、高齢化したロスターに少し不安が見えるのも事実です。そんな中で新加入3選手の期待感をそのままに書いたnoteになります。(ネガティブ要素は少なめです)

フィーラーに関しては20-21シーズンの試合を6試合+仙台戦と越谷戦の計8試合、フォトゥに関しては20-21シーズンの試合を3試合とその前のシーズンである19-20シーズンの1試合と2019年に行われたワールドカップの試合を3試合の計7試合。ジャワトについてはアジアカップ予選の1試合と、一昨シーズンの試合映像が見つからなかったので18-19シーズンの試合を3試合ほど見ての雑感になります。

もしかすると過去の経歴など間違っている部分がある可能性はありますが、その時は優しく教えて下さい。

3人の内容を一つの記事にまとめてしまったので量は多めですが、少しでも参考になれば、ワクワクして頂けたら幸いです。

▼去年スコットについて書いたnote

チェイス・フィーラー
プロフィールと簡単な経歴

フィーラー

チェイス・フィーラー - Chase Fieler -

国籍:アメリカ合衆国
2020-21シーズン所属チーム:Brose Bamberg(ドイツ 
🇩🇪
リリース時の年齢:29歳
身長:203cm
体重:109kg
ポジション:PF
NBAの経験:無し
代表経験:無し

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簡単な経歴

フィーラーが大学時代プレーしていたフロリダ・ガルフ・コースト大学は一躍脚光を浴びます。入学時はディビジョン2でしたが、2年生のときにディビジョン1に昇格。初めてNCAAトーナメントに出場したのが2013年で、フィーラーは主力選手でした。そのNCAAトーナメント初戦で第2シードだったジョージタウン大学にジャイアントキリングを起こし、この試合はNCAAトーナメントの歴史の中でも最大のアップセットの1つとして語り継がれているそうです。当時は『Dunk City』や『Florida Dunk Coast』と大手メディアで呼ばれていて、すごくアクロバティックなバスケで魅了していました。ちなみに、ジョージタウン大学といえば昨シーズンブレックスにいたピークの出身校ですね。フィーラーが倒した当時のジョージタウン大学には、NBAで活躍するオット・ポーターJrや北海道でプレー経験があり昨シーズンはナゲッツに所属していたグレゴリー・ウィッティントンがいました。(ウィッティントンは勉強面の影響でこの試合には出れなかったみたいですが)

▼当時のフロリダ・ガルフ・コースト大学vsジョージタウン大学のハイライト

そういえば、フィーラーがTwitterでやり取りしていたアースフレンズ東京Zに加入したマーク・エディーノエリアは、フィーラーと同じフロリダ・ガルフ・コースト大学出身。同世代なのですが、エディーノエリアは転校してレッドシャツ(簡単に言うと公式戦に出れない期間)だった関係で一緒に公式戦には出ていないようです。

フィーラーは大学卒業後はスペイン2部からプロキャリアをスタートし、オランダで2シーズン→ベルギーで2シーズン→ギリシャで1シーズン→ドイツで1シーズン戦い、今回ブレックスに加入したという流れになります。
オランダではリーグ戦2連覇とカップ戦優勝、オランダでの1シーズン目にはブロック王、2シーズン目は最高PIR(BリーグでいうEFFみたいな貢献度を表す数値)とリーグのベスト5、プレーオフMVPも受賞しています。
次のベルギーでもリーグ連覇し、1シーズン目にはカップ戦も優勝、ベルギーリーグのオールディフェンシブチームにも選ばれています。つまり個人では4年連続優勝を経験した選手ということです、すごい。
ギリシャではオールスターに出場。出場したメンバーを見てみると2019年のワールドカップに出場していたギリシャ代表のメンバーだったり、CBAで点を取りまくっていたジマー・フレデッテ、アルバルク東京でプレーしたデション・トーマスも選ばれています。どのように選出されたかはわかりませんが、これらのメンバーに選出されたのは凄いです。

昨シーズンはドイツでプレーして、イタリア代表として東京オリンピックにも出ていた、マイケル・ヴィタリとチームメイトでした。Bリーグ公式はベルギーとツイートしてましたがドイツです。


チェイス・フィーラー
スタッツとプレースタイル

スクリーンショット 2021-09-18 16.56.11

機動力もありボールプッシュも出来る、パスで魅せるようなシーンもあり。更に身長203cmに対してウィングスパンが216cmと長いのも魅力的で、「対応力が強み」とプレシーズン後の会見で答えていたのも印象的。そんなフィーラーの特徴はこんな感じです。

待ってました!外が打てるビッグマン!
フィーラーの一番の特徴はブレックスにはいなかった『ストレッチ4』タイプのビッグマンということ。昨シーズンはリーグ戦では36.4%でしたが、公式戦全ての数値で見るとスリーの成功率は43.6%と高確率。また、スリーの試投数も4本近く打っていて、ツーよりも多く打っています。試合を見た感じだと、オープンになると躊躇しません。昨シーズンのブレックスでスリーの試投数が4本を超えていた選手はピーク(4.31)と遠藤(4.02)の2人ということを考えると、フィーラーがいかにスリーをたくさん打つ選手かがわかると思います。
また、スリーを多く打つこともあってインサイドではなく、スリーポイントライン付近にいることが多いです。広くスペーシングを取ることが出来るので、比江島やテーブス、鵤といったハンドラー陣がプレーしやすくなるのかなと期待しています。
一方でポストプレーは少ないですが、ミスマッチだと自らスコア出来ますし、キックアウトを飛ばしたりと賢くプレーしていた印象で、ミスマッチを作りやすいBリーグの環境ではそういったシーンも増えそうな予感。プレシーズンでも見せてますが、結構オシャレなパスもあります!

身体能力がめちゃくちゃ高い

こんな具合にとんでもないダンクを叩き込んでいるシーンも多々あります(笑)走れるし、飛べるし、ペリメーターも割と守れるし(日本人相手ならほぼ大丈夫な気がする)、オールコートプレスも可能。更にルーズボールに飛ぶ込むようなシーンもあったので、色々なことに対応できそうだなと感じましたし、自身でそう答えていたのにも納得です。テーブスからフィーラーのアリウープが見れそうでワクワク。

▼これは19-20シーズンのものだけど凄まじい(笑)

ブロックの嗅覚がエグい

前述の通り、フィーラーはオランダでプレーしていた時にブロック王に輝いたことのある選手であり、昨シーズンのプレーを見ていてもそういったシーンが多々見られました。

▼例えばクラッチタイムのこのシーン

スタッツ的には少ないですが、数試合見ただけでも印象的なブロックが多かったです。越谷戦でもチェイスダウンブロックを披露していたので、ガードのサイズが小さいBリーグではもう少しブロックが増えるかもしれません。

フリースローもそこそこ期待できそう
昨シーズン、ブレックスを悩ませたフリースロー入らない問題ですが、そこそこ期待できそうです。フィーラーはここまでヨーロッパでプレーしてきてフリースローの成功率が70%を下回ったのはギリシャでの1シーズンのみ。本数自体はそれほど多くはありませんが、ブレックスファンを安心させてくれる存在でありますように…

リバウンドが少ないのは少し気になる ~その1~
少し気になる点としてはリバウンド数が約3本と少ないというところでしょうか。フィーラーがプレーしていたチームにはブンデスリーガのリバウンド王がいたことも多少影響があったかもしれません。そこで過去にドイツからBリーグに移籍してきた選手のリバウンド数を調べてみました。

ミラン・マチュワン(元 A東京)+3.2本
3.1本 → 6.3本(プレータイム 22.5分 → 26.3分)

チャールズ・ジャクソン(現 広島)+4.2本
6.4本 → 10.6本(プレータイム 21.3分 → 30.5分)

デモン・ブルックス(元 琉球、現 北海道)+0.2本
5.0本 → 5.2本(プレータイム 26.6分 → 29.4分)

リード・トラビス(現 島根)+4.6本
3.0本 → 7.6本(プレータイム 20.7分 → 27.7分)

RealGMを参照

これらはBリーグに移籍してきて最初のシーズンのスタッツになりますが、ドイツでプレーしていた時に比べてリバウンドの本数は概ね増えています。これを見てもフィーラーのリバウンド数も必然的に上がるのかなと予想してます。ちなみに、リバウンドした後は自らボールプッシュ出来るのはブレックスにとってありがたい部分かなと思います。

フィーラーの特徴まとめ

・ストレッチ4タイプのビッグマン
・機動力もありオールラウンドな活躍に期待
・216cmのウイングスパンを活かしたブロックも良し
・リバウンドは少し心配


アイザック・フォトゥ
プロフィールと簡単な経歴

フォトゥ

アイザック・フォトゥ - Isaac Fotu -

国籍:ニュージーランド
2020-21シーズン所属チーム:Reyer Venezia(イタリア 
🇮🇹
年齢:27歳
身長:203cm
体重:104kg
ポジション:PF
NBAの経験:無し
代表経験:ニュージーランド代表(ワールドカップ2度出場)

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簡単な経歴

フォトゥはプロラグビー選手だったトンガ人の父親とイギリス人の母親の間に生まれ、アンダーカテゴリーからニュージーランド代表でプレーしています。

ニュージーランド・ブレイカーズに一瞬加わった後(1試合のみの出場、チームは優勝していました)ハワイ大学で2シーズンプレーし、ジャワトとはチームメイトでした。その後スペインのサラゴサと3年契約を結びます(1年目はマンレサにレンタル)。スペインでプレーした後は、ドイツで2シーズン、イタリアで2シーズンを過ごして、この度ブレックスの加入が決まったという流れです。

フォトゥは現役ニュージーランド代表であり、2014年と2019年のワールドカップにも出場しているバリバリの主力選手。最初のワールドカップでは6試合に出場し平均19.9分9.5得点4.5リバウンド、まだ記憶に新しい中国でのワールドカップでは5試合に出場し平均24.6分18.4得点6.0リバウンドをマーク。どちらの大会も2Pの成功率が約70%と素晴らしいスタッツを残しています。
日本戦では23得点10リバウンドのダブルダブルを記録しPOGにも選ばれ、トルコ戦ではフォトゥが決勝シュートを沈めています!ギリシャ戦ではNBAでMVPを受賞したヤニス・アデトクンボとマッチアップするシーンもありました。

▼ニュージーランドvsトルコの試合映像、試合のスコアとスタッツ(試合映像は再生するとフォトゥの決勝点を決めたシーンが流れます)

代表から昨シーズンイタリアでプレーしていた時の話に戻します。

イタリアではリーグ戦28試合が行われて、その後プレーオフを戦ったのですが、フォトゥはリーグ戦では半分の15試合しか出場していません。調べてみると、1月の中旬に左脚の怪我で1ヶ月半の離脱があり、4月には右足底腱を負傷し再度約1ヶ月半離脱という情報を見つけました。プレーオフでは全3試合に出場することが出来ましたが、調子は戻せずという具合だったようです。イタリアのメディアでは『ほとんど試合に出られず期待を裏切った』的な感じで書かれていました。もしかすると、怪我で結果が残せなかったので、お値段的にも安くなったんじゃないかなと思ったり思わなかったり。


アイザック・フォトゥ
スタッツとプレースタイル

スクリーンショット 2021-07-16 14.14.57

203cmとインサイドでは小柄ながらヨーロッパで戦い、ニュージーランド代表では主力選手として戦い続けているフォトゥのプレースタイルはこんな感じです。

ブレックスファン好みなハードワーカー
ワタシは日本で初めてプレーする外国人選手をnoteにまとめているので、一通りプレー映像などを確認しているのですが、その中でも恐らくプレースタイルもスタッツも一番地味なんじゃないかなっていうのがフォトゥです。フォトゥはスクリーンやオフボールのフィジカルコンタクト、リムランと派手で難しいことはやっていませんが、基本に忠実でかなりハードにこなしています。まさに縁の下の力持ち的な選手だと思います。ブレックスが好みそうな選手です。

また、今年のオフはPnPからのスリーのワークアウトをこなしている様子をSNSにアップしていたので、スリーの試投数が増えたら良いなぁと個人的に思っています。そうすると、オンコート5人全員がスリーを打てるようなラインナップもオプションに入ってきそうです。
ニュージーランド代表ではウェブスター兄弟、昨シーズンプレーしたベネツィアではイタリア代表として東京オリンピックに出場していたセリエAのMVPステファノ・トヌトという優秀なハンドラーによってフォトゥが相乗効果で活躍するシーンも多く見られました。ブレックスでもそういった相乗効果を期待したいところです。

小さいけどフィジカルで負けずに守れる
188cmのギブスがいたので感覚が麻痺しがちですが、フォトゥの203cmもインサイドの選手の中では小さい部類です。そういった中でも持ち前のフィジカルを武器にしっかりとビッグマン相手に守れていたのは好印象でした。
PnRに対してのディフェンスは昨シーズン所属していたチームと代表でもほとんどドロップで守っていたので、ブレックスのような仕掛けるディフェンスに対応できるかは何とも言えないところです。俊敏性はあまり無いので、ペリメーターのディフェンスは少し心配かも。

右手のフックシュートが必殺技
昨シーズン、2Pの成功率が60%を超える高確率と素晴らしいスタッツを残しているのがフォトゥの魅力の一つです。
試合映像を見てみるとポストプレーやダイブしてからのフィニッシュの方法として右手のフックシュートが多く、ターンしてからの右フックはよく見られましたね。右手のフックシュートめちゃくちゃ上手いです。ミスマッチになれば確実に決めきれますし、ボールを保持している時にボールを下げることも少なくシュートまでが素早いことや、身体の使い方、シュートセレクションの良さも高確率のシュート成功率の要因かなと思います。ポストプレーからシュートだけでなく、スキップパスを飛ばせたりすることもスコットよりできそうかなと試合を見ていて感じました。

リバウンドが少ないのは少し気になる ~その2~
フィーラーでも同じことを書きましたが、フォトゥについても同じことが言えます。フォトゥは昨シーズン16試合レギュラーシーズンに出場して3.1リバウンド、プロキャリアの中でも平均5本以上を記録をマークしたシーズンも数少ない。
フィーラーの時と同じように、イタリアからBリーグに移籍してきて選手のリバウンド数を見てみるとこんな感じ。

ジャメール・マクリーン(元 名古屋D)+7.3本
3.9本 → 11.2本(プレータイム 17.8分 → 35.2分)

ジャック・クーリー(現 琉球)+4.5本
8.7本 → 13.2本(プレータイム 25.8分 → 31.6分)

ブライアン・クウェリ(元 島根、現 FE名古屋)+5.5本
4.8本 → 10.3本(プレータイム 18.1分 → 35.7分)

ドゥエイン・エバンス(現 琉球)+1.4本
7.1本 → 8.5本(プレータイム 30.5分 → 28.3分)

アンガス・ブラント(元 滋賀、現 香川)+0.5本
8.0本 → 8.5本(プレータイム 25.9分 → 29.2分)

RealGMを参照

イタリアから移籍してきた選手のリバウンド数は全員増えています。プレータイムを考えると20分から25分前後になるとは思うので、昨シーズンギブスが記録したリバウンド6本以上は取って欲しいなぁとは思います。

フォトゥの特徴まとめ

・縁の下の力持ち的なハードワーカー
・203cmと小さい方だけどフィジカルで守れる
・右手のフックシュートは必殺技
・リバウンド頑張ってほしい


ブランドン・ジャワト
プロフィールと簡単な経歴

ジャワト

ブランドン・ジャワト - Brandon Jawato -

国籍:
インドネシア
19-20シーズン所属チーム*:
Indonesia Patriots (インドネシア 
🇮🇩
リリース時の年齢:28歳 身長:193cm 体重:98kg 
ポジション:
SF
NBAの経験:無し

代表経験:
インドネシア代表

*インドネシアはPSBBで20-21シーズン開催せず

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簡単な経歴

ジャワトはバリ人の父親とアメリカ人の母親の元でカリフォルニアで生まれて、高校生の時はカリフォルニアのエルセグンド高校ではキャプテンも務めたようです。

その後はハワイ大学に進学し、フォトゥとはチームメイトでした。2年生の時にはスリーの成功率が平均41.3%をマークし、スリーを7/7で沈めた試合もあったようです(上の動画がその試合、フォトゥもプレーしてます)。

ハワイ大学を卒業したジャワトはインドネシアのIBLでプロキャリアをスタートさせ、ルーキーシーズンはIBL新人王候補にノミネートされるだけの結果を残しています。ですが、その後はアメリカとの二重国籍の影響でIBLでプレーできないシーズンもあったようです。プレーできない時期はアメリカに戻りバスケから離れた時期もあったようですが、18-19シーズンに同じインドネシアのチームであるもののASEANリーグに属したCLSナイツへの加入が発表されました。ASEANリーグは外国籍選手3人を同時にコートに立たせることが出来るようで、3人のアメリカ人とジャワトを中心としたチームでASEANリーグ優勝を果たしました。
ちなみに、ASEANリーグでジャワトが優勝したチームを率いていたHCは、元三遠HCのブライアン・ロウサムでした。三遠が5勝36敗と苦しんだシーズンの最初のHCです…

▼当時のジャワトのツイート。ジャワトの真横にいるのは過去にブレックスでプレー経験のあるカイル・バローン

19-20シーズンはIBLに移籍しプレーするも(この辺りは曖昧なので間違ってる可能性あり)、コロナの影響でリーグが中止に。インドネシアはPSBBを行っていた関係でバスケをやれる環境になかったようです。そういった状況でもトレーナーとワークアウトをし、バスケの傍ら慈善活動をしている姿もInstagramに投稿されていて、初見はめちゃくちゃ陽キャだなと思ったけど、素晴らしい人間性を持った選手だということがわかりました。

▼ジャワトの慈善活動のInstagramの投稿

ジャワトが一番最後にプレーした試合は2020年11月28日のアジアカップ予選インドネシアvsタイの試合です。ブレックスの加入リリースにも書かれていた通り、22得点8リバウンド8アシストの大活躍でした。

▼タイ戦のハイライト

そして今回ブレックスと契約という流れです。ジャワトはBリーグ初のインドネシア国籍プレイヤーとしてアジア特別枠での登録になります。これはアジア特別枠についての規約が今年改正されたことによって可能となりました。ちなみに、現地報道で契約期間は1年とも書かれていました。

▼変更された内容

ただし、前項対象国に該当する国籍と、該当しない国籍を双方保有する場合でも、前項対象国の代表選手(カテゴリーを問わない)としてFIBAにより登録された実績を有する場合においては、アジア特別枠選手として登録を認める。当該FIBAによる登録区分が帰化選手枠である場合はこの限りでない。

気になる点があるとすれば、上記の去年の11月のタイ戦以降ジャワトは試合をしていません。6月に行われたアジアカップ予選も怪我でプレーしませんでした。5月のインドネシア代表HCの話では「一ヶ月前(4月頃)に手術をした」と話していて(手術箇所は不明)、6月には腰を怪我したという記事もあったので、怪我の具合とスペ体質なのかは少し心配な点です。また、IBLのプロフィールには体重89kgと書かれていましたが、ブレックス加入のリリースに書かれていたプロフィールには98kgと9kg増量しており、バルクアップしたのか?肥えただけなのか?というのも気になります。見た感じ前者かなとは思いますが。


【ブランドン・ジャワト】
スタッツとプレースタイル

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ブレックス待望のアジア枠としてインドネシア国籍初のBリーグプレイヤーとなったジャワトは、ウィングからアタックできるプレイヤーが必要だったブレックスに合っていそうだとは思います。

持ち味はボールプッシュとアタック

ジャワトの武器の一つがボールプッシュからのフィニッシュです(上の動画のようなプレー)。193cm98kgの体格のジャワトがオールコートでスピードに乗った時は驚異になると思います。3-2ゾーンのトップをやってトランジションでジャワトを先頭で走らせるような事もあったので、ブレックスでも3-2ゾーンや1-3-1ゾーンでジャワトをトップに置くオプションも面白いかなと。

ミートしてからの一歩目が速いので、ハーフコートではボールを動かしてズレを作った後にアタックする方があっていると思います(上の動画のような感じ)。テーブスのPnRでズレを作ってディフェンスが収縮したところにジャワトのアタックとかね。コンタクトフィニッシュはあまり得意ではなさそうですが、ファウルを貰えるシーンはそれなりにありそうです。
ちなみにハンドリングも無くはないですが、ジャワトから始まる形のオフェンスはあんまりかなって印象です。見た感じではプルアップもたくさん打っていたけど、正直確率は良くなかったのはここだけの話。

キャッチアンドシュートは武器
安定した得点パターンとしてキャッチアンドシュート(C&S)はジャワトの武器だと感じました。19-20シーズンはスリーの成功率が30.1%と低かったのですが、恐らくジャワトがエースとして好き勝手オフェンスをやれていたのでプルアップをたくさん打った結果だと推測します。インドネシア代表でもそんな立ち位置でした。ですが、その前のASEANリーグで優勝した18-19シーズンではスリーの成功率が38.6%とそれなりに良い結果を残しています。このシーズンはハンドラータイプの外国籍選手がボールを持つ時間が長かったので、ジャワトのプルアップも少なくC&Sのシチュエーションが多かったことが高確率を記録した要因だと思います。ブレックスだとジャワトが好き勝手攻めるようなシーンはほとんど見られないと思うので、プルアップは減るでしょう。ピークほどではないにしろ、ジャワトにはC&Sからスリーを安定して決めてほしいところです。
ちなみに、フリースローは7割くらいです!

ディフェンスは上手ではない
ジャワトの試合を見る中で気になったのは、ディフェンスがあんまり上手ではないということ。ボックスアウトを怠ってリバウンドを取られたり、姿勢が高くてあっさり抜かれたりというシーンが多々見られたのは気になりました。アウトサイドを主戦場にする外国籍選手を守るのは難しいかもしれません。プレーを見る限り頑張ってはいるけど、集中が途切れる感じでしょうか。ブレックスに加入当初の比江島のように苦労するかなと予想してます。
ただ、インドネシアでプレーしていた時は30分以上出場する試合も多く、ディフェンスよりもオフェンスに重きを置いていたことも影響しているとは思います。過去のインタビューで「コーチが求めている仕事を全うしたい」的な発言もしていたので、自分の役割を徹底して守備面でも頑張って欲しいところです。

ムードメーカーになりそうな陽キャ

個人的にジャワトに期待しているのが、コート内外でムードメーカー的な存在になってくれることです。今回加入した中では一番明るそうだし、InstagramやYouTubeで見せる陽キャな部分を存分に発揮して、ムードメーカーになって欲しいなぁと。コート内外の声掛けだったり、ブレアリが湧くようなプレーだったり、動画のようなベンチでの盛り上がりはたくさん見せて欲しいです。ナベと戯れる姿が近い将来見られるはず。シャッターチャンスですよ!

ジャワトの特徴まとめ

持ち味はボールプッシュとアタック
・C&Sでスリーを量産して欲しい
・ディフェンスは上手じゃない
・ムードメーカーとしても期待大


新加入選手に期待すること

3選手各々は特徴に書いたところに期待しているので、共通して期待することを書きます。

早急にシステムに順応して欲しい
3人は土台となるブレックスシステムに速く順応する必要があります。プレシーズンをご覧の方はおわかりだと思いますが、オフェンスもディフェンスもチームとしてまだまだという状態。また、ブレックスは外国籍選手が多く入れ替わった他のチームに比べて外国籍選手の合流が遅く、色々と組み立てるべきものが多いのが現状です。ここ数シーズンはライアンとギブスといった土台がしっかりした状態からのスタートだったので、新しく入れ替わったばかりの序盤戦は苦戦するかもしれません。例年外国製選手の入れ替わりの多いチームは苦戦していますからね。

ブレックスメンタリティを継承して欲しい
ブレックスと言えば『ディフェンス』『リバウンド』『ルーズボール』の3つが重要なので早く馴染んで体現して欲しいです。特に今シーズンはリバウンドが重要になると思っています。ライアンは過去にリバウンド王受賞歴もあるし、ギブスは188cmでしたが長い腕を使った驚異のリバウンド力があり、ブレックスの武器だった2人のリバウンド力が抜けるのは大きな痛手です。新加入の3人が頑張りでスコットの負担を少しでも減らしたいところでもありますし、Bリーグは昨シーズンの結果を見てもリバウンドの強いチームが上位に来ているので、昨シーズンに匹敵するくらいのリバウンド力を見せて欲しい。そして、勝負所でブレックスらしい『ディフェンス』『リバウンド』『ルーズボール』を体現できるか。体現できないと上位に入るのは難しくなってくると思っています。

シーズンを戦い抜いて欲しい
今シーズンはこれに尽きます。Bリーグは週末同じチームと2試合対戦し、レギュラーシーズン60試合とたくさんの試合を過密スケジュールで戦う特殊なリーグです。初めて日本でプレーする選手はこの難しさを口にしています。また、フォトゥは昨シーズン怪我で半数近くの試合を欠場していたり、ジャワトはリーグ戦自体が開催されていなかったりと、60試合を戦い抜くのもハードだと思います。初めての国ということもありますし、一先ず怪我無く離脱無くシーズンを戦い抜いて欲しい。そこからです


彼らの加入でブレックスはどうなっていくのかを妄想する

3選手について特徴などを書いてきましたが、今シーズンのブレックスがどの様になっていくのかを妄想します。あくまでも妄想です。ポジティブに楽しく。

目指すのは19-20シーズンのスタイル?

19-20シーズン → 20-21シーズンの比較

3PM:9.2(3位) → 7.9(13位)【19-20はBリーグ以降チーム最多】
3PA:25.4(4位) → 23.3(11位)【19-20はBリーグ以降チーム最多】
3P%:36.3%(2位) → 34.1%(10位)
OR:12.1(6位) → 13.8(2位)【19-20はBリーグ以降チーム最少】

今シーズンのブレックスが目指していくオフェンスは19-20シーズンのようなスタイルなのかなと思いました。19-20シーズンのオフェンススタイルといえば、スリーポイントの項目がリーグトップクラスだったことが象徴的で、スリーポイントがあまり上手では無いライアンやギブスも「オフシーズンはスリーの精度をあげることに取り組んだ」と口を揃えて答えるほど意識してスリーポイントを戦術に組み込んだシーズンでしたね。そのスタイルの反面、Bリーグが始まってから3シーズン連続でトップだったオフェンスリバウンドが減ったシーズンでした。一応昨シーズンについて書いておくと、シュートが全然入っていなかったので、オフェンスリバウンドなどで攻撃回数を増やして質より量で上回るようなスタイルでしたね。
今回加入してきた新加入の3人はスリーを打てる選手ですし、ビッグマンはポップアウトからのアウトサイドシュートが増えていきそうな予感がします。また、オフボールスクリーンからシューターを活かすようなオフェンスの組み立ても見てみたいところ。ナベも秋田戦後のインタビューで「スリーの試投数を増やす」といった内容を語っていたので、今シーズンはスリーポイントが鍵になりそうです。
兎にも角にも得点効率を上げてほしいのです。正直昨シーズンは全然シュートが入らなくて内容がイマイチだった試合が割と多かったので(それでも勝っていたから凄いんだけど)。

走る展開が見たい
実は昨シーズンのブレックスは、速攻からの得点がBリーグになって以降チーム過去最多の11.8得点でした。これはリーグ6位の成績です。今シーズンは更に走る展開を増やして、アーリーオフェンスが増えていったら面白そうだなと思いました。テーブスと比江島といったハンドラーの武器に、ジャワトやビッグマンがトランジションから得点する形を増やしていきたい。ショットクロックを使って綺麗に攻めようとしすぎて、ペイントに入れずボールをコネコネしてショットクロックギリギリでタフショットいうのは避けて欲しい。プレシーズンでは昨シーズン見られなかったピストルオフェンスも見られていたので増えて欲しい形!

今シーズンこそゾーンディフェンス使いませんか?
昨シーズンのブレックスはディフェンス面では最強でした。リーグトップクラスの連携で相手を上回り、スリーは打たせないし決めさせない、スコットの加入でインサイドのディフェンスも強固でした。昨シーズンのディフェンスも継続したいところですが、ピークが抜けたことや日本人選手はベテランが多く身体能力の衰えもあって、現実的に昨シーズン以上のディフェンスを見せるのは難しいかなと思ってます。そんな中で目線を変える意味だったり、アクセントを加える意味でもゾーンディフェンスを取り入れてほしいなと。

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スコットが居ない時間帯はスモールサイズになってしまいますし、そういう時間帯こそディフェンスで仕掛ける姿が見たい。
プレシーズンでは2-3ゾーンを試してみましたが、ニュージーランド代表がフォトゥをトップに置いた1-3-1ゾーンをやっていたり、CLSナイツがジャワトをトップに置いた3-2ゾーンをやっていたりと(上の画像2枚)面白そうなゾーンディフェンスのオプションを見せていたので、何かやってくれないかなと期待しています。そこまで時間を割けるかは知らん!


おわりに

あくまでネットで調べた内容や試合映像を見ての個人の雑感になります。ワタシが見た試合映像も【参考記事やスタッツや映像など】に貼っておきますので良かったらご覧ください。ぶっちゃけ、外国籍選手なんて実際にプレーしてみないとわからないです←

今シーズンはヘッドコーチも言っている通り、シーズンを戦いながらチームを作っていくことになるでしょう。トライアンドエラーを繰り返して行く中で昨シーズンのように勝ち星が増えていかないこともあるのは重々承知です。

しかも、中断期間のある11月中旬には比江島と竹内が日本代表、フォトゥがニュージーランド代表、ジャワトがインドネシア代表に招集される可能性も高く、ケミストリーを構築する時間も他のチームに比べて遅れを取る可能性もあります。

そういった中で、天皇杯準決勝がある2月までには軌道に乗っていて欲しいと言うのが正直なところです。今年の天皇杯はご存じの方もいると思いますが、ブレックスはハイパーウルトラスーパーシードで準決勝からの登場です。尚且準決勝はブレアリ開催が決まっており、何としても勝って決勝に進みたいビッグチャンス。そして、天皇杯優勝したい。

▼ブレアリ開催、チケット代安いと思われるから予定空けておこう

ちなみに試合数でいうと、2月はシーズン半分の30試合ほどが消化している状態。安齋竜三政権が始まった17-18シーズンもその辺りから軌道に乗り始めましたね、懐かしい。近年は年末年始辺りから疲労が出てパフォーマンスが落ちてきている点をどのようにコントロールしていくかも見ものです。

出来るだけ早くチームを良い状態に持っていって、天皇杯初優勝とCS進出最低ラインの勝率6割以上は達成して欲しいと願っております。現実的にはこの辺りが目標になってくるかなと思っています。それ以上に昨シーズンよりも魅力的なチームになって欲しいです。

あなたは今シーズンのブレックスや新外国籍選手についてどう思いますか?

ここまで読んで頂きありがとうございました。宜しければ『スキ』やTwitterで『いいね』と『リツイート』で拡散していただけれると幸いです。引用リツイートでご意見など読ませていただきます。何かしらの反応があるとすごく励みになります。リツイートとか引用リツイートはすごく嬉しい。

サポートしてくださる方も本当にありがとうございます。

今シーズンも少しでも楽しめるようなことを発信していこうと思いますのでよろしくおねがいします!


おまけ ~PSG 越谷戦の雑感を少し~

越谷戦見てきました!その時の雑感を箇条書きで書き出すとこの通り。越谷は対外試合が今回が初めてだったみたいだということを踏まえても、前の週に行われた仙台戦からはステップアップしてた印象。あくまで5人が欠場したプレシーズンではありますが気になる点を少し書いていきます。ネガティブ目な内容が嫌な方はここで閉じてしまってください。

気になる点 その1 ~マンツーマンディフェンスがアカン~
特にセカンドユニットは昨シーズン以上にヤバい気がします。テーブスはうまくはないけどスピードでなんとかしていたり、喜多川も頑張ってはいますが、ナベと荒谷は割とあっさり抜かれるシーンが多かったです。ジャワトもあんまりうまくないのでどうしていくか。この部分は昨シーズンも顕著だったにも関わらずテコ入れしなかったので、組織でなんとかしていく必要があると思います。

気になる点 その2 ~スコットが離脱したらアカン~
今シーズンの鍵はスコットだと思っているのですが、スコットが離脱するとインサイドがかなりきつくなります。特に守備面。フィーラとフォトゥが悪いというわけではなく、5番で勝負できるのがフォトゥだけだとインサイドを回せなくなるので、必然的にゾーンで守ることも必要になるかなと。越谷戦でもフィーラーが5番に入った時にゾーンディフェンスを試していましたが、割とあっさりオープンスリーの形を作られ、オフェンスリバウンドを拾われてと良くなかったので(シュート外れてて助かってたけど)今後準備しないといけないと感じた次第です。

noteを書き終えた時期から開幕まで2週間強。どんな仕上がりで開催を迎えるか楽しみにしておきましょう!

以上です!


参考記事やスタッツや映像など

フィーラー

スタッツ

プロフィール

確認した試合映像とスタッツ

記事で使ってないハイライト

フォトゥ

スタッツ

プロフィール

確認した試合映像とスタッツ

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ジャワト

スタッツ

プロフィール

確認した試合映像とスタッツ

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