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Mpoxとその関連銘柄

 8月14日にWHOはアフリカの一部地域で発生しているMpoxのアウトブレイクについて「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。
 現時点でMpoxの感染はアフリカの一部地域に限定されており、COVID19のような世界的な流行になる兆しはありませんが、Mpoxを予防できるワクチンや治療薬の不足が懸念されています。
 そしてこれらのワクチン、治療薬を製造している会社は各社ともに上場しており、東証やNYSE/NASDAQで取引が可能ですので、株式投資の観点からも注目の話題です。

 本記事ではMpoxの概要を説明し、ワクチンや治療薬に関連した銘柄について解説します。



Mpoxの概要

 Mpoxは元々西アフリカや中央アフリカの熱帯雨林にある村落などでよく見られ、コンゴ民主共和国などの国では何年も前から確認されている疾患です。
 Mpoxウイルスには大きく分けてクレード1(コンゴ盆地系統群)とクレード2(西アフリカ系統群)の2種類がありますが、現在アウトブレイクが発生しているのはより危険度の高いクレード1です。(クレード1は5歳未満の子どもや妊婦、免疫不全者などに感染した場合は致死率が最大10倍になると考えられています。)
 Mpoxは2022年にもWHOが感染拡大について緊急事態を宣言しましたが、この時は比較的症状の軽いクレード2によるものでした。

 従来の感染した野生動物の死骸や生体との接触、家庭内感染、患者のケアに伴う医療従事者の感染に加えて、現在は性行為に関連した感染事例が増加していると考えられています。
 アウトブレイクを受けて、8月初めにババリアン・ノルディックと欧州委員会の保健緊急事態準備対応機関はアフリカ大陸に21万5千回分のワクチンを寄贈する協力体制を発表しましたが、現地の専門家によると「アウトブレイクを制圧するためにはコンゴ民主共和国には1000万回分のワクチンを提供する必要がある」と言われています。



以下ではMpoxのワクチン、治療薬ごとに詳細をみていきます。

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