パテ・ド・カンパーニュやハンバーグのタネをキャッチボールしても空気は抜けていなかったようだ。

やはり。

だってあんなベトベトネチョネチョしたタネから空気が抜けるのであれば、空気が抜ける穴が出来ても良さそうなものだが、そんなものは見つからない。

ただし1カ所でまとまっていると膨張して破裂しやすいというのは納得出来る。室温が300K(27℃)としてそこから340K(67℃)に温度があがるとすると、気体で存在していれば1割強体積が増える(シャルルの法則)。したがって、気泡を小さくして周りの肉に馴染ませて吸着させておけばマイルドに全体が膨らむようになるだろうが、1カ所に気泡のカタマリとして(特に型上部に)存在していれば、表面に割れが生ずる可能性が高まる。これを避けるために、大きな気泡を潰して小さくするため、タネをキャッチボールのように両手でパンパンしたり、タネを型に打ちつけたり、タネの入った型を台に打ちつけるのも納得出来る。

パテ・ド・カンパーニュを作る過程において、型に入れてオーブンに入れる手前まではハンバーグを作るのとほとんど変わらない。三國シェフの動画を見ていても、空気を抜けとおっしゃって、型に入れた種を一生懸命台へ打ちつけていた。しかしながら、自分で同じようにやってみて、型の表面から空気が抜けた形跡は全くなく、表面の位置もほとんど変化しなかった。はて?と思った。

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思うのだが、料理・調理に関して、先人たちの膨大な経験に裏打ちされた「○○はしたほうが良い」というのは概ね素直に認めたほうが良いとは思う。東洋医学に相通ずるものがある。ただし、こと料理・調理に関しては、「というのは△△だから」というのは少なからず疑ってかかった方が良いかもしれない。


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