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福岡インディーゲーム協会講演よりまとめ

この記事は、room6が明かす、インディーゲーム開発で生きてくため、金のかからない生存戦略3ポイント。福岡インディーゲーム協会講演よりのまとめ記事です。
講演内容から、どう自分のゲーム開発に繋げ、有用な動き方をするためにまとめ上げました。

記事概要

記事では、インディーゲーム開発の厳しさを認識した上で、room6が考える生存戦略を3つ紹介しています。それらは「ブランディング」、「仕込み」、「ロングテール」です。

  1. ブランディング: 開発者自身とゲームのブランディングが重要で、開発者の趣味や影響を受けたゲームなどを発信することで共感を呼び、ゲームがリリースされたときに理解を深めることができます。

  2. 仕込み: Steamページを早めに開設し、ウィッシュリストを増やすための活動を行います。これには、オンラインイベントへの参加やデモ版のリリース、メディアやストリーマーへの連絡などが含まれます。

  3. ロングテール: リリース後も日々の販売数を一定に保つことが重要で、これは「誰かが感想をツイートしてくれている状態」を作ることで達成できます。特に、ゲームの配信が有効で、配信者がゲームを配信し続けることで話題が途切れない状態を作ることができます。

以上の戦略は、インディーゲーム開発者が生業として生活するためのもので、単純にゲームを作りたい、好きなものを作りたいという方には必ずしも参考にならないかもしれません。

ブランディングについて

記事によると、「ブランディング」とは、開発者自身とそのゲームのブランドイメージを構築し、強化することを指します。これは、開発者が自身の趣味や影響を受けたゲーム、開発中のゲームの進行状況などを発信することで達成されます。

ブランディングの目的は、開発者とそのゲームに対する共感を呼び、ゲームがリリースされたときに理解を深めることができるようにすることです。これにより、プレイヤーがゲームに興味を持つ可能性が高まり、ゲームの成功につながります。

具体的には、開発者は自身のゲームについての情報を定期的に発信し、そのゲームの特徴や魅力を強調します。また、開発者自身のパーソナリティやバックグラウンドを共有することで、プレイヤーとのつながりを深め、ブランドの信頼性を高めます。

このブランディング戦略は、ゲーム開発の初期段階から始めることができ、ゲームのリリース後も継続的に行うことが重要です。

次に、別の記事における、ゲームのブランディングについて語っている内容をまとめました。

木村征史氏(以下、木村)とhako生活氏(以下、hako)のインタビューから、ゲームのブランディングについての主要なコメントを以下にまとめます。

  1. 「レーベル」の提案とその意義: hako氏は、パブリッシャー内にある同じ雰囲気のタイトルをグループ化し、そのグループをひとつのブランドとして発信する試みとして「レーベル」を提案しました。これにより、関連性の強いタイトルが揃っていれば、それだけで強い相互プロモーションの効果が発揮されると考えています。

  2. 「レーベル」の強み: レーベルを作った後、その強みとして「同じ方向性のタイトルを集めやすくなる」という点が現れました。これにより、アンリアルライフ、ghostpia、From_.果てのマキナという4タイトルが集まり、レーベル「ヨカゼ」が生まれました。

  3. 「パブリッシャーの枠にとらわれないレーベル」: hako氏は、「レーベル」という試みを練っていくうちに、「これって別に会社の枠にとらわれる必要ないな?」と考えてきました。レーベルが持つ機能の本質は、これまでパブリッシャー内で一体化していた「サポート内容」と「ブランディング」という2つの個性から「ブランディング」のみを独立できることです。

  4. ブランディングとサポート内容の分離: 木村氏は、「レーベル」という仕組みはサポート内容とブランディングを分離して行うことができると述べています。会社の枠にとらわれないレーベルができれば、ゲーム開発者は契約内容を最も期待できるパブリッシャーを選び、そのうえで関連性の強いレーベルに所属してブランディングを受けることができます。

  5. レーベルの存在とその役割: 木村氏は、レーベルのみが単独で存在するというよりも、レーベルのデフォルトパブリッシャーみたいな位置づけとしてroom6が母体となるイメージを持っています。そして、room6がレーベルの母体としてパブリッシャー同士を繋げる動きなども行います。それを、hakoさんがブランディングする感じですね。

以上のコメントから、木村氏とhako氏は、ゲームのブランディングについて「レーベル」という新たなアプローチを提案しています。これは、パブリッシャー内で一体化していた「サポート内容」と「ブランディング」を分離し、関連性の強いタイトルを集めやすくするというものです。これにより、開発者は契約内容を最も期待できるパブリッシャーを選び、その上で関連性の強いレーベルに所属してブランディングを受けることができます。

一般的なゲームのブランディングについて

ここで、ゲーム開発者のブランディングに関して、一般的に行っている事をピックアップします。

  1. ブランディング作業を遅すぎる段階で開始しない:ゲームが完成するまでブランディング作業を待たないことが重要です。ブランドはゲームのアイデンティティであり、市場に適応することを確認するものです。あなたの設計決定はゲームのブランドに直接影響を与えます。

  2. プレスリリースを書く:ゲームがまだ構想段階であっても、できるだけ早くプレスリリースを書くことが推奨されます。これはゲームを完成品として考え、仮想的なジャーナリスト向けの言語を準備することで、ゲームの独自性や引きつける要素に焦点を当てるのに役立ちます。

  3. 市場での位置を特定する:ゲームの新しいジャンルを発明したわけではない限り、競合他社が存在します。そのため、ブランディングの心臓部には、競合他社とどのように類似または独自であるかを把握することが含まれます。

  4. ブランドポジショニングピラミッドを作成する:ブランドポジショニングピラミッドは、ゲームが市場でどのように定義されるかのフレームワークを提供します。これは、ゲームのユニークな属性や特性を強調し、そのブランドのアイデンティティを形成するのに役立ちます。

  5. ブランドエコシステムを構築する:ゲームの特徴からブランドのエコシステムを構築することが重要です。このエコシステムは、ゲームのキーアートとアセットのデザインを囲むことができます。

この中から、ブランディングにおけるデザインテクニックと、ブランドポジションピラミッド、それにブランドのエコシステムに対して詳しく解説していきます。

ブランディングデザイン

ゲーム開発者にとってブランディングは重要な部分を占め、その戦略はいくつかの主要な要素から成り立っています。

まず最初に、ブランディング作業はゲーム開発の早い段階で始まるべきです。これはゲームの設計決定がそのブランドに直接影響を及ぼすためであり、ゲームが市場に適応する能力を確保するために重要です。

次に、プレスリリースの作成はゲームがまだ構想段階にあるときに行うべきです。この早期の段階でプレスリリースを作成することで、ゲームのユニークセリングポイントと魅力を明確に定義することができます。その結果、開発者はその大きな販売点から逸脱しないようにゲームを設計することが可能になります。

競合他社と自分たちのゲームを比較することはブランディングの中心部分となります。開発者は、特定のカテゴリで他のゲームが何をしているか(またはしていないか)を明らかにし、それに基づいて自分たちのゲームの独自の位置を確立することができます。

ブランドポジショニングピラミッドを構築することは、ゲームが市場でどのように定義されるかのフレームワークを提供します。その結果、開発者はゲームのユニークな属性や特性を強調し、そのブランドのアイデンティティを形成するのに役立つ。

ゲームの雰囲気やトーンを視覚的に表現するためにムードボードを作成することは重要なステップであり、ブランドの視覚的なアイデンティティを作り出します。キーアートの作成も同様に重要で、これによりゲームのブランドイメージが強化され、プレイヤーにゲームの雰囲気を伝えることができます。

ゲームの魅力を視覚的に示すためにトレーラーを作成することも重要です。トレーラーはゲームのブランドメッセージを伝え、その魅力を視覚的に示す強力なツールです。

最後に、ゲームがゲーム開発者にとってブランディングは重要な部分を占め、その戦略はいくつかの主要な要素から成り立っています。

ブランドポジショニングピラミッド

ブランドポジショニングピラミッド(またはブランドポジショニングモデル)は、ブランドを定義し、その位置を市場に対して明確にするためのフレームワークです。このピラミッドは一般的に以下のレベルで構成されます。

  1. ブランドエッセンス(コア):これはブランドの「魂」や最も基本的な特徴を表します。これは通常、一言または短いフレーズで表され、ブランドの最も核心的な価値を表現します。

  2. ブランド価値(値):これはブランドが消費者に提供する主要な利益や価値を示します。これらは、製品の機能、特性、またはサービスの利点に直結していることが多いです。

  3. ブランド属性(特性):これらは、ブランドが所有する特定の特徴や要素を指します。これはブランドが何であるかを消費者に示す具体的な点です。

  4. ブランドパーソナリティ:これはブランドが人間の特性を持っているかのように表現される方法を示します。例えば、ブランドは「信頼できる」、「革新的な」、「楽しい」などと表現されることがあります。

このモデルは、ブランドがどのように見られるべきか、そしてそれがどのように競合他社と差別化されるべきかを理解するのに役立ちます。ブランドポジショニングピラミッドは通常、ブランド戦略の開発段階で使用され、ブランドのメッセージとコミュニケーションが一貫していることを確認します。

ブランドポジショニングピラミッドは、ブランドの価値、ビジョン、パーソナリティ、そして具体的な属性や利点を整理し、表現するための視覚的なツールです。ピラミッドの形状は、これらの要素がどのように関連し、互いに影響を与えるかを示すために使用されます。

ピラミッドの形状は、各層がその下の層に基づいて構築されるという考え方を反映しています。最も広い部分(つまり、ピラミッドの底)は、ブランドの最も基本的な要素を表現し、その上の各層はそれを具体化したり、洗練させたりする属性や要素を示します。

たとえば、ブランドポジショニングピラミッドの底部には、ブランドの基本的な利点や機能が含まれる場合があります。その上の層では、それらの利点がどのように顧客の生活に影響を与えるか、またはブランドが顧客にどのような感情的な価値を提供するかを示します。最上部の層は、ブランドの全体的なビジョンや目標を表現します。

そのため、ピラミッドの形状はこの階層的な関係を象徴し、ブランドの異なる要素がどのように連携して作用するかを視覚的に示す手段となります。

ブランドエコシステム

ゲーム開発におけるブランドエコシステムは、クリエーター(開発者や出版社)とユーザー(ゲーマー)の双方を対象とするシステムです。Microsoftなどの大企業は、「全地球規模のゲームエコシステム」の構築に向けた戦略を採用しており、それはゲーム機に限定されたアプローチから雲ゲーム、ゲームパスの購読サービス、クロスプラットフォームのプレイなどによってゲーマーがいつでもどこでも任意のデバイスで参加できるようにすることを目指しています。

ゲームのエコシステムは、開発者がゲームを作り、それをプレーヤーが体験し、その反応に基づいて開発者がゲームを逐次改良するという連続的なループで成り立っています。このようなエコシステムは、自己強化的なシステムに依存して成長を遂げます。

このエコシステムのアクターには、さまざまな規模の開発者、コンテンツの出版者、小売業者、デジタルストアフロント、ツールチェーンを使ったゲームの制作者などが含まれます。ゲーム業界のビジョンは、誰でもどのゲームでもどこでもプレイできるようにすることですが、現在のところ業界はプラットフォームやゲームのタイプによって分割されています。

開発者が任意のデバイスでプレイ可能なゲームを作るためには、適切なツールが必要です。現在、ゲーム開発者が使用している伝統的なツールセットには、これらの要素が存在しないため、クロスネットワークマルチプレイ、クロスセーブ、クラウドAPIなどのツールを提供することで、クリエーターが新たな方法でゲームを制作できるようにすることが求められています。

仕込みについて

記事によると、「仕込み」とは、ゲームのリリースに向けた一連の準備とプロモーション活動を指します。具体的には以下のような活動が含まれます。

  1. Steamページの早期開設: 早めにSteamページを開設することで、ウィッシュリストに追加してもらう機会を増やします。ウィッシュリストに追加されたゲームは、リリース時に通知が行くため、販売機会を増やすことができます。

  2. ウィッシュリストマラソン: ウィッシュリストにゲームを追加してもらうための活動を継続的に行います。これには、国内外のオンラインイベントへの参加や、Steamでのデモリリースなどが含まれます。これらの活動を通じて、ウィッシュリストが増え、ゲームの認知度が上がります。

  3. デモ版のリリース: ユーザーがゲームを試すことができるデモ版をリリースします。これにより、ユーザーのフィードバックを得てゲームを改善する機会を得ることができます。

  4. メディアとストリーマーへの連絡: リリースの3カ月前からは、メディアやストリーマーに連絡を取り、ゲームのプロモーションを依頼します。ストリーマーにはSteam Keyを提供し、ゲームの配信を促します。

これらの「仕込み」活動は、ゲームの認知度を上げ、リリース時の販売を促進するためのものです。

ウィッシュリストマラソンとは

ウィッシュリストマラソンは、ゲーム開発者が自分たちのゲームをプロモートするための一つの戦略であり、特にインディーゲーム開発者にとって有効な手段とされています。そのため、多くのインディーゲーム開発者がこの戦略を利用している可能性があります。

ただし、具体的なゲーム開発会社やサイトを特定するためには、各開発会社のプロモーション戦略を調査する必要があります。

記事によれば、ウィッシュリストマラソンは、Steamページを早期に開設し、その後の期間でウィッシュリストにゲームを追加してもらうための一連の活動を指します。具体的な活動としては以下のようなものが挙げられています。

  1. オンラインイベントへの参加: ゲーム開発者は、国内外のオンラインイベントに参加し、ゲームをプレゼンテーションすることで、ゲームの認知度を上げ、ウィッシュリストに追加してもらう機会を増やします。

  2. デモ版のリリース: ゲームのデモ版をSteam上でリリースすることで、ユーザーにゲームを試してもらい、ウィッシュリストに追加してもらう機会を増やします。

ウィッシュリストマラソンの目的は、ゲームのリリース前にウィッシュリストの数を増やすことです。Steamでは、ウィッシュリストに追加されたゲームがリリースされると、ユーザーに通知が送られます。これにより、リリース時の販売を促進することができます。
ウィッシュリストマラソンは、ゲームがある程度完成していて、Steamページを開設できる段階で行われます。また、デモ版をリリースするためにも、ゲームの一部がプレイ可能な状態である必要があります。

この戦略の目的は、ゲームのリリース前にウィッシュリストに追加してもらうことで、リリース時の販売を促進することです。そのため、ゲームがリリース可能な状態に近づいているときに最も効果的です。

ただし、ゲーム開発の初期段階であっても、ゲームのコンセプトやアートワーク、開発進行状況などを共有することで、早期にコミュニティを形成し、興味を持ってもらうことは可能です。これもまた、リリース時の成功に寄与する重要な要素となります。

ウィッシュリストマラソンの実態

Steamウィッシュリストマラソンとは、以下の内容になります

  1. Steamウィッシュリストは、プレーヤーが興味を持ったゲームをリスト化するシステムで、ゲームがリリースまたは割引になったときに通知を受け取ることができます。

  2. 平均的なウィッシュリストからの販売転換率は約0.5で、これは事前のウィッシュリストが10%で転換し、その後4倍の有機的な販売が発生することを意味します。

  3. ゲームのSteamページをできるだけ早く立ち上げることが重要であり、これによりウィッシュリストの数を増やすことが可能になります。

  4. タグの使用は、Steamページへの適切なトラフィックを増やし、ウィッシュリストを増やすのに役立つ有用なヒントの一つです。

また、ゲームのマーケティング戦略として、影響力のある人々を活用することが推奨されています。これらの影響者は、ゲームを適切な視聴者に紹介し、ウィッシュリストの作成を促進することができます。

ロングテールとは

ロングテールという概念は、ゲーム開発においても非常に重要です。クリス・アンダーソンによって提唱されたロングテール理論は、一部の人気商品だけでなく、大量のマイナーな商品も合わせて販売することで大きな利益を上げることができるというものです。これは、インターネットの普及により、従来は取り扱いが難しかった多くのマイナーな商品が手軽に販売できるようになったことから生まれた概念です。

ゲーム開発におけるロングテールの概念は、大ヒットゲームを作り出すことよりも、一定のプレイヤーに対して長期間にわたって楽しんでもらえるゲームを作り出すことの重要性を示しています。さらに、これはプレイヤーコミュニティの維持や拡大、アップデートや拡張内容のリリース、マイクロトランザクションなどの収益モデルと密接に関連しています。

また、ゲーム開発におけるトレンドとしては、ゲームのライフサイクルが長くなり、プレイヤーの維持に重点を置く傾向が見られます。これは、大量のゲームがリリースされ、プレイヤーの注意を引くことがますます困難になっているためです。そのため、既存のプレイヤーを維持し、彼らに長期間ゲームを楽しんでもらうことが重要となっています。これには、ゲーム内での新しいコンテンツの追加、コミュニティの活動の促進、プレイヤーのフィードバックへの対応などが含まれます。

したがって、ゲーム開発におけるロングテールとは、多様なニーズに対応する多種多様なゲームの提供と、プレイヤーの長期的な維持と関与を通じて、継続的な収益を生み出す戦略を指すと言えます。

ロングテール理論

クリス・アンダーソンが提唱したロングテール理論は、商品やサービスの販売において、一部の人気商品だけでなく、多くのマイナーな商品も大きな市場を形成するという考え方です。この理論は、インターネットの普及により、商品の取り扱いや販売が容易になったことから生まれました。

ロングテール理論の「ロングテール」は、商品の人気度や売上をグラフ化したときに形成される長い尾の部分を指します。これは、少数のヒット商品(ヘッド)と多数のマイナー商品(テール)の関係を表しています。

ヘッドの部分には一部の人気商品があり、これらは大量に販売され、高い売上を上げます。一方、テールの部分には多数のマイナー商品があり、それぞれの商品は少量しか販売されませんが、商品の種類が非常に多いため、合計するとかなりの売上になります。

この理論によれば、インターネットの普及により、マイナーな商品も容易に取り扱い、広大な市場にアクセスできるようになったため、テールの部分を無視することはできなくなりました。つまり、大ヒット商品だけでなく、ニッチな商品も合わせて扱うことで、大きなビジネスチャンスが生まれるというわけです。

実務的におけるロングテールの事例


ゲーム開発におけるロングテールとは、ゲームの販売とマーケティングに対するアプローチの一つです。このアプローチは、一部の大ヒット商品に依存するのではなく、多くのユニークな商品(この場合、ゲーム)を少量ずつ販売することで、より大きな市場シェアを確保することを目指しています。ロングテール戦略をうまく適用すると、少量の難しいアイテムを多くの顧客に販売することで、かなりの利益を得ることが可能となります。この戦略は、在庫と配送のコストがほとんどかからない場合に特に有効で、大量の商品選択、大規模な顧客基盤、そして商品の需要がパレート分布を持つような消費者の選択と購買パターンがあれば、"非ヒット商品"の総売上がロングテールと呼ばれます。

この考え方は、ゲームのロングテール戦略において、リリース後のマーケティングとコミュニティエンゲージメントに重要な役割を果たします。例として、Witch Beam GamesのEmily Hummelが行ったGDCでの講演では、DLCがないか遠くにあるゲームの長期的な投稿計画の重要性について語りました。彼女は特に、ソーシャルメディアマネージャーがカレンダーを用いて組織化し、予定を立てることを提案しています。さらに、ソーシャルメディア投稿のためにコンテンツを再利用し、テンプレートを使用することを推奨しています。彼女はまた、同じ質問を繰り返し受けるコミュニティメンバーやランダムなユーザーに対応するためにテンプレート化された返答が非常に有効であると述べています。

一方、彼女はコミュニティを構築するための方法として、予想外の動きや事象を祝うことを提案しています。例えば、彼女が関与したゲーム「Unpacking」では、予想外に速解きコミュニティが形成され、それがDiscord上で最も活発なチャンネルの一つとなりました。

まとめ

この記事は、ゲーム作りが好きだけど、宣伝やブランディングがちょっと苦手…という個人ゲーム開発者のみなさん、生徒たちに向けた内容です。
記事では、ゲームを作るだけじゃなく、しっかりと 売るための 3つのポイントを教えてくれます。

まず、「ブランディング」。これは、自分や自分のゲームのイメージを作ること。
自分の好きなゲームや趣味を発信したり、作っているゲームの進行状況を見せることで、プレイヤーに共感してもらい、ゲームに興味を持ってもらうわけです。

次に、「情報の仕込み」。これは、ゲームをリリースする前の準備のこと。Steamのページを早めに作って、ウィッシュリストに入れてもらうための活動をすることが大切です。

最後に、「ロングテール戦略」。これは、ゲームをリリースした後も、毎日一定数の販売を続けることを目指す戦略です。これは、誰かがゲームの感想をツイートしてくれる状態を作ることで達成できます。

これらのポイントを押さえて、自分のゲームを長期的にヒットさせるためのスタンスを学ぶことができます。ゲーム作りが好きな人にとって、これらの戦略はとても役立つはずです。
自分も作りかけのゲーム、作りっぱなしのゲームが多いので、読みながら反省して変な汗出てきた次第です(苦笑)

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