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狭間の地 何処へ往けども ろくでなし[ELDEN RING/エルデンリング 紀行録]

エルデンリングをクリアした。最高だった。

取り敢えず俺の1周目の紀行録を書きたい、そういう衝動で今これを書いている。ああもう導入文なんて書いてる暇なんてねえんだぞ!兎に角印象的な所をたくさん書いて最後に総括。これで行こう!せっかちな野郎は最後の総括だけでも読んでいってくれ!


シリーズ初、技量戦士

これまでダクソ3、ブラボ、SEKIROをプレイしたが、基本ビルドは脳筋。生命持久筋力でハルバードとグレードソードを振るう筋肉モリモリ亡者ガイだったが、エルデンリングでは何を迷ったかまさかの剣士スタート。初期装備のシミター2刀流に閃き、技量戦士になることを決意。

技量ってどんな武器が主力だっけ?レイピア?いやダクソ3で鋭利フランベルジュビルドあったし、意外と幅広い?まだ見ぬ武器を考えつつ、俺の冒険は幕を開けた。


デカァァァァァいッ説明不要!!

えっチュートリアル終わってこの開放感!?マジすかエルデンリング始まったな!!

あまりもテンション上がりすぎてツリーガードを無意識にスルーし、そのままクリア後まで忘れ去られることになったという。
仕方ねえだろこんなバカみたいなワクワクする景色見させられたら。 誰でもウッキウキで走り出すに決まってる。


えっ転送罠!?

近くの竜に焼かれた廃墟に何やら宝箱を発見。取り敢えず一発殴る。 安全確認もしたしオッケー!開けるぞ!ムワアアアアえっナニコレ!?
「サリアの結晶坑道」?マップは!?うわメッチャ東!?!?!?

しかも外出たらお空真っ赤っか。「宇宙は空にある」んですかコレ?


サンタじゃないコレ?

やっと商人に遭遇。選択肢を見ると「おすすめの品は?」があり、褪せ人はこれまでの不死人と違って積極的に会話をしようとするのが意外だった。
SEKIROと同時進行で開発をする中でアイデアを取り入れたものがいくつかあるとインタビューで見たので、恐らくSEKIROで見られた「ストーリーの解像度を上げるために会話を広げる」のが今作でも取り入れられたのだろうか。だとしたら関係者各位に酒振舞いたいね。
こういうYESNO以外の選択肢が出ると、よりストーリーに興味が湧くから凄くいい。それはそれとしてその見た目は何なんだ?割と格闘派なの?


やっぱ「宇宙は空にある」んですか?

リムグレイブのストームヴィル城なんて行かね~!俺は南下するぞ~!ということで啜り泣きの半島へ。そこで真っ赤なクラゲ出た時はゾクっとした。しかもデカい。浮いてる。

ダークソウルの正統進化と聞いたが、アートワーク的には確かにこういうものはダクソじゃ出ない。どちらかと言うとブラッドボーン。ワンチャンデモンズソウル。でも近くに発狂する村人のいる病村もあったし、やっぱりブラッドボーンみを感じる。
この辺りから、もしかして今作のアートワークはこれまで以上に幅広く、よりおぞましく、宇宙的恐怖を感じるものが増えるのではないか?という予想を立てていた。もしそうなら非常に楽しみだ。

そういえば、ここは「狭間の地」とあるが、ブラッドボーンで世界の外から上位者が来たように、何かと何かの狭間として、その「何か」にあたる勢力は一体何なんだろう?
魔術は星に関係があるが、その星は「何か」に当たる、名状しがたい奴なんじゃないのか?


王都!?えっ王都なんですか!?

舞い戻りの塔からま~た飛ばされた。今度はどこだよ…と身構えると、まさかまさかの王都。 …王都?王都!?えっ王の都のローのデイル!?絶対序盤に来る所じゃねえだろ!?

正面にはバカデカいゴーレム。横にはクソデカい黄金樹。後ろには動作しない昇降機レバー。
ああもうフロムはどんな先見せをさせているんだ…前代未聞だろ…訳分かんねぇ…


選ばれたのは軽ロリでした。

色々探索し回って漸くメインボス戦。忌み鬼、マルギット。

一つだけ言わせてくれ。今作のディレイに殺気が籠もりすぎてる。
坩堝(かんか と呼んでた)の騎士もディレイがあり、モーン城の混種の戦士は逆にラッシュ型のボス。温度差出しつつ本筋ではしっかり殺気を籠める。やべーわこれ。
想像以上に手強く、激長ディレイと光剣混じりのラッシュに苦労した。どうしたもんかと唸った所、解決策が出た。とにかく死のう。話はそれからだ。エルデンリングは死んでナンボよ。

ガード?スタミナが足りない。
ディレイ?体で覚える。
ラッシュ?とりま距離取るか。
回復狩りされる?下手に引くな。
ローリング回避が上手くいかない?よし脱ぐか!

苦節2時間。まさか軽ロリに変えてから一発クリアできるとは。でもガスコインより苦戦したぞ…
なお後日、Steam版でのマルギット撃破率が7割近くまで上がっていることに驚くことになる。


ここ井戸ですよね?井戸なんですよね!?

本筋のボスを倒して一本満足、探索の続きを敢行。そういえば霧の森にデカい建物があったなァ~見てみるかァ~!

えっ井戸?デカくない?マデューラの井戸見習って?…しかし長いな…
あれ?ここ地下ですよね?星空…?都市!?遺跡!?えっ!?!?

シーフラ河!?!?キレ~~~~イ!!!トレント君!走るぞ~~!!!

後に、「エルデンリングであの瞬間いっちゃんテンション跳ね上がったわ…地下に星空と遺跡はロマンオブロマン」と語ったという。実際「うおおおおえええええええ!?!?」って変な声出してたしな。サイコー。


あっタマネギの人だ!違う!

まさかの大壺に遭遇。取り敢えず手持ちのクレイモアでホームラン。ダクソ2の武器屋オルニフェクス然り、「この見た目で喋れるんか…」のNPC作ってくるの結構好き。
でもそもそも口すらないのはどうやって喋ってんだ。あと「壺に手足生やしたろ!」ってアイデアはどうやって出したんだ。 でも手足生やすのはマスコットキャラクター作る上で常套手段だしよくあるモンなのか?いや騙されちゃダメだ。
もう建物が喋ってきそう。


デミゴッド初撃破

接ぎ木のゴドリック撃破。マルギットに比べて難しくなかった…というより、マルギットでエルデンリングでの戦い方に順応し始めたので、割と腕が冴えてきた為苦戦はしなかった。あとレベルも結構上がってきたしな。

見ると門兵のアイツがゴドリックの頭をゲシゲシしていた。クソ野郎にはこのザマがお似合いだ、俺は自由だ、などと言っていた。勧善懲悪味を感じるが、この門兵も首デミゴッドも共通する性根がある気がしてならない。少なくとも、俺含め勧善に値する奴はいない。
この辺りから、神殺しに対する強欲が色を帯びてきた。結局クソ野郎だらけの世界なんだ、碌な奴も神もどうせいない。ならば、真っ新にして俺はクソ野郎のまま野垂れ死ぬのもいいだろう。

この後、円卓に戻るとうねうね動くクソキモイ二本指がおり、指含めた神殺しを決心するのは言うまでもない。


賢者の御節介

腐敗の地、ケイリッドにて賢者の御節介の手伝いをすることに。
実はとある実況者の教えにより、俺は「脳筋以外に興味は無い」のスタンスなのだが、どうやら教会で見た隻腕の女性を助ける為に針を探しているらしく、利害の一致により協力することに。 隻腕になる奴は剣戟の猛者、なればこそ彼女を助ける道理は一応あるだろう。
神殺しの判決までに変なことしたって死刑以上から上はあるまい。

俺の理由はさておき、賢者がここまで肩入れするのはどうやら元々彼女は拾い子らしく、今は病により賢者すらも忘れてられているのだが、彼女には元気になって旅立ってほしいらしい。自身の運命とやらに。 ならば老兵は死なず、ただ去り行くのみ。そういう理由だそうだ。

なるほど、面白い。賢者も意外とマシな考えする奴もいるもんなんだな。

なお、針の持ち主が遺灰召喚系ボスの宿将オニールであり、「流刑兵呼ぶんじゃねぇ!」とキレながら長期戦を展開したのは後の話。


パパパパパッチ!?

生きとったんかワレェ!?今作の二つ名はフーテン、フーテンのパッチらしい。

リムグレイブを再探索中の洞窟でまさかの中ボス枠での登場。なんかボスエリアがキャンプみてぇだな~宝箱あんじゃん開けたろ~えっパッチ!?
出世かと思ったら全然変わってなかった。 何気に戦技でキック使うの細かい。馬脚の指輪をお守り袋に突っ込んでいるのだろうか?

ちなみにマルギットの拘束具は既に御役御免だけど買うだけ買っておいた。しゃ~ね~な~今回だけだぞ。


激戦、赤獅子城広場

こっちが本当の序盤の鬼門なんじゃないのか?色々試行錯誤しても混種の戦士を坩堝が来るまでに確実に倒し切ることが出来そうで出来ない。うわ手凝ってんな…

混種はクレイモアで先手必勝。
踏み込み以外は強靭削りが効く。でも削り切るまでに坩堝がやってくる。バトルフィールドは縦に長いので、混種と坩堝から距離を取ろうとすれば一度はすれ違う必要がある。これが一番難しい。

坩堝は恐らく強靭が無尽蔵。
斬撃も刺突もダメージが出ない。打撃なら通りそうだが、手持ちの鍛石は尽きている。救いなのは一つ一つのモーションが分かりやすいからインファイトが容易…と思ったら、第2形態でどのコンボにも繋がる尻尾攻撃が追加される。
例えるなら心中義父の梟カウンター2連攻撃。これにより集中力の切れ目が死に繋がりやすくなった。

あとこの辺りで気が付いたのが、一部ボスの攻撃に地ならしが共通して行われていることだ。ガードとローリングでは到底避けられない持続攻撃と範囲攻撃。恐らくジャンプ回避を想定しているのだろうが、SEKIROと違い「危」が出ず技が速いため、かなり苦戦した。坩堝は扇状の範囲攻撃だったので横ローリングすれば回避できたのが救いか。

しかし、中々の長期戦だった。ケイリッドってリムグレイブに隣接していい土地じゃねえだろ…


賢獣が一番まとも。

漸く湖のリエーニエの探索へ。とはいえ霧の湖が広くてまともに探索出来たもんじゃない。地図があっても「ここどこやねん…」と方向が狂う。
ステレオタイプの宇宙人(後にしろがね人と知る)とエビ(後にザリガニと(ry)とカニの魑魅魍魎。キモチわる~と思いながら各地を歩いていると、結びの教会にたどり着いた。

左手にいた大きな亀は結びの司祭、ミリエルという。レナラとラダゴンの関係、月と黄金樹の対立、和平、様々な話をしてくれた。
スクロールや祈祷書を渡すと、内容が穢れた物でも寛容に受け入れてくれる。各地で拾ったそれを手持ちで腐らせるよりは渡す方がマシだが、如何せんこれまで出会った魔術師や祈祷師は賢者ゴーリーを除いて説教臭いし胡散臭い。
やっと「荷物整理に丁度いい」と思える奴が見つかった。

ところで、ここ結びの教会では贖罪が出来るらしい。
贖罪ねぇ…過去作ではソウル(=金)を払って成すことが出来たあたり、中世キリスト教の贖宥状とそっくりだし、ああいうシステムは気に食わないんだよな。
今作は夜の雫というアイテムを使うらしいが、そもそも「人の罪なんざ消えねえんだよ」とも言うしな。使うことは無いだろう。


デカくすりゃあいいってもんじゃない

エインセル河に到達。シーフラ河が素晴らしい景観だったので、対をなす永遠の都があるここエインセル河もさぞかし…と思えば、目の当たりにするは毛の生えたデカい蟻。女王蟻もいる。カニといいザリガニといい(U^ω^)わんわんお!といいカラスといい、デカくすりゃあいいってもんじゃねえぞ!?

女王蟻を倒すと黄金のルーン、ルーンの弧を落とした。ルーンの弧は前作で言う儚い瞳の石、人間性、人の像、残り火のような半永久バフ枠のアイテム。
ダクソでネズミが人間性を落とした時に「このネズミは人間を喰らったのか、それとも人間がネズミへ変化したのか…」と考えたものだが、今作のルーンの弧は流石に人由来じゃないしな…などと思っていたら、どうやら黄金のルーンは祝福された人々に宿ったものの残滓だそうだ。結局人喰いor人変化かよ!?恐ろしい…

ちなみにこの辺りから、ケイリッドで拾ったフランベルジュをメインウェポンにし始めた。モーションは刺突のあるクレイモアが好きなんだけど、やはり技量戦士ならこの波打った刀身がお似合いだろう。盾はシンプルにカイトシールド。防具は騎士装備。やっぱりこうでなくちゃ。


ギミックボスかと思いきや

デミゴッド(ではないが)2体目、満月の女王、レナラ戦。ソウルボーンにおいて、戦うボスのうち大体2番目や3番目は指定の攻撃方法に則る、所謂ギミックボスの印象がある。呪腹の大樹、塔の騎士、ヘムウィックの魔女といった所か。

登場シーンは愚か者の偶像を思わせるようなふわりとした落下。何なら戦闘も光る部従属魔術師を探して回る、これも愚か者の偶像っぽい。いや結晶の古老とも言える。やはり所詮はギミックボスよ…と思った途端、ムービーが始まった。

えっムーン!?でけえええええ!!ていうかかっけえええええ!!

何なんだいきなり。ギミックボスかと思えば、まさかの第2形態はガチ魔法ファイト、舞台は文字通り月前の湖(白痴の蜘蛛、ロマ戦の舞台)。おいおい何なんだこれは。エルデンリングはこれまでのソウルボーンと比べて演出がキレッキレじゃないか!こういうのがいいんだよフロムソフトウェア!

剣戟を主体としないギミックボスは確かに作業感が否めない、だからこそ負荷の軽さを活かした第2形態と、世界に引き込まれる演出の強化。
いい解決策だ。

倒した後、大書庫にレナラがいたので軽く驚いたが、そういえば大ルーンの持ち主はレナラ本人ではなく赤子だった。となると、あの赤子から生じた黒い靄が全盛のレナラを再現した、ということだったのだろうか。やけに凛々しいボスだったな。


火山館の一員に

デクタスの大昇降機を起動し、北のアルター高原へ。先ずすべきことは地図探しだが、北西のゲルミア火山のものが中々見つからない。
溶岩を超え、砦を超え、アイアンメイデンキリングマシーン(つよい)から逃げ、漸く地図を見つけた暁には目の前に火山館が。

まぁ探索で疲れたし触りだけレガシーを見ておくか…と中に入ると、円卓と同様に不戦の誓いが展開されていた。
なるほど、ここでは火山館の王女と謁見でき、なんならその一員となれる場所らしい。主である法務官ライカードは黄金律なんぞクソくらえ、我が神を喰らうという冒涜に相応しい反逆者っぷり。本人がそうなのでここ近郊の治安は荒れに荒れている。
ほぉ~もう少し話伺えますかな。

という訳で加入した。なんとパッチも火山館の一員らしい。ただ、彼はなんというか、利害の一致で取り敢えず居候してるような感じだった。任務もパシってくるし。
まぁ俺もライカードに見えた時には試しに一発殴ってみるかと考えているので、忠誠度の低さで言えば似た物同士なのかもしれない。


軟体生物ミーティングin豊穣の森

ミミズ頭とナメクジが一緒にいた。

片や死をばら撒き、片や狭い所に潜むメンドクサイ生物同士。ランスルーしたくなるコンビなのだが、アルター高原の豊穣の森でなんだか仲睦まじそうな光景が見れた。
いや、どちらかというとミミズ頭がモゾモゾ動くナメクジをただ眺めているのかもしれない。ナメクジが触覚を水平にピンと伸ばしたり、ミミズ頭が体育座りをして棒切れを大事そうに抱えているのもなんだか可愛ら…ちょっと待て、さっきから啓蒙が上がる音が聞こえるのは気のせいか?


俺は強くなり過ぎた

デミゴッド第3戦、相手は忌み王、モーゴット。

略奪者?そりゃあいい、ならば立ち塞がる神を鏖にするだけだ。

高火力と広範囲、申し分ないラッシュ性能と中々強敵のはずだ。はずだった。 ここに至るまでの冒険の中で、武器もレベルも非常に高まっており、その結果碌にムーブを解析することなく、文字通り蹂躙した。
もう少し楽しみたかったのだが…仕方がない、俺は強くなり過ぎたんだ。この楽しみは2周目に取っておくことにしよう。


ルーラーをぶっ放せ

デミゴッド第4戦、神喰らいの大蛇。並びに、冒涜の君主、ライカード戦。

割と本気で火山館はイベントエリアかと思ったのだが、ちゃんと壁を調べるとレガシーの香りがしたので自身の探索の甘さを再認識した。
火山館の任務をこなしつつ、裏側をドテドテ歩き回る姿は勘違いスパイそのまま。

任務も全て終え、ついにライカードと見える機会を手に入れた。いざ謁見の間に入ると、左手にでっかい槍が…あっこれがリーサルウェポンの…いやこれストームルーラーじゃね!?うおおおお俺が大蛇狩りだあああ!!!剣圧を喰らえーっ!!!!いやデケェなこれ!?!?

そういえば、何故ライカードは大蛇に自身を喰らわせたのだろう。ダクソでは世界蛇という参謀がいた。永遠や不滅の象徴であるウロボロスも蛇だ。古龍は常しえの命を持つものとされ、蛇が神格化したものが龍といわれる。
火山館の聖堂にいた神肌の貴種、風車村にいた神肌の使徒は白蛇を彷彿とさせる。蛇肌は神のそれと同じと見做すのだろう。
ふむ、黄金樹に弓引き神を喰らうには、不滅の蛇こそ相応しいということなのだろうか。ならば、何故龍ではなかったのか?そもエルデンリングにて蛇と龍の違いは何だろう?


ラダーン祭、開宴

最強が2人いた。その一角、将軍ラダーン。又の名を、星砕き。
将の首を掻かん腕鳴り者が集う祭、それがラダーン祭。

ケイリッド探索時に南東の砂漠があまりにも不気味なほど広大で、まさかのボスバトルフィールドか…と思い、これは最後に取っておこうと決めてから大分経った。デミゴッドを4体倒し、星辰が満ちたある時。フランベルジュとカイトシールドを携えて参戦した。

初めてのNPC総動員のボス戦は新鮮で楽しかった。途中からバルファルクさながら流星が落ち、槍と剣が入り乱れ、重力が歪むぐっちゃぐちゃのバトルで、結局生き残るのは俺とラダーン。もうバカみたいな荒れ具合に苦笑しつつ、生を忘れて踊り続けた。腐敗に侵され野垂れ死ぬより、誉を選んだラダーンの生き様の舞台に上がれた事は光栄だ。


苦行、だがそれがいい

ソール砦を登り、ロルドの大昇降機に裏パッチを当て、聖別雪原を抜け、典礼街に苦戦し、ミケラの聖樹を駆け、遂にたどり着いた聖樹の支え、エブレフェール。

はっきり言わせてもらおう。苦行だろコレ。
ランスルー前提にしてはエッグイ密度してる。山登りと聞いて参加した初心者が、ハイキングではなくクライミングを味わわされてるような、それ位本筋ルートとの温度差がデケェ。 オープンフィールド故に褪せ人達の強さがバラけやすいのか、それともパワーにパワーをぶつける脳筋レベルデザインをしたかったのか、とにかく中盤以降からの敵性能が壊れてる。
ああ凄くRPG味を感じるぞ…この道を超えた先に何が待っているのかワクワクが止まらねぇ…


最凶の権化、マレニア

これまでの冒険は序章にすぎなかった。

最北端に座し迎え撃つはミケラの刃、マレニア。

初めて戦った時にそのおかしさに気付いた。斬ったはずのダメージがない。いや違う、コイツは攻撃命中時に体力を回復する。嘘だろ。聞いたことねぇぞそんな特性。 次に目を疑ったのは3割削られてから発動する水鳥乱舞。上記の特性に加え、ローリング回避と間合い避けがほぼ通用しない。発動すれば最後、彼女の養分となり死あるのみ。

この時俺は悟った。コイツにはアクション一本で勝てるビジョンが見えない。もっと根本的な、その時点で負けている…
ハッとした。そうか、このゲームはダークソウルじゃない、エルデンリングだ。
インベントリを見る。今の俺には何がある?遺灰、戦灰、鍛石、脂、ルーン、そして不死人のプライド。なるほど、そういうことか。

解は出た。コイツには全ての力を以てして、漸く同じ舞台に立てるボスだ。

遺灰を渋ってる暇はない。戦灰もだ。武器も神を殺し得るまで研いだ。高耐久なら効果的なのは出血か凍傷だろう。持てるだけの雫の幼生を使い、継続戦闘力のあるビルドを練った。
また、戦いの中で気づいた事に、攻撃回復の代償として強靭がかなり低い。大弓の援護射撃で吹っ飛び、フランベルジュで容易に怯む。なるほど、単体性能の脆さを回復で誤魔化しているだけだ。

しかし、乱舞が。乱舞だけが、どうしても安定しない。初撃をガードして、次波をローリングするしかないが、タイミングがズレれば容赦なく狩られる。それでも回を経るごとに成功率は増していった。

第2形態、まぁそりゃあるだろうな。基本は変わらないが、強靭無敵の大技が増え、安定択がほとんど壊滅した。乱舞の使用頻度も上がった。それでも、完全に道標が潰えた訳じゃない。後は試行回数だ。

それから戦い続け、

遂に光明が訪れた。開花攻撃を3回引く強運を物にし、勝利を掴んだ。
1分ほど両腕を挙げていた。ああ、これがライカードが言う、冒涜の道は遠く険しきか。

だが、峠は越えただろう。


崩壊の地

慰安旅行の雪原を超え、気が付けば舞台は崩れゆくファルム・アズラ。えっ何この100点満点のエリア名と景観は…嵐と古龍と遺跡と崩壊をフロムに任せたらこんな感じになるんすね~スクショ止まんね~!!

うっひょ~これが噂に聞くファルム・アズラか~とぴょんぴょん跳び回って落下死は何度したことか。でもミミズ頭君多すぎな?


答え合わせ

一目で分かった。
コイツがかの最初の王、ゴッドフレイ。背中に携えるは宰相の獣、セローシュ。

豪快この上ない戦闘スタイルに、これでなおラダーンに並べないのかと思いつつ戦い続けると、戦士ホーラ・ルーとしての姿に変化した、いや、戻った。

ああ、なるほど。蛮地の王として名を馳せたホーラ・ルーはゴッドフレイと成り、真の王となった。しかし、今こうして只の戦士に戻っている。血が騒ぐか、それとも王の器とやらを調べるか。どちらにせよ、高揚した気分を抑えられなかった。

大いなる意志

黄金樹の中には、ラダゴンがいた。マリカは何処へやら、その問いには答えてくれなさそうなので、剣で和解することにした。口を開かずとも、奴の欠片が雄弁に語ってくれるだろう。

すると、エルデの獣とやらが乗り込んできた。龍には見えない。そもそも生物かどうかも怪しい。でも、コイツは間違いなく大いなる意志で動いている。それだけは分かった。あと血が出るので殺せることも。

でも、大いなる意志って何者なんだろう。二本指はあくまでも意志の預言者だし、その上の存在となるとあまり想像がつかない。星の世界はそもそも黄金樹と対をなす存在だし、そのどちらでもない超高次元的存在…さぁ、収集が付かなくなりそうだ。どちらにせよ、神殺しの旅を完遂できるならそれでいいや。後はこっそり野垂れ死ぬだけだ。


総括

楽しかった。こんなに冒険を心の底から味わったのは初めてだった。

スクショを見ながら旅の思い出を振り返っていたが、まさかここまでロールプレイ思考とメタ思考があっちこっちしていたとは思わなかった。まとめるの結構大変だし読みづらそう。他人事だけど。
しかしまぁ、新鮮なフロムのボスとフレーバーテキストが読めることがこんなにも嬉しいとは自分でも思わなかった。こうやって自分でストーリーを作り上げながら、ロールプレイをするの正直体力使う。メッチャ疲れる。でも、だからこそ新しい発見をした時の達成感やワクワクは、今この場で遊んでいる俺だけが味わえる、最高の味だった。

よくソウルボーンはストーリーがはっきり語られなくて分かりづらいって言われる。それに対するアンサーが、ブラッドボーンのゲールマンが語る「君はただ、獣を狩ればよい。それが、結局は君の目的にかなう。」だと思う。
分からなくてもいい。でも、いつしか少しずつ、自分で目的を見つけられる=物語を載せることが出来るようになる。

ある実況者は、「武器や防具は伝承が無いものが好きだ。クレイモアのようなありきたりな装備だからこそ、これからの自分の物語を載せることが出来る。」と語っていた。勿論、これも一つのロールプレイだし、伝説の装備を使ったってOKだ。
とにかく、自分色のエルデンリングを楽しむ。これが大事なんだ。

ありがとう、フロムソフトウェア。



本作を代表する名言だコレ。ホント、ろくでもねぇ奴しかいなかったよ。でも賢い奴は一応マシだったな。


あ、そうだ。ここまで読んだらおまけにスキとTwitter共有もしてくれると助かる。うれしいから。


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