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渋谷ハロウィン規制の効果は?人流データから調べてみた

こんにちは、LINEヤフーでコンテンツ編集をしている清作左です。

今年のハロウィンは渋谷駅周辺の混雑を巡ってハロウィン当日の10月31日の前から色々なニュースが取り上げられていましたね。

翌日には渋谷区が繁華街に集まった人が昨年より8000人少ない1万5000人にとどまったと発表したとの報道もありました。

そんなハロウィン期間の渋谷区駅周辺はYahoo! JAPANのデータ上ではどうだったのか?

DS.INSIGHTのPlace機能を使って調べてみました。

Place機能で何がわかる?

DS.INSIGHTのPlace機能はGPSの情報に基づいて、その場所にどのくらいの人が滞留していたのか、その地域の住民や来訪者がどのくらいいて、何を検索したかなどがわかる機能です。具体的にどういう機能、ツールか見てみましょう。

今年8月の東京都新宿区の人流などをPlace機能で調べるとでてくる画面が以下の画像です。

東京都新宿区では、新宿駅を中心に滞在者数が多くなっていること、人口の推移では平日は住民より来訪者のほうが多くなることなどがわかりますね。

画像の右下の「興味関心キーワード」は、Yahoo! JAPAN全体の検索結果に対し、新宿区の住民や来訪者が調べる割合が高く特徴的と言えるワードが表示されています。

今回はこの機能で渋谷駅から半径500mの人流データを見てみました。

コロナ前のハロウィンに近づく賑わい

今回見る人流データは曜日によって人出が変わる可能性もあるため、31日だけでなく25日からの1週間としました。

まず、1週間全体の人出をみると、新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年が147万3000人だったのに対し、今年は146万7000人。

コロナ禍では120万人台だったので、賑わいは戻ってきていると言えるでしょう。

時間ごとの人出に変化も

続いて時間ごとに、どれだけ人がいたのかをみてみました。

22時、23時、0時台の人出の合計を全時間帯の人出の合計で割った割合に注目してみました。
19年は9.17%、20年は7.27%、21年は6.85%、22年は7.94%、今年は7.64%でした。深夜の時間帯の人出がコロナ禍以降も継続的に抑えられていることがわかります。

昨年よりも今年のほうが、22時から0時台の3時間にいた人出の割合が減っていることに着目すると、渋谷区のハロウィン規正の効果は一定程度あったと考えられそうです。

人出のピークの時間帯は、19年と23年を比べると23年のほうが12~19時台に集中していました。

来訪者の興味関心は?
一方でこの数字は、渋谷区外の住民で渋谷駅500mの円の中に滞在した人を表しています。仕事で訪れた人や買い物をしに来た人もいるため、全員がハロウィンのために来たとは言えないという点は注意が必要です。

そこで、全Yahoo! JAPANユーザーと比べて来訪者の検索ワードで特徴的なキーワードを調べてみました。

19年と22年は渋谷のハロウィンに関する検索ワードがトップ5の中に登場するものの、他の年では登場していませんでした。

今年は警戒のために渋谷駅のハチ公像周辺が封鎖され、ハチ公改札口を一時閉鎖されたことから、検索ワードに「渋谷駅 ハチ公口」「渋谷駅 出口」が検索された可能性は考えられます。

ハロウィン期間の渋谷駅周辺は2019年と比べて人出は戻りつつも深夜の人出が減り、健全な方向に進んでいると言えそうでした。

※ 今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ (パーソナルデータ) については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません。

※本記事の内容は公開日時点の情報です。

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