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【しろくろ】サッカー代表戦の意義

サッカーファンでなくとも目に触れる日本代表戦。そしてW杯。サッカー界全体で観ればその試合数は限りなく少ない。

サッカーファンのほとんどはクラブレベルで応援する。そういった人からすれば、勝てばクラブにお金が入るわけでもなく、メリットはゼロに等しい。

むしろ自チームの選手が活躍してしまえば移籍の可能性が高まる。長距離移動での連戦なので怪我のリスクも高い。

選手個人の利益を考えても、効率が良いとは言えない。年中共にトレーニングし、戦術戦略を練っているクラブと違い、代表戦では短い調整期間でチームと個人どちらのコンディションも整えなければならない。

故に不確定要素が多いのだ。

自力で勝るチームが格下に負けるということがクラブレベルよりも頻繁に起こる。

そこで結果を残せるかどうかは割と博打に近い。そして何度でもいうが、掛かるリスクは不合理に高い。

しかしサッカー選手はみんな代表戦に躍起になる。

なぜなのか。

愛国心ではない。代表選択権が複数ある選手が年代別代表で参加していた国とは違う国でA代表デビューするということも多くはないがある。

理由は代表戦の魔力というものだろう。

クラブレベル最高の大会が世界で最もレベルの高い試合ならば、代表レベル最高の大会は世界で最も誇り高い試合だ。

不確定な要素が多い試合では、抽象的な意味ではなくメンタルゲームになる。

実力差が拮抗すればするほどその要因は大きく試合に影響する。

どちらのチームの方が"人間"として強いか。

代表戦で争うのは生物として最も原始的なものなのかもしれない。

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