古書店で働く未来を夢見たこともあった

今までに読んだ素晴らしかった本のことを書くのもいいのですが、最近全く本が読めていないため、買ったままずっと読んでいない本について熱い思いをぶつけて書こうと思います。
長いですので、もし興味のある部分がありましたらそこだけ拾っていただけたらと思います。
本の内容に関しても、なにせ読んでいないため、中身のことを書いていても全て憶測とうろ覚えの記憶によるものです。

① ヴァン ゴッホ
アントナン アルトー 著
アントナン アルトーという人はフランスの詩人、小説家、俳優、演劇家で、収監された精神病院で、現代では信じられないような恐ろしい治療を受け、それで体もぼろぼろになってしまったそうなのですが、そんな彼がゴッホについて、
「ゴッホはその生涯のなかで、片方の手を焼かれて、左耳を切り落としただけで、それ以上のことはやっていないし彼は決して狂っていない。彼を殺したのは彼を担当した精神科医だ」というようなことを言っていたという話を随分昔に聞いて非常に興味を持ち、アルトーがゴッホについて書いた本があるというので気になって取り寄せて、読んでいない一冊。
そもそもゴッホの耳切り事件については、耳を切ったのはゴッホではなくゴーギャンかもしれないという説があると、7、8年前にテレビのニュースで見たので、真相なんていうものは分からないのですが、ただ、一度だけ行ったことのあるオルセー美術館で見たゴッホの絵が、もう本当に色彩がきれいで、彼の目にはこんな風に世界が見えていたんだろうかと思って胸がいっぱいになったくらい、私も例に漏れずゴッホが好きなので、この本はいつかちゃんと読む。

② 1Q84
村上春樹著
発売されてすぐハードカバーで買ったのに、ちょうどその頃仕事が激務すぎて毎日2、3時間しか寝ておらず、1Q84どころではなくなってしまいずっとホコリをかぶっておりました。が、騎士団長殺しが読みたくて、でもその前に1Q84読まなきゃ!と思って、やっと数ページめくりはじめたところです。私は村上春樹さんとても好きです。羊をめぐる冒険なんて10回ぐらい読んでる。ですが、あの毎年のノーベル文学賞のあれこれについては、なんかもうどう受け止めたらいいか分からない。

③ ダントツになりたいなら、「たったひとつの確実な技術」を教えよう
エリック ベルトランド ラーセン著
山口真由監修
鹿田昌美訳
仕事で上に行きたい!と思って買って、そこから体調を崩して少し休職したりしたのでそのまま読んでいない一冊。病気をしてから、ただがつがつ仕事をするんじゃなくて、うまく体調と付き合いながら働いていこうというふうに方向性を変えてやっているのですが、例えば今この本を読んで、自分にできる良い部分だけをうまく拾っていければ、仕事ももっとうまくいくのかなと思ったりして自分の前向きさに驚き。

④ 三四郎
夏目漱石著
今本棚を見て、この本が並んでいることにびっくりした。ネットで中古で買っているっぽいけれども、いつどんな流れで買ったのか全く思い出せません。このハッシュタグ企画が無かったら永遠に忘れたままだったかもしれません。ありがとうございます。

⑤ イーディ 60’年代のヒロイン
ジーン スタイン ジョージ プリンプトン著
イーディ セジウィックという、60年代に活躍したアメリカのモデル(女優)さんについて、150余人の人の証言をまとめた一冊。
若い頃、このイーディ セジウィックという人が大好きで、すごく憧れていました。イーディはとにかくかわいくて、アンディ ウォーホルのスーパースターであり、ボブディランもジムモリソン(確か)も彼女のことを好きだったという噂があるくらい魅力的で、かわいくて、破滅的で、儚くて、ドラッグに溺れて、28歳という若さで死んでしまった。だから彼女の写真は何を検索しても、若くてかわいい姿しか残っていないのです。イーディが亡くなった28歳という年齢は自分にとって特別で、自分がaround 28の頃に、彼女の文献を集めてました。まあ、読んでないんですが。

⑥ 間宮兄弟
江國香織著
数年に一度、江國香織さんの本を出版された順に読みたくなる時期がやってきて、結局いつも仕事が忙しくなったりで途中でうやむやになるので最新作まではなかなかたどり着かないのですが、これも何度目かの江國香織ブームがやってきた時に買って、ブームが間宮兄弟の手前で止まってしまって読んでいない一冊。江國香織さんの本は好きなものとそうじゃないものが自分の中で真っ二つに分かれるので、そんな作家さんも珍しい気がします。ダントツで好きなのは神様のボート。

⑦ ムーミン・コミックス14
ひとりぼっちのムーミン
トーベ+ラルス・ヤンソン著
実はあまりムーミンのことって知らなかったのですが、以前どこかで
「ムーミンの世界でまともなことを言っているのはスナフキンぐらいで、あとはみんなちょっとおかしい。」というような話を聞いて、マジか。もし本当にそうだとしたらスナフキンかっこいいな。と思って、気になって買って、読んでいない一冊。
あれですね、私は本当になんというか、買ったらそれで満足するタイプで、ストレス発散に年に何回かケーキを買うことがあるのですが、買った時点でストレス発散できているので、家に帰って冷蔵庫に入れて、そのまま忘れて1週間とか経つんですね。本当の話です。いつも気付いて愕然とします。本もそれと同じだと思います。本は腐らないので素晴らしいと思います。ケーキが素晴らしくないということではないです。

⑧ 細雪
谷崎潤一郎著
言わずと知れた有名な作品です。谷崎潤一郎作品は痴人の愛と春琴抄だけ読んでいたのですが、学生時代の先生が、
過激な作品ばっかり書いていた谷崎潤一郎が、それまでの彼からは信じられないくらい繊細なかわいい作品を書いて、それが細雪だ!というふうなことを言っていて気になって、たまたま行った古書市で見つけて買って、読んでいない一冊。これはちゃんと買ったことも覚えてましたし、いつか読もういつか読もうと思って読んでいない典型的なやつです。

⑨ ユリイカ 臨時増刊
総特集 大友克洋
1988.VOL.20-10
これも、近所のおじさんがやっている古本屋で発掘した一冊。大友克洋は、遠い昔私が中学生の時、部活が急に休みになった日、暇になった。と父に言うとじゃあこれを読め。となぜかAKIRA全巻を手渡されて夢中で1日で読んで以来ファンになってしまって、でも大友先生はいかんせん多作な方ではないので、たまにやってくる大友ニュースを私はいつも待ちわびていて、カップヌードルとコラボしたFREEDOMのシリーズなんて初めて見た時どんなにテンションが上がったことか!
何年も前に、少年サンデーで連載するという噂があったのは一体どうなったのかとか、ハリウッドのAKIRAはどうなってしまうのかとか、気になることが満載ですがとりあえずまずはこれを読むところから始めたいです。

⑩ 永遠なる子供エゴン・シーレ
黒井千次著
エゴンシーレはもともと好きで、なかでも、彼が色々あって警察に捕まって、その時に見た風景を元に描いた「たったひとつのオレンジが唯一の光だった」(タイトル間違っていたらすみません)という絵が好きすぎて、若い頃そのタイトルを自分のメールアドレスにしようとするも長すぎて断念したりしていて、彼が若くに亡くなってしまったのは本当に残念だと思っていて、なのにこんなに作品を残しているのをすごいとも思っていて、もっと彼のことを知りたいな、と思って買った一冊です。ちょっと前に映画にもなっていましたね。それを観る頃には読んでいたいものだと思います。

以上が私の本棚、読んでいない本10選です。
あともう少しあるのですが(サルトルとか、ビジネス書とか)目についたもの先着順に書きました。書いていてだんだん申し訳ない気持ちになってきたので、ちゃんと時間を作って、これらの本も読んでいきたいなと思っています。

長いのに読んで下さって本当にありがとうございました。

#私の本棚

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