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主観的FPS名実況7選 ─VCT2022開催に寄せて[VALORANT/PUBG/CSGO]

VCTの時間だああああああああ!!!!!

去年のValorant競技シーンはめちゃくちゃ面白かった。今年は2/15(本配信は2/19よりスタート)からまたアツイ戦いが始まる。という訳で直前のこのタイミングで僕が好きな競技シーンの名実況を挙げてテンションを高めることにする。

なお選考基準はFPSタイトル(というよりはガンシュータータイトル)のEsports大会かつ、僕がリアルタイムで見ていたもの。そして、実況解説とプレイングの双方の凄味が極まっているものを選んだ。全部凄いし面白い。

また、記事内のYoutubeは全て注目のシーンに動画時間を合わせているので、ワンクリックで見られるようにしてる。是非とも見てみてほしい!

ちなみに、ValorantやPUBG、CSGOのゲーム内容、Bo3やclutchといった専門用語の解説はしない。あくまで個人の振り返り記事なので。書くと長くなるんじゃ…

前置きはこんなもんでいいだろ。じゃあ早速行くぞ!


F4Q FiveK ワンチャンス、ヴァイパーズピット

Yukishiro「さぁ大逆転なるか!?」
Oooda「オペレーター置いているが…」
Oooda&Yukishiro「「うおおおお!?!?!?」」

3マップ目、取られたら終わり、1vs3。延長戦絶望の状況の中F4Q FiveKが魅せる!!【LCQ】【F4Q vs GE】valorantアジア大会

世界大会への出場権を巡るラストチャンス予選APACブロック、VCT APAC LCQ 2021のGlobal Esports(インド) vs. F4Q(韓国)より、F4Q FiveK 1on3 clutchのシーン。

GE 13-12 F4Qと差を付けられ、F4Q FiveKは1on3と絶望的な状況を突き付けられる。しかもこの試合はダブルイリミネーションのうちの敗者側であり、負ければ終了というギリギリの綱渡りだった。

Aサイトに踵を返してスパイク設置しても、スプリット特有の高低差により、GE SkRossiのオペレーターが非常に刺さるというGE圧倒的有利の配置を崩さねばならない状況。

正直勝てるビジョンは見えなかった。しかしスナイパーを射抜いたことでUlt、ヴァイパーズピット発動。ヘブン上のGEをサイト内のインファイトに持ち込み、1on2、1on1と繋げ、そしてF4Qを救った。その後、14-16でF4Qは勝利し、次の試合に進むことが出来た。

解説Yukishiro氏の叫び「ワンチャーンス!!!」はまさしく、ラストチャンス予選の絶望の中で勝機を見出す選手を一言で表したものだろう。


FS PTC ポップフラッシュの脅威

岸大河「ポップフラッシュからダブルピーク!PTC!」
Yukishiro「periも嫌がった!periが首を横に振った!『どうしてこうなるんだ』と!!」

Valorant-VCT LCQ APAC2021 名プレイ&名実況25選(珍プレイ&迷実況もあるよ)【Valorantアジア大会】Eスポーツ

同大会APAC LCQ、NUTURN Gaming(韓国) vs. FULL SENSE(タイ)より、FS PTCのKAY/O ポップフラッシュ殲滅のシーン。

前世界大会VCT Stage 2 Mastersにて3位という好成績を収めたNUTURN。対しFULL SENSEはREJECTを打ち破り、どのような試合をするか楽しみにしていた。

結果。15-13、3-13、そして0-13。FULL SENSEが3マップ目ラブゲームを以てNUTURNを蹂躙した。

唖然とした。プロシーンでラブゲームが見られるのは極々稀。しかもVCT大会配信は8-12時間と長丁場で、終盤はどうしても眠たくなってしまうのだが、この試合があまりにも衝撃的すぎて目が覚めた。(ちなみに前日のPRX vs. GE戦もラブゲームだった、普通はこんなに見られないのに…)
試合後に実況の岸大河氏、解説のYukishiro氏が口をそろえて「視聴者へのご褒美のデザート」と評する程、この試合はヤバかった。

話を試合内容に戻そう。 FS PTCが披露したポップフラッシュにより、この日のNUTURNは困惑を隠せない様子だった。0-10という大差、何故FULL SENSEの守りはこれほどまでに堅いのか。ダメ押しに投げられるフラバンが炸裂し、アセントAツリーの攻めが悉く狩られ、残されたベテランのNU periが首を横に振る。プロシーンはおろか、FPS全般でプレイヤーが首を横に振るなんて見たことが無かった。

あまりの蹂躙劇に岸大河氏が「はぁ!?」と叫び、Yukishiro氏がperiの絶望を代弁したシーンが特に印象的だった。

X10C Patiphan キャスター陣をスタンさせるフリック

岸大河「オペレーターキープ十分でしょう」
Yukishiro「いや待ってくださ…」
岸大河&Yukishiro「「えええええええええええ!?!?」」

とんでもない超人対決により死にかけるEスポーツキャスター。タイの英雄patiphan&最強コントローラーmarved【X10 vs NV】【VALORANT Champions2021】世界大会

年末に行われた、正真正銘世界最強を決めるVALORANT Champions 2021。勝てば上位8チームの決勝トーナメントに進むことが出来るDecider Match、X10 CRIT(タイ) vs. Team Envy(アメリカ)より、X10C Patiphanのオペレーター死守のシーン。

スパイク解除を諦め、高価な武器を背負って死なない様に立ち回るキープ(or セーブ)自体は珍しいことではない。しかし、X10C Patiphanが驚異のフリックAIMを見せ、追手のEnvyを捌き切った。それだけでも十分スーパープレイなのだが、問題はキャスター陣だ。

動画内でも述べられているが、この日は実況の岸大河氏、解説のYukishiro氏が交代無しでBo3×3、なんと8試合をぶっ続けで担当していた。

驚異的なフリックに驚いて笑う、ここまではいい。フクロウの鳴き声が出たと思えば急に止み、「X10C TIMEOUT」が出た瞬間にまた笑い始めるのは卑怯だった。正直言って僕自身も信じられないプレイが出た時はフクロウの鳴き声が出るのだが、一旦止んで笑い始めるのは流石に面白すぎた。実況解説も視聴者も皆がおかしくなった瞬間だろう。Yukishiro氏の「超人対決になってきた」に頷くしかないほど、双方のチームの腕前が冗談のレベルであまりにも極まっていたからだ。


Ignis RIPablo MP9 ACE

yue「さぁRIPablo!RIPablo!まだAサイト(の敵は)残っているがRIPablo!!」
JUNiOUR「嘘だ嘘だ!バカな!HPないっすよ!」
yue「RIPablo!!素晴らしいACE!ここはサブマシンガンでAK相手に大立ち回り、良いんですかこんなの!?」
JUNiOR「待ってくれ待ってくれ待ってくれ、MP9でACE取れるゲームじゃないですよこのゲーム!!」

Ignis - SEA Fire Championship 2018

時は遡り2018年。現在VALORANTプロチームであるIGZISTの前身のまた前身、Ignis時代の頃の話。当時GOのプロと言えば、GGCなど国内大会で無双していたSCARZ Absoluteしか僕は知らなかったが、GGC 2018決勝の相手だったIgnisがベトナム遠征としてSEA FIRE CHAMPIONSHIP 2018に出場することを兄から聞いた。それが、この大会を見るきっかけだった。

また、今ではVCTキャスターの一人であるyue氏(2日目以降から参加)、ZETA DIVISIONのコーチを務めるJUNiOR氏が大会の実況解説を担当しており、音割れを気にせず急にギアが上がる実況と、的確かつ迷言量産自我マシーンの解説のコンボがあまりにも独特で非常に面白かった。

GOSU率いる強豪がいる中、Ignisは準優勝の輝かしい成績を残すだけでなく、GOの観戦経験が浅い自身にとっても「凄かった」と思わせるには十分すぎる、素晴らしいプレイングを魅せてくれた。 その一つがIgnis RIPabloのMP9 5人抜き。相手MiTHは全員AK持ちの中、Ignis nethのカバーとサイト内木箱を巧みに使い猛攻を凌ぐ。視聴者がRIPablo、立派風呂、GODablo、ゴッド風呂と叫ぶこの瞬間はまさにお祭り騒ぎ。

ちなみに、動画終盤にあるIgnis NorisenのAWP 4killで飛び出たJUNiOR氏のノリノリノリセンは今大会屈指の迷言だと思う。アリガトウゴザイマス!


SSS Sabrac PWI2018優勝を決めたグレネード

OooDa「その投擲Sabrac、届いたああぁー!!ラストドン勝、SunSister Suicider'sドン勝!!」

PJS Winter Invitational 2018 ハイライト

同年、今度はPUBG。PJS冬の陣、PJS Winter Invitational 2018の最終試合より、SunSister Suicider'sの優勝を決めるSSS Sabracのグレネード。

韓国の強豪チーム招待やキル重視のPKLルール(後のSUPER)の採用、FPPのみなど多くの要素が注目されたこの大会で、最後に残ったのは日本のSunSister Suicider'sと韓国のOP GAMING Hunters。1on1で勝った方が優勝というさながら頂上決戦、その争いを制したのがSSS Sabracだった。

この時、SSS Sabracはグレネードを元々持っておらず、たまたま近くにあったクレートにグレネードがあったことが勝利へと繋がった。解説のSHAKA氏がシルエットを見て「あーこれは…!」と先んじて気づき、続いて実況のOooDa氏の見事な盛り上げが最高の瞬間を支えている。

また、彼らだけでなく、カメラを担当するオブザーバーの腕前も素晴らしかった。

積極的なショットで威嚇する「動」のSabrac選手を紹介した後、冷静にチャンスをうかがう「静」のBNeck選手に切り替え。
そして「あ~!これは…!」という解説:釈迦さんの一言に合わせてグレネードを構えたSabrac選手にカメラ移動、さらに一番みたいであろうグレネードの軌道がわかりやすいようフリールック視点に変更、見事に着弾させ「ドン勝」を獲得したシーンをしっかりと見せてくれていました。これを瞬時に判断して映像を切り替えて届けてくれているの、すごすぎませんか。

Yossy, Negitaku.org

普段大会を観戦していてこういう視点で振り返ることは殆ど無いのだが、ピンポイントでスーパープレイをカメラに抑える素早さや読み、そしてキレイなカメラワークがあってこそEsports観戦がより面白くなることも大事なポイントだろう。


実況abaraによる、死に物狂いの生存戦リポート

abara「もう全体がしっちゃかめっちゃか…っ…誰も彼もが瀕死に近い状態で、活路を見出そうと戦い続けています!!」

PUBG Nations Cup 2019 好プレー&珍プレー【世界大会】

2019年の夏に行われた、PUBG国別対抗戦。初戦開始20分でこの熱狂具合である。

PUBGというバトルロワイアルは、時間が経てば経つほど陣地争いを余儀なくされる。その過酷さとアツさを、さながらヘリコプター上空からの必死な戦場リポートのように感情を弾けさせて伝える様は、他では到底味わえないPUBGの面白さを端的に表している。

他で挙げたシーンと比べて、特定の誰かが劇的なclutchを決めたというわけではない。それでも、このシーンを挙げたくなるほど、とても印象的な名実況だ。


おまけ:とんでもないプレイ

QoofooRiN「おっとぉ!?noppo選手壁抜きましたね今ね」
OooDa「抜きましたか今の」
QoofooRiN「ボムサイッボムサイッ…うおっ~と見えていないまま…設置しているだろう敵をおおおォ~!?」
QoofooRiN「とんでもないプレイが出てますよ今ぁ!」
OooDa「これ…これあの…上から…ですか…?」
QoofooRiN「うおおおおおおお!!!!」
OooDa「すげぇ…すげぇ…」

Asia e-Sports Cup 2012 - Noppo vs Asking Questions

QoofooRiN「世界で一番凄いシーンかもしれません!今のは!本当に!」
QoofooRiN「素晴らしすぎる、素晴らしすぎるシーンです!」
OooDa「すげぇなぁ…」

Asia e-Sports Cup 2012 - Noppo vs Asking Questions

もはやここまで来たら挙げざるを得ないだろう。この名シーンは。

Asia e-sports Cup 2012 CS1.6部門決勝戦。myRevenge(日本) vs. Asking Questions(シンガポール)、プレーオフBo1に選ばれた決戦の地はde_nuke。
勿論リアルタイムで観戦してないが、初めて見た時は壁抜き演出も相まってチートかと本気で疑ったほどだ。「とんでもないプレイ」というフレーズがミーム化するほど、いやそれ以上に、このプレイはバケモンだ。全てのFPSおじさんの方々にはもうこのまま一生擦ってほしい。


繰り返しになるが、今年のVCTは2/15よりスタート、配信は2/19からである。筆者はZETA DIVISIONとIGZISTが決勝でバチバチに戦うのを予想しながら、楽しむことにする。

あ、そうだ。ここまで読んだらおまけにスキとTwitter共有もしてくれると助かる。うれしいから。


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