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思い込み(自己暗示)と症状

「自己暗示」という心理学用語は、あまり聞き慣れていない方が多いかもしれませんが、「思い込み」といわれると、「あ〜」と思う方が多いのではないでしょうか? 「私は腰痛持ち」「常に肩こりがある」「私は花粉症」など自分に症状のレッテルを貼って、症状があるのが当たり前になっている方も少なくはないと思います。10年以上前からブログなどで「暗示効果」「思い込み」について述べてきました。「自己暗示」にはネガティブな結果を引き起こす「ノーシーボ効果」とポジティブな結果を引き起こす「プラシーボ効果」があります。プラシーボ効果は、様々な治療法に関係しています。たとえ、西洋医学の外科的手術でさえも、「手術」といういわゆる「儀式」が治療効果に影響を及ぼしているということが世界的な研究論文でも発表されています。

このような話を聞くと、「気のせいで治るなら、自分の気持ちを切り替えて治そう・・・」と思うかもしれません。しかし、「痛いの痛いの飛んでいけ〜〜」と子供の頃聞いたおまじないで「今から痛みがなくなります・・」と、思い込んでも簡単に痛みがなくなるわけではありません。確かに昔から「病は気から」と言われている様に、慢性症状の多くは「気」=「信号」=「生体エネルギー」の問題です。それは神経学的な電気信号であり、東洋医学的な気の流れ、あるいは意識、無意識の「心の信号」にも関係しています。

「信じるものは救われる」という言葉は多くの人が知っていると思います。ただ、闇雲に信じてしまうのは危険が伴います。健康に関して何を信じるべきか?専門家、科学者、医者、治療者、親、先生などいろいろあるかと思いますが、最も大切なのは、「自分は治る」、「健康に戻れる」という自分の「治癒力」を信じることです。その上で、必要な時に自分が納得できる医療を信じて利用していきましょう。自分の「治癒力」を信じられていないのに、医療を信じても良い結果が得られにくい可能性があります。

当院は通常医療とは異なりますが、多くの患者様に信頼を寄せて通院していただいています。それぞれに信じている内容は異なりますが、できるだけその方が大事にしている信念に寄り添って、最大限の治癒力が発揮できる様に施術をさせていただいています。しかし、時折、「治癒力を制限する信念」に遭遇することがあります。その場合、できるだけ分かりやすくご説明させていただきそのことを理解していただく様に心がけています。多くの事例で、「治癒力を制限する信念」が認知され、混線していた信号が調整されると、それに伴って症状が改善されます。

当院にはさまざまな医療で改善しなかったという患者さんが来院されますが、そのような患者さんの傾向として、「治癒力を制限する信念」が無意識的に関係しています。そのような原因も治療対象になり、その場合、「意味記憶」の調整を行います。どのような情報(信念)が誤作動に紐付けされているのかを検査し調整を行います。例えば、最近話題になっている「花粉症」は、ニュースや知人の話などさまざまな情報が、脳の神経回路にプログラム化され、症状を引き起こすのが当たり前かのように条件付けされます。その場合、表面的な自己暗示だけで症状改善は期待できませんが、せめて「誰もが平等に治癒力を持っている」というポジティブな思い込みを実践してみてはいかがでしょうか?


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