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育休中にコミュニティに救われた話

はじめに

これは 子育てエンジニア Advent Calendar 2022 の18日の記事です。
18日にホリデーに行っている為、今日は15日ですが公開しておきます。(noteって予約投稿は有料会員のみなのね)

自己紹介

はじめまして、しのといいます。イギリスの大学でセカンドバチェラーを取得し、そのままイギリス企業へ就職。現在ドイツからフルリモートで働いています。Java Developer 5年目です。
2020年の4月に男の子を出産し、一年間の育休を経て2021年の5月から仕事復帰してフルタイムで働いてます。

Code Polaris というコミュニティ

Code Polarisは、かづみさんちょまどさんnahokoさんをコアメンバーとした、女性エンジニアの為のコミュニティです。立ち上げ時は主にSlack上でのやりとりがメインでしたが、Slackの無料範囲縮小に伴い、最近はDiscordへと拠点を移しています。
エンジニア界隈ではマイノリティで、部署に自分しか女性がいないという状況が多々ある中、とても沢山の女性エンジニアや、エンジニアを目指す女性が切磋琢磨したり、その苦しさを吐露したりと、かなり心理的安全性が高いコミュニティです。
ちょまどさんが自身のブログに詳しい活動内容などを載せています。

コミュニティって面白い

Code Polarisは2020年の7月から活動開始をしています。私は7月末に参加したので、結構初期の方から参加していました。それまでコミュニティはもちろん、Twitterなどでも(男女関わらず)技術者のフォローすらちょまどさんくらいしかしていなかったので、「こんなに女性エンジニアっているんだ!」と感動しました。同じく海外でエンジニアをしている人を見つけて、長文のDMのやりとりをしたりしました。(メッセージ消えちゃって寂しい…)
これまでコミュニティってハードル高いなって思ってたのですが、Code Polarisに参加したことで、どんどん自分がオープンになっていっているのを感じています。今では、技術コミュニティだけで6つくらい参加しています。

私は2020年の11月にドイツに移住したのですが、友達もいない、言葉が通じない孤独から救ってくれたのがコミュニティでした。
Code Polarisでは、いくつかの長期間勉強会に参加しました。もう終わったものもありますが、今でも継続しているものもあります。

育休中と自己肯定感

イギリスで大学を卒業して、初めて心の底から楽しいと思えることを仕事にし、会社でもそれなりに評価されて充実の毎日を送っていました。私は仕事をバリバリやっているタイプではないのですが、仕事はとても楽しいし、仕事をしている自分が好きです。そんな中で、(自分で決めたこととはいえ)一年間仕事を抜けるというのは、精神的にしんどかったです。
もちろん、子供は可愛いし、子供の1年間の成長はすさまじいので、一日一日がかけがえのない日々でした。でも、一日中子供と対応して、夫の仕事の話なんかを聞いていると「私も働きたい」という思いでモヤモヤはしていました。
そこで、仕事は出来ないけど、コミュニティでの勉強会へ顔を出すことで、少しでも技術への接点を持つようにしました。

勉強会

育休中に主に参加したのは、CS50を一緒にやる会と、毎週1回の輪読会です。
輪読会は火曜日にやっている「ネットワークはなぜ繋がるのか」の輪読会(まだやっています)と、木曜日にやっている「クリーンアーキテクチャ」の輪読会(先日終了し、勉強会を開きました)、両方に参加していました。

CS50を一緒にやる会

これは、cs50という、ハーバード大学が提供してくれているCSのコースを皆で毎週ずつきっちりやろうという企画です。

私はCSの学位を取得はしていますが、私の大学はクソだったので(いつかこれについても書きますw)、CSをきちんと学んだとは言えない状況だったのと、毎回の課題がちょうどよい長さで面白そうだったので、参加することにしました。
育休中でも出来るのか?という懸念は一瞬ありましたが、こういうのに参加することで無理やりにでも時間を作って勉強するのは良いなという思いもありました。
このコースは、毎週2時間半弱の動画を見る→簡単なラボの問題を解く→課題を解いて提出する、というのを10週間(week 0を含めると11週間)続けるものです。一応、Slackで「終わりましたー!」的な報告を皆でしあったりしてたのですが、4週目辺りでちょっとモチベが下がってきて「一緒にやってる感が薄いな…」と思いだしたので、Code Polaris内でgitHubのレポジトリーを作ってみんなでそこにpushしていく形にして貰いました。そこで判明したのは、4週目まで続けて参加できているのはたった3名だということだったのです(参加表明した人は10人以上いた)(なんと、発案者の人も消えたw)。
しかし、3人しかいないという事実が、むしろ絆を深めていって、「きっちり毎週仕上げなければ」というモチベーションアップになっていました。他の人のコードを自分のコードを比較してみて「こういうやり方やってるんだ!」と新しい発見につながったり、「あ!あの人はもう次の週のをpushしている!ヤバい!」と自分を追い込んでいました。
ちなみにFinal Projectはやらないつもりだったのですが、参加者の一人が「ここまでやったんだから完走しましょうよ!」と発破をかけてくれたので、1カ月くらいかけて頑張って作りました。Final Projectは動画の提出も求められたので、動画もあります。google extensionを作りました。

時間の捻出方法

私は田舎に住んでいるので、動画の視聴は子供の散歩中に行いました。
うちの子はベビーカーで歩いているとほぼ100%寝る子だったので、子供が眠ったらタブレットを取り出して、歩きながら動画を見る、というのをやりました。森の中なので車も来ないし、人とも滅多にすれ違わないので別に危なくないです。もし都会に住んでいたら出来なかっただろうなと思います。笑

散歩しながら動画を見る

ラボの問題や課題は、子供が寝ている時間や、夕方に義理母が毎日2時間ほど子を預かってくれていたので、その時間を使ってやっていました。一日だいたい2時間くらいパソコンに向かっていたと思います。土日は夫に半日時間を作って貰って、夫が息子の面倒を見ている間に進めたりもしていました。どうしても終わらなかった時は、朝早起きして進めたりもしていました。課題をやっている間は、自己肯定感がムクムクと戻ってくる感じがして、すごく幸せな時間でした。

毎週1回の輪読会

毎週火曜日と木曜日に、輪読会を行っていました。(火曜日の方はまだ続いています)
この輪読会は、予習なし、本自体も持っていなくてもOKというゆるい会で、21時に集まって、1時間くらい順番で読んで、読んだ部分についてあーだこーだと話をする、というスタイルで進んでいます。私は最初の方は本無しで参加、途中から本を購入しました。
木曜日の方(クリーンアーキテクチャ輪読会)は、ホストのYurieさんが、パブリックトークに対してとても精力的な人だったので、先日輪読会の成果発表として、輪読会参加者の3人(これまた3人!笑)で、クリーンアーキテクチャの勉強会を開きました。

火曜日の方(ネットワークはなぜ繋がるのか輪読会)は、ホストの方が自身の勉強の為に半年ほど抜けて、別の方がホストを引き継いでずっと続いています。(ホストの方は先日無事試験が終わり、ホストとして帰ってきてくれました!) 今現在半分くらい読み終わったあたりです。

時間の捻出方法

これに関しては、正直きちんと参加することは諦めていました。上記のCS50と違って、開始時間がきっちり決まっていた&お義母さんが預かってくれるのは16時~18時の間となっていた(他の時間は用事や毎日のルーティンがある)ので、ドイツ時間の13時もしくは14時からの輪読会の時間は、その前に子供を頑張って寝かしつけるか、子供と一緒に参加せざるを得なかったです。(今でもですが、一人で寝かしていると1時間とかまとまってお昼寝をしてくれない)
基本的に、キッチンに更に台を置いて高さを出し、その上にPCを置くことで高さを出し、子供をスリングで抱っこもしくはおんぶをしながら参加していました(スリングやだっこだと1時間以上寝てくれる)。
なので、基本的に画面はほとんど見れず、集中して聞くこともほとんど出来ませんでした。それでも参加を許してくださってた輪読会参加者の皆さんには感謝です。
私がそうまでして参加していた理由は、単純に技術の話を聞いたり話したりするのが楽しかったのと、こういう繋がりを持つことで、「あぁ、私はまだちゃんとエンジニアなんだな」と安心することが出来ました。

そういえばこないだ輪読会の成果発表をしたので、お時間あれば見てみて下さい。かなり濃い内容になってます。


子持ちエンジニアとのつながり

Code Polaris内で、子育てチャンネルというものが出来、参加者の方が2‐3カ月に一回くらいの頻度で座談会を開いて下さいました。
座談会には沢山の人達が来て、バリバリ個人開発している人、産んだ直後から登壇を続けている人、エンジニアを目指して勉強している人など、凄く刺激になりました。
やはり、同じ状況の人達もしくは同じ状況になったことのある人達なので、お話をするのはとても励みになりました。特に、先輩ママエンジニアの方たちがどういう風に頑張ってきたのか、という話はとても為になりましたし、将来この方たちのように子育てとキャリアをちゃんと両立出来る存在になりたいなと思いました。
頑張っている人達の生の声を聴けるので、自分も頑張らなければという気持ちになって、育休中でも勉強を続けようというモチベーションを上げるきっかけになったと思います。

まとめ

子育てを開始すると、特に女性は、どうしても自分の時間が持ち辛くなります。うちは夫がコントラクターなので、「一年間一緒に育休を取る」みたいなことはしてくれませんでしたが、土日などはなるべく私の時間を作るように働きかけたりしてくれたし、在宅勤務なのでおむつ替えは毎回一緒にやったりなど、育児に関してはかなり心に余裕を持って行えていたと思います。また、夫が自身もエンジニアということもあり、私の勉強時間の確保には人一倍協力してくれていました。その甲斐もあって、育休中の方が普段よりもよっぽど勉強していたように思います。笑
ですが、こんな風に育休中に沢山勉強が出来たのは、コミュニティの支えがとても大きかったです。今まで沢山コミュニティから貰ってきたので、これからはコミュニティへの還元を沢山していきたいなと思っています。


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