見出し画像

週刊 僕たちのフィロソフィーvol.10【僕たちのエゴ】

僕はNPO法人を仲間達と3年ほど運営してきているのですが、今日はその3年間で一番悔しかったエピーソードを書きたいと思います。

正直、読んで良い気分がするものではないかもしれません。

今日は穏やかな気持ちで過ごしたいんだ。という方はここでページを閉じていただくことをおすすめします。

さて、今日の話は僕が【人に媚びて生きていくのはやめて、自らのエゴに従って生きて行こう】と心に決めることになった話です。


【無謀なチャレンジ】LES WORLDアフリカへ

2年前あの頃の僕たちは、というか今も

とにかくお金がない、でも夢を追ってとにかくチャレンジしたい

という想いで走っていました。

当時あなごんは路上で歌を歌って日銭を稼ぎ、かずはケータリングで料理を作って日銭を稼ぎ、僕は派遣のバイトで工場や倉庫でヘルメットを被っていました。こうすけは何故食べていけているのかが謎でした。(今も謎)

画像1

次の春休み、キャストのみんなと挑戦できる海外ワークショップは2回目「どこに行こうか?」と考えている僕に巡り合わせでケニアのスラムで学校をしている早川千晶さんと、モザンビークのスラムで寺小屋をしている恵さんに巡り会いました。

お二人は快く、僕たちがワークショップをしに行かせていただくのを了承してくださいました。


でも、僕は一応LES WORLDの会計とかも担当しているので分かっていました。

これ、普通に行ったら50万くらい赤字になるやん、、、

そんなお金あらへんぞ、、、

そして、僕は考えた末に3人に言いました

「よし、アフリカに行こう!お金はなんとかなるやろ!知らんけど!!!

画像2


出し尽くして現れた救いの手

やると決めてから僕たちは、とにかくLES WORLDにお金を出してくれそうな企業や人に片っ端から連絡しまくりました!

キャストのくれはも手伝ってくれて、2日で80社に電話し、企画書を書いては送りまくるということをしました。

しかし、どれだけ電話をかけても、どれだけメールを送っても

箸にも棒にもかからないとはこのことでした。

画像3

どうしよう、、となっていた僕のFacebookにある情報が流れてきました。

「北九州の社会起業家を応援するファンド50万円」

もう、これがまさに救いの手だ!と思いました。

僕らはアフリカに行くのにお金が足りないんです!しかも、ちょうど50万!

ということを書いて応募しました。結果は1次選考合格。あと一回勝てばアフリカに手が届く!!


そう思っていました、、


地獄にたらされた蜘蛛の糸

そうファンドには、一つネックがありました。それは、2次選考に進むために北九州の社会人が僕らの事業にアドバイザーとして入ってサポートするというものでした。

しかし、生きるための日雇いバイトもしている僕にはこの時間がとても、もったいない。しかも、なかなかLES WORLDの事業が理解してもらえない上に、あまり参考になる話やアイデアが出てこない。しかし、僕は我慢だ50万のためなら我慢だと自分に言い聞かせ

頑張って大人に気に入られそうな自分を演じようと必死でした。

画像4

苦しんだ2ヶ月のサポート期間を終えて、僕は最終プレゼンの会場に向かいました。その時国内ワークショップで北九州に来てくれていた、当時18歳のキャストももこ、たけはる、えなも応援に駆けつけてくれました。

プレゼンは上手く行きました。正直これで勝ったなと思いました。

その後の質疑応答の時間ではキャストの3人に質問が集中しました。3人は全く18歳とは思えない素晴らしすぎる回答を繰り広げ、会場の大人達を圧倒しました。

審査員は「こんな可能性のある若者が北九州に県外から、たくさん来てくれるなんて素晴らしいですね!」と嬉しそうにコメントしていました。

たけはる、ももこ、えな有難うと心の中で何度も言って、僕は誇らしい気持ちで3人を見ていたのを覚えています。

画像5

これでアフリカはきっと大丈夫だ!なんとかなるぞーー!とウキウキしていました

その1週間後、僕はファンドの代表の方に呼ばれて会いにいきました。そこで言われた結果は「不合格」

理由は、アフリカなんて危ない国に行って、何かあったら君たちを支援した僕たちまで責任を問われることになるから


地獄の中で掴んだ蜘蛛の糸は、無情にも切り落とされ僕らは地獄の釜に真っ逆さまに落ちて行きました。

画像8


「自分のエゴに従って生きようと決めた」

僕は悔しさと怒りで、家に帰る道で何度も落ちているものを思い切り蹴飛ばし、物に当たりまくりました。

そんな理由なら、最初の審査の段階で落として欲しかったし

何より腹が立ったのは、この2ヶ月頑張って大人に気に入られようとしていた自分自身にでした。

こんなことなら、最初から自分の思ってることを真っ直ぐ伝えて、媚びずに自分を貫き通せばよかった。なんで、あそこで、愛想笑いしたんだ、なんであそこで言葉を飲み込んだんだ、なんであそこで、気に入られそうな言葉を選んだんだ

そんな事が頭を駆け巡りました。

画像6


そして、僕は一つの結論に至りました。

「もう、大人に気に入られるための自分を作るのはやめよう」


社会的なことをやろうとNPOを始めてみても僕たちみたいに実力のない人達は、最初とんでもなく儲かりません。

そんな人達はお金を持っている人に寄付をもらったりしに行こうと考えます。そして、何とか大人に気に入ってもらえる自分に、大人に気に入ってもらえる様に見せないといけません。

そして、それは何も間違っていないと思います。


でも、僕は小さい人間なので、自分を、事業を曲げてまでお金を貰おうと頑張ることができませんでした

”所詮は自分達のエゴから始めた事業だ、最後までエゴを貫き通そう”

その日から僕はスーツやジャケットを着るのをやめて、どこに行くにも"タイパン"をはいていきます。これは自分のエゴを通そうと決めた、本当にしょうもない僕の自己主張です。

画像7


もし、今この文章を読んでいるあなたが、大人に気に入られる自分を作り出せない”子ども”だとしたら、残念ながら僕と一緒です。

できないなら諦めて、僕と一緒に自分のエゴを貫き通しませんか。


今日も読んでいただき、有難うございました。

いつも有難う。


アフターストーリー

ちなみに、この後、LES WORLDが行こうとしていたケニアでテロが起き

直前でワークショップを中止したため、とても高い航空券代と参加費の払い戻しをして50万の借金のはずが100万の借金になり

無事キャッシュアウト(会社からお金がなくなること)しました

そこから、起死回生して、さらにまたキャッシュアウトするお話はまたいつか。

画像9




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?