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「キュンパス」を使って東北を弾丸一周しました

こんにちは。
DSSで助手を務めている松山と申します。よろしくお願いいたします。
 
JR東日本が期間限定で販売する乗り放題チケット「キュンパス」を利用して東北地方を弾丸一周しました。このチケットは10000円でJR東日本管轄の全路線に1日乗り放題、新幹線などの特急列車も乗車可能という太っ腹な内容の切符です。

因みに指定席は2回分予約できるのですが、使いどころがとても重要です。できれば長距離移動の場面で使いたいですし、全席指定の特急列車を利用する区間があるなら使用必須となります。指定席の販売は乗車希望日の1カ月前の10時に開始。以前は駅にあるみどりの窓口に並んで係員に端末を叩いてもらいましたが、今はネット予約ができるのでとても便利です。今回も旅程を組んだ後、販売日にPCに張り付いてチケット争奪戦に参加しました。

キュンパスは販売開始後、大手メディアでも大きく取り上げられて注目が集まったようですね。幸い自分は早めに動いていたので、割と楽に希望の指定席を抑えることができました。ただ後日、別の計画でもう一回分購入したのですが、この時の指定席予約では「東北新幹線はやぶさ」が瞬殺状態だったので驚きました。指定席券の予約を完了した後、座席表を確認したら満席状態で「指定はできません」という表示。アクセスが集中してフリーズしたかと思いました。今思うとラッキーだったのかもしれません。
 
今回の旅程ですが、東京から新潟に出て日本海沿岸から青森に向かい、太平洋側から東京に戻るというルートを計画しました。目的地は青森で東北周回旅です。この場合、日本海沿岸の路線は乗り継ぎが良くないので、狙った便に必ず乗車しなくてはなりません。そうでないと日帰りでの東北一周は難しくなります。したがって道中、観光をするような時間はほとんどなく、ほぼ乗り鉄旅となります。私の場合は青森で3時間余り滞在時間を設け、少しだけ観光や買い物をするように調整しましたが、基本は「乗り物に乗るための旅」となります。
「そのような旅は面白いのか?」と言われるかもしれませんが「面白いですよ」と自信をもって答えます。当日は同じ目的の仲間もたくさん見かけましたしね。

目的地青森の駅前は再開発中。複合商業施設が春にオープン予定とのことです


このキュンパスは平日限定かつ、(恐らく)閑散期に指定されているので、そんなに利用者もいないだろうとタカをくくっていました。が、同行した友人から「結構SNSで話題だぞ。混んでるってつぶやきもある」と報告を受けたので、様々なケースを想定して準備を進めました。特急列車の自由席を確保するための駅構内での動線や、お弁当の購入タイミング、トイレの確認、持ち物や服装等々、考えつくものを丁寧に検証し当日に備えました。
一人旅ならあまり気にはしませんが、今回はグループでの移動だったので色々頭を使いました。
一番恐れていたのが天候不良による列車ダイヤのトラブルでしたが、幸い当日の天気はまずまずで鉄道も遅延なく平常運転。あとは自分たちの行動次第ですので、体調を万全にして計画通りに動くだけでした。
 

旅の始まりは東京駅からです。
まず「上越新幹線とき」の始発列車に乗り、終点の新潟駅まで移動します。この区間は自由席利用だったので、早めに乗車列に並んで座席を確保しました。当日は5:40過ぎにホームに着きましたが新幹線は入線済、各自由席車両の乗車口には5~6人ほど並んでいました。寒い日でしたが10分程待った5:50頃に乗車開始、無事に座席を確保しました。

「上越新幹線とき」は北陸新幹線と同じE7系車両。精悍で結構好きなデザインです


この日、始発列車「とき301号」は定刻より数分遅れで出発、途中で巻き返す旨の車内放送がありました。また東京駅出発時には5割程度の乗車率でしたが、上野駅、大宮駅を過ぎた頃には満席となっていました。私服姿の乗車客が多かったのでキュンパス効果でしょうか。

大宮を過ぎると乗車率は100%超え。指定席の通路も立ち席用に開放するとアナウンス


車内アナウンスの通り、新潟には定刻の8:10に到着。ここから8:22発の「特急いなほ1号」に乗り換えます。いなほ号の自由席は争奪戦と聞いていたので、指定席を確保しました。目的地の秋田までは3時間半程かかるので立ち席では少し辛い。また同行者がいなほ号の車窓から日本海を観たいという強い希望があったので、1回目の指定席確保権をここで行使。偶数席の窓が広いらしいので、日本海側の偶数席、車輛真ん中付近(通路付近の席は寒いと困る)を指定しました。

新潟で「特急いなほ」1号に乗り換え。秋田に向かいます


新潟に新幹線が到着した際、いなほ号にダッシュする仲間たちがたくさんいたのでこの判断は正しかったと思います。若い方に混じって走るのはもう無理な歳ですので。またリクエスト通りに、車窓から冬の日本海をゆっくり眺めることができたのでこれも正解でした。

「特急いなほ」の車窓から観る日本海。冬の海ですが波は凪で想像と違いました


秋田駅には11:57に到着。ここから約40分の待ち合わせで「特急つがる3号」青森行きに乗り換えます。

「特急つがる」は春ダイヤ編成で「特急スーパーつがる」に昇格するとのこと


秋田駅でお弁当を購入して、暖房の利いた車内でゆっくりいただきました。「花善 鳥めし弁当」は昔、大館駅のホームで立ち売りしていたという歴史ある駅弁です。お世辞抜きでとても美味しかったです。

「花善 鶏めし弁当」。鶏のうま味がしみ込んだ炊き込みご飯が美味しかったです


「特急つがる」が走る奥羽本線は、秋田と青森間をほぼ内陸で結んでいます。秋田を出てしばらくすると、外の景色は白一色。雪が降り積もっていました。

八郎潟を超えると車窓から観る景色は雪模様に


青森駅に15:22着。前記の通り自由時間は約3時間です。新幹線が停車する新青森駅には在来線で移動するのですが、最近はキュンパス効果で東京の通勤ラッシュ状態らしく、早めに行動しなければなりません。そのため行動範囲は青森駅周辺のみとし、近場の喫茶店や観光施設を巡りました。

「特急つがる」と「青い森鉄道」が並列停車中@青森駅


とは言え、青森駅に降りたのは人生初めてだったので何もかもが珍しく、しかも凍てつくような寒さだったので小さな範囲の移動で十分満足でした。

青森駅そばにある喫茶店「シュトラウス」で休憩。ザッハトルテを食べたかったのですが既に売り切れでした。無念
この旅で一番行きたかった「津軽海峡冬景色歌謡碑」
スイッチを押すと大音量で石川さゆりさんの「津軽海峡冬景色」が流れるはずなのですが、故障中! 残念無念…
駅至近にある複合施設「A-FACTORY」でシードルを試飲。この施設はやっぱりりんご推しですね


新青森駅の売店もキュンパス効果でキャパオーバー。レジは長い行列ができているし、夕方には弁当類も売り切れ状態と聞いていたので青森駅で食べ物を確保しました。
また、情報通り在来線は劇混み状態。2両編成の車両ですから輸送量には限りがあります。1駅乗るだけですが本数が少ないので、目的の列車を逃すと新幹線との待ち合わせが厳しくなります。自分も含め皆さん必死で車両に乗り込んでいました。異常な混み具合に帰宅中の学生さんがびっくりしていました。申し訳ない。
 
新青森駅も情報通り大混雑。コンコースも売店も人だらけ。売店で飲み物だけを手に取り、粛々と精算の列に並びました。
「東北新幹線はやぶさ」は全席指定。東京までの所要時間は3時間前後、日本海周りでは約9時間かかったのでとても便利ですね。

東京まで「東北新幹線はやぶさ」で一気に戻ります。余裕があれば岩手にも寄りたかったです。


意外ですが「はやぶさ」の乗車率は6割程度でした。仙台などの途中駅で乗り込んでくるのでしょうか?車窓から見る夜の景色はひたすらに黒。ところどころ街の明かりが見えますが、基本は有視界距離ゼロの漆黒の闇です。
青森駅で買った惣菜をつまみ、一息つくと眠気に誘われてぐっすり寝てしまいました。目が覚めたのは大宮付近、終点の東京まであと少しです。
 
東京駅には定刻通りに到着。
6:08発の新幹線で東京を離れ、約16時間の旅となりました。
結果、2/3日を列車に揺られていましたが、退屈など感じないあっという間の日帰り旅でした。
自宅に戻って就寝したのは24時過ぎ、翌日は5時には起床して会社に向かいました。さすがに疲れは取れませんでしたが、満足の疲労感ということで身体に言い聞かせて1日を乗り越えました。
 
私はもちろんのこと、同行者も楽しかったと言っていたので良い旅だったと思います。
 
新幹線の車内でふと、子供の頃によく遊んだボードゲーム「日本特急旅行」のことを思い出しました。自分は「鉄オタ(鉄道ファン)」ではなく「空オタ(飛行機好き)」なのですが、「鉄」の血も流れているのかもしれませんね。
次はどこに行こうかな?

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