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中国人のパクリに対する認識、2019.8.25現在どうなってるの?

最近“法医秦明”というドラマを観ました(ようつべにあり)。キャラも立っていて「イチオシ!」と言うほどではないけど、結構面白かったです。死体などもかなりギワドイところまで描写していて「これ日本では放映できないわ。」って中国の友人に伝えたら、中国でも地上波では放映されず、ネット配信のみとのこと。2も観たけど(これはようつべに無い)なんとメインキャストが総取り替え、キャラを好きになっていた自分としては残念でした。

このドラマに対する評価があまり高くありません。友人に理由を聞いたところ、日本の「アンナチュラル」のパクリだとネット上で指摘され、評価が低いとのこと。アンナチュラルは観たことないけど、それを聞いてびっくりしました。だってシャーロックホームズ以来、ちょっと変わった天才がちょっと変わった職業に就いて事件を解決するなんてストーリー、パクリとかいう問題ではなくて、既にフォーマット化されているじゃないですか。

聞いたところでは(明らかな根拠は調べてない)1999年に著作権系の法律が整備されて、パクリなどに対する規制が厳しくなったとのこと。それに合わせて、今までパクリだと気づいてすらいなかった色々なものがパクリだったことに気づき、今では多くの人が敏感になって、嫌悪しているとのことでした。iPhoneを徹底的にパクった小米のシェアがここ最近落ち続け、カメラ機能などオリジナルなものを開発しているファーウェイがシェアを伸ばし続けているのも、そういうところに一因があるのかもしれません。

これはパクリではないのですが「深夜食堂」の中国版が、正式なライセンス契約のもとに作られています。上に写真を載せましたが(上が中国版、下がオリジナル)、日本版(8.6)に比べて中国版(7.1)の評価は低いです。中国人の評価は「オリジナルのマスターが持っている深みが中国版にはない」「中国版は雰囲気が明るすぎ、オリジナルの味を損なっている」というものです。
つまり、オリジナルに対するリスペクトの感情がそこにはあるのです。(ちなみにリメイクではない、ただの吹き替えにもかかわらず「君の名は。」も日本語版の方が中国語版よりも高い評価になっています)

私は、実は中国版マスターを演じている黄磊の大ファンです。彼の出ているドラマは全て観ました。その私から見ると、これらの評価には怒りすら感じます。黄磊は隠しても隠しきれない滲み出るような「いい人」キャラです。中国版は深夜食堂のシチュエーションを取り入れた上で、この黄磊のキャラを生かすよう作られた物語で、個人的にはめっちゃ面白いものでした。続編も強く期待しているのですが、上記の評価が影響しているのか、今のところ作られていません。「日本版だろうが中国版だろうが、それはそれ、これはこれで、日本版と比較せずに中国版そのものを楽しめよ!」と訴えたい気持ちを抑えられません。

そんな私の感情は別にしても「中国人はパクリが好き」という評価は、そろそろ変えたほうが良さそうです。以前は、それがパクリなのかどうかすら知らされていなかった背景がありました。海外に出る国民も激増し、オリジナルに触れる機会が増えた今の中国人に、少なくともパクリを愛するような雰囲気はかけらもないと言っていいと思います。

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