無題のプレゼンテーション

牛角のサブスクが急きょ販売終了になった件から考える(飲食業のサブスク「成功する5つの条件」)

こちらの記事を参考にさせていただきました。

食べ放題の「向こう側」として確立するか!?

飲食業におけるサブスクリプションビジネス(サブスク)。
古巣(昔、牛角SVだった)の話題に気になっていましたが…
とりあえずは想像以上の話題になったこともあって、急きょ販売終了とのこと。

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「食べ放題」というある意味「最終兵器」がこれだけ普及した中、「その向こう側ができたかな…」という印象です。(帰っても続く食べ放題的なイメージ)その昔に「食べ放題」が普及した時にも賛否両論あったと記憶しています。

飲食業のサブスクが成立する5つの条件

で、今回の飲食業のサブスクについてですが

①月の利用回数が想定の範囲内であること
粗利益が高い商品であること(飲み放題など)
同伴者の利用(ノーサブスク)が見込めること
クロスセル(ついで注文)が見込めること
⑤週末など忙しい時間帯以外の利用に限定すること

上記5つ条件が揃うようならば、成立するのかな…というのが現時点での私見です。
ただ、いずれも間接的なんですよね。
「お客任せ要素」が多いというか。

①→月の利用回数を超える人たちが増えれば赤字
②→肉などの原価率が高い商品だと利益を圧迫する
③→同伴者もサブスク客である可能性が高い
④→ついで注文をしないお客が多い(水のみ
⑤→週末などの忙しい時に利用される

いずれも軽くハードルを超えることが可能ですし、超えられれば赤字に転じてしまいます。
現場経験が長い立場からの想像ですが…
きっとこういうもの(サブスク)が大好きな客層って、マジで容赦ないですよ。
サブスク以外に一切、財布を開くことをしようとしないでしょう。
「食事を楽しむ」ことではなく「サブスクを使い倒す(コスパで勝つ)」ことを目的している人たちなので。

食べ放題(焼肉)のお客が、まさにそうでした。
肉を持って帰ったり、焦がした肉を床に隠したり、デザートに吸殻を押しつけたり…現場に入っていて「もはや人か!?」と疑うような想定外の行為の数々をかまされました。お客の恐ろしさを肌で感じました。

それでもサブスクを実現させたいなら(5つの防衛策)

ですので、お店側も防衛策を立てないと大変です、特に現場が。
それでも飲食業でサブスクを実現したいのであれば…

①月の利用回数を限定する
粗利の高いドリンク・デザート・トッピングに限定する
③1組あたりのサブスク客数を制限する
④ついで注文を〇円以上してもらう
⑤平日やピーク帯以外のみ利用可にする

こんな条件をつけることになるのですが…
こうなると、もはやサブスクではないかもしれませんね(汗)

時代の流れを踏まえた経営判断を

最後に余談となりますが、ご容赦を。
元板前というキャリアを持つ個人的な感想としましては「食は命をいただくこと」ですので、そもそもサブスク以前に食べ放題も、あまり好きではないです。
そもそも「有限の物」を「無限に食べられる」って…ねぇ。

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環境省や、農林水産省が宴会の食べ残しを少なくする3010運動が広がっている中で、業界として目先の売上・利益だけを追いかける経営スタイルは時代に取り残されていきやしないか…と業界人の一人として心配です。

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